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2022年03月15日 07:21 更新

【タイプ別伝え方】リモートで部下の状況がわからず不安なときは? 『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』vol.6

日々忙しく子育てをしながら、職場では部下とのコミュニケーションに悩んでいるパパ&ママへ。12万人のデータを集めて性格タイプを分析し、テレビでも話題になった稲場真由美さんの著書『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』(WAVE出版)より、性格タイプ診断とタイプ別の伝え方の例を連載でお届けします。

リモートで部下の状況がわからず不安

リモートワークの導入で、部下の管理ができず不安。相談もしづらいだろうと思い、Zoomでずっと画面をつないでおいたり、朝にチャットでコミュニケーションを取ったりと接点を増やしてみた。
それでも部下の作業がはかどっておらず、逆に悩みも増えている様子。他に何を使えばいいんだろう。

このケースにはまりやすいタイプ

上司…すべてのタイプ
部下…すべてのタイプ

Zoomをつないでおけばいい、わけではない

リモートワークをしていると、相談に乗ってあげたくても、近くにいないので会話のタイミングが難しいものです。ちゃんと仕事をしているのか、どこかでミスしていないか、ふさぎ込んでいないか......上司の不安も溜まっていきます。
そこで基本的な業務報告や定例のミーティングなどを行ったうえで、足りない分をZoomやチャットで補うのはとても良い方法です。ただし、仕事中いつでもつなげられるようにZoomを開いておく方法は、タイプによって当たり外れがあります。
ピースの多いグループの場合は有効なときもあるでしょう。仲間意識を絶やさずにいることが、ピースにはエネルギーになるからです。
一方で、ビジョンやロジカルはとても嫌がります。つきっきりで管理されると息苦しく感じ、これがストレスになって「リモハラ」とまで思われる恐れもあります。

タイプ別にモチベーションを保つ一言

リモートで最も大事なのは部下のモチベーション管理です。モチベーションさえあれば、多少の苦難や不便は自分で工夫して乗り越えられます。ですから、部下のタイプに合わせて、モチベーションを引き上げる言葉を投げかければOKです。
ロジカルの部下は、急な面談や打ち合わせはペースを乱されるのでストレスになります。事前に本人にアポイントを取り、打ち合わせ内容を事前に伝えておきます。プライベートな話や雑談は不要なので、「困っていることはない?」「あの案件は順調にいってる?」など、仕事の話に絞って本題から聞いてください。上司とのコミュニケーションの主眼は「用件の連絡」なので、用件がないときは一人にしても気にしません。
ビジョンの場合は、小さな頑張りでもとにかくほめること。わざとらしくても多少ほめすぎでも構いません。ほめることでビジョンのパフォーマンスが上がり、並外れた結果につながることはよくあることです。
ピースは考えていることや感じていることを相手と共有したいので、話を聞いてあげることが大事です。話が長くなりやすいですが、頷きながらしっかり聞いてあげましょう。ときには愚痴っぽくなりますが、共感することが大切。「こうすれば?」という答えは求めていません。5回をめどに会話のキャッチボールをしましょう。
そうしていろいろ話しているうちに、あなたの考えや気持ちを理解して仕事に活かしてくれます。たまに「ありがとう」と部下の仕事への感謝も伝えましょう。

言い換え

before
「何かあったらチャットで報告して」

after
ロジカル「この前の指示でわからないところはある?」「○日に時間つくれる?」

ビジョン「この前のプレゼンすごく良かった」「次の企画会議も期待してるよ」

ピース「いつも頑張ってくれているけど、つらいことはない?」「いつもありがとう」

書籍『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』について

たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方
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(2021/12/14 時点)

「頼まないと何もやってくれない」、「指示どおりに動いてくれない」、「メンタルが弱くてすぐ落ち込む」などなど、職場で部下の言動に悩まされていませんか?

実は人はタイプによってうれしいほめ言葉も、動きやすい指示も異なります。
「センスがあるね! 」と言って喜ぶ人もいれば、「ありがとう」が一番の原動力になる人も。細かい指示で動きやすい人もいれば、ざっくり伝えたほうが動きやすい人もいます。
自分自身がもらってうれしい言葉で相手をほめ、自分にとって動きやすい指示の出し方をしていたら、相手にとって真逆の意味になったり、逆に動きづらくなっているかも。

この本では12万人のデータからつくられた「性格統計学」に基づき、人の性格を4タイプに分類。自分と部下のタイプを診断したうえで、よくある場面ごとに「伝わらない理由」と「相手に合った伝え方」が紹介されています。
自分と部下の性格タイプを知れば、職場のコミュニケーションギャップの理由も見えてくるでしょう。ただ「伝え方」を変えるだけで、部下が自分から動いてくれるヒントが詰まった1冊です。

はじめに
Chapter1 「伝え方」を変えるだけで部下が動く
Chapter2 仕事・指示を理解してくれないときの伝え方
Chapter3 自分から動いてくれないときの伝え方
Chapter4 モチベーションが下がっているときの伝え方
Chapter5 悪い癖を直してほしいときの伝え方
Chapter6 相互理解で「心理的安全性」をつくる
おわりに

稲場真由美さんのプロフィール

富山県生まれ。株式会社ジェイ・バン代表取締役。
自身が人間関係の悩みに直面したことから、新しいコミュニケーションメソッドを探求し、16年間、のべ12万人から生のデータを集め「性格統計学」として体系化。以来、このメソッドを「一人でも多くの人に伝え、すべての人を笑顔にしたい」との思いで、セミナーや研修、コンサルティングを通して普及活動を行う。
2018年には「性格統計学」にもとづくアプリ「伝え方ラボ」を開発。その後、さまざまな企業で導入され、職場の人間関係の改善や営業活動にも活用されている。2020年には、Web3時間で履歴書に書ける資格が取れる「伝え方コミュニケーション検定講座」のパッケージ化に成功。現在では認定コンサルタントや認定講師の育成も行う。時代のニーズに対応しながら、企業や自治体、学校まで、全国すべての人のコミュニケーション改善に貢献する活動を続けている。

(稲場真由美・著『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』(WAVE出版)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

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