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2022年03月08日 07:21 更新

性格タイプ診断で部下が動く伝え方を知ろう!『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』vol.1

日々忙しく子育てをしながら、職場では部下とのコミュニケーションに悩んでいるパパ&ママへ。12万人のデータを集めて性格タイプを分析し、テレビでも話題になった稲場真由美さんの著書『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』(WAVE出版)より、性格タイプ診断とタイプ別の伝え方の例を連載でお届けします。

自分と部下の性格がわかるタイプ診断

ここでは、人間の性格を4つのタイプに分類して、それぞれに合った「伝え方」を紹介します。そこで、まずあなたと部下のタイプを診断します。
次の2つの質問項目に当てはまるものをチェックしてください。

【1】あなたの「話し方」(部下の場合も同様)

打ち合わせをするときは......
A 話しながら、決める(「あのー」「えーっと」が多い)。大体方向性を決めて、考えながら話し、決めていく。
B 決めてから、話す(「あのー」「えーっと」が少ない)。言いたいことを頭の中で組み立ててから、話し始める。
※状況に応じて答えが違うという方は「A」を選択してください。

【2】あなたの「聞き方」(部下の場合は「話し方」)

話を聞くときはどちらから聞きたいですか?(部下はどのように話しますか?)
Aどちらかといえば、理由・経緯から聞きたい(話す)。
Bどちらかといえば、結論から聞きたい(話す)。
※どちらか一方を選べないという方は「B」を選択してください。

診断結果

【1】 A 【2】 A......ピース・フレキシブル
【1】 A 【2】 B......ビジョン
【1】 B 【2】 A......ピース・プランニング
【1】 B 【2】 B......ロジカル

同じようにして、部下のタイプも診断してください。部下自身にチェックさせてもいいのですが、あなたの目から見て、当てはまるほうを選んでいく方法でもおおよそ正しく診断できます。

人の性格は4タイプに分けられる

4つのタイプは、上の図のように縦と横の2つの軸で決まります。
まず、横軸は行動パターンを表し、右が「計画重視」、左が「臨機応変」とします。これは「目標を決めてから計画的に進めたいタイプ」か「方向性だけ決めて状況に合わせて臨機応変に進めたいタイプ」かを示しています。
つまり、図の右側(ロジカルとピース・プランニング)は計画重視タイプ、左側(ビジョンとピース・フレキシブル)は臨機応変タイプです。
次に、縦軸は優先度を表し、上が「相手優先」、下が「自分優先」です。これは「相手のペースや希望を優先する」か「自分のペースや希望を優先する」かの違いです。
ピースは2タイプありますが、どちらも相手軸である点は同じです。相手に合わせることが苦ではなく、どちらかというと相手の希望を優先します。

それに対して、自分軸のロジカルやビジョンは、どちらかというと自分の希望やペースを優先します。このようにタイプが異なると、物事の捉え方が180度変わります。仕事の進め方、ストレスになること、モチベーションになることなどが大きく異なるのです。つまり、自分が進めやすい方法、言われて嬉しい言葉は、相手にとっては真逆の意味にもなり得るということ。性格タイプの違いはそれほど大きなことなのです。

例えば仕事を受けるとき。ピースは、物事の意味や理由・経緯を気にします。なぜこの仕事をするのか、なぜ自分がするのかなど、仕事を受けるときもその理由を求めます。
一方、ロジカルとビジョンはそこまで理由は求めません。ロジカルは全体像とゴールと期限、ビジョンは大体の方向性と、とりあえず今やることを知りたがります。
また、仕事の進め方でいうと、計画性や手順を大事にするロジカルやピース・プランニングは、その計画やペースを崩されることにストレスを感じます。急な予定変更や退社間際の「ごめん、残業して!」は基本的にタブー事項です。
それに対して、ビジョンやピース・フレキシブルは臨機応変なので、予定変更や急な残業でも比較的抵抗なく受け入れてくれて、対応してくれます。
では、ロジカルやピース・プランニングは仕事のやりにくい相手かというと、そんなことはありません。指示さえ的確にすれば、計画に沿ってコツコツと仕事ができるのが彼らの最大の強みです。
どのタイプもそれぞれの進め方があるだけで、そこを理解して適切に言葉をかけてあげれば、前向きに取り組んでくれるでしょう。

一方で「性格」というと決めつけのように聞こえるかもしれません。もちろん人それぞれ育った環境が違いますから、「このタイプは絶対にこう」ということはありません。「性格統計学」はあくまで、多様化した時代でお互い歩み寄るために、「違い」をわかりやすくしたものです。すべての人に対して、タイプごとに言葉を変えなければいけないわけではありません。問題がなければいつもどおり接していいでしょう。
ただ「この人とうまくいかないな」と思ったときは、ぜひ一度意識してみてほしいのです。「絶対に合わない」と思っていた人も、かける言葉を変えればすんなり受け入れられるかもしれません。

書籍『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』について

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「頼まないと何もやってくれない」、「指示どおりに動いてくれない」、「メンタルが弱くてすぐ落ち込む」などなど、職場で部下の言動に悩まされていませんか?

実は人はタイプによってうれしいほめ言葉も、動きやすい指示も異なります。
「センスがあるね! 」と言って喜ぶ人もいれば、「ありがとう」が一番の原動力になる人も。細かい指示で動きやすい人もいれば、ざっくり伝えたほうが動きやすい人もいます。
自分自身がもらってうれしい言葉で相手をほめ、自分にとって動きやすい指示の出し方をしていたら、相手にとって真逆の意味になったり、逆に動きづらくなっているかも。

この本では12万人のデータからつくられた「性格統計学」に基づき、人の性格を4タイプに分類。自分と部下のタイプを診断したうえで、よくある場面ごとに「伝わらない理由」と「相手に合った伝え方」が紹介されています。
自分と部下の性格タイプを知れば、職場のコミュニケーションギャップの理由も見えてくるでしょう。ただ「伝え方」を変えるだけで、部下が自分から動いてくれるヒントが詰まった1冊です。

はじめに
Chapter1 「伝え方」を変えるだけで部下が動く
Chapter2 仕事・指示を理解してくれないときの伝え方
Chapter3 自分から動いてくれないときの伝え方
Chapter4 モチベーションが下がっているときの伝え方
Chapter5 悪い癖を直してほしいときの伝え方
Chapter6 相互理解で「心理的安全性」をつくる
おわりに

稲場真由美さんのプロフィール

富山県生まれ。株式会社ジェイ・バン代表取締役。
自身が人間関係の悩みに直面したことから、新しいコミュニケーションメソッドを探求し、16年間、のべ12万人から生のデータを集め「性格統計学」として体系化。以来、このメソッドを「一人でも多くの人に伝え、すべての人を笑顔にしたい」との思いで、セミナーや研修、コンサルティングを通して普及活動を行う。
2018年には「性格統計学」にもとづくアプリ「伝え方ラボ」を開発。その後、さまざまな企業で導入され、職場の人間関係の改善や営業活動にも活用されている。2020年には、Web3時間で履歴書に書ける資格が取れる「伝え方コミュニケーション検定講座」のパッケージ化に成功。現在では認定コンサルタントや認定講師の育成も行う。時代のニーズに対応しながら、企業や自治体、学校まで、全国すべての人のコミュニケーション改善に貢献する活動を続けている。

(稲場真由美・著『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』(WAVE出版)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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