出産・産後 出産・産後
2021年10月11日 11:50 更新

クラシエ薬品が「産後神経症」について調査、経産婦の約6割が産後メンタル・体の不調を経験

クラシエ薬品では、全国の20代~50代の出産経験のある女性283名に対して、産後神経症の実態調査を行いました。その結果と産後神経症のセルフケアについてご紹介します。

経産婦の約6割が「産後神経症」を経験

出産は女性にとって大きなイベント。女性ホルモンの急激な変動やストレスで、出産後は特に「産後神経症」とされるメンタル・身体の不調を起こしやすくなります。また、出産後も仕事を続ける女性の割合は年々増加しており、仕事や子育て・家事の両立による心身への負担増加によって、産後の不調が起こりやすい状況になっています。

クラシエ薬品では、全国の20代〜50代の出産経験のある女性283名に対し、「産後に、メンタルの不調を感じたか」「産後に、身体の不調を感じたか」と質問したところ、メンタルの不調を感じた女性は64.3%、身体の不調を感じた女性は74.5%という結果になりました。

メンタル不調の症状については、トップが「イライラする」で43.1%、次いで「不安感が強い」が30.7%、「憂うつになる」が27.2%と続きました。身体の不調の症状では、トップが「体力の低下」で51.2%、2位以降は「抜け毛」が45.6%、「尿漏れ」が32.5%と続きました。

次に産後の不調を感じた期間に関して、「メンタル不調」と「体力の低下」の症状で質問したところ、どちらの症状も、産後数ヶ月程度が高い傾向にあることがわかりました。また、産後1年以上経過した後でも、継続して不調症状を感じている女性も多数いました。

漢方でみる産後の身体の状態

漢方では、人の体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つで構成されており、これがバランス良く巡っていることで心身の健康が保たれると考えます。女性は出産の際に、「気(※1)」と「血(※2)」を消耗するので、それが原因となって不調を引き起こしやすくなると言われています。

気や血が不足している状態を、それぞれ「気虚」「血虚」と言います。「気虚」の症状は、疲れやすい、体力の低下を感じる、やる気が起きないなど、「血虚」の症状は、貧血・めまい、抜け毛、耳鳴り、乳汁分泌不良、神経症(不安感・憂うつ感)などです。クラシエ薬品によると、このような症状が気になり始めたら、そのままにせずに早めの対処を心がけることがおすすめとのこと。

※1 目には見えないが人の体を支える生命活動のエネルギーのようなもの
※2 全身の組織や器官に栄養を与えるもの、精神活動を支えるもの

生活から「気」「血」のバランスを整える

消耗した「気」・「血」を補うには、生活習慣を改善していく方法もあります。

「気」を補うおすすめの食材は、イモ、キノコ類、豚肉、豆などで、消化に良いものや、胃腸に負担をかけないものをとりましょう。「血」を補うおすすめの食材は、ベリー類、赤身の魚、レバー、黒ゴマなど。漢方では、血液の色に似た“赤黒い色”をした食材は、血を補う作用を助ける働きがあると考えられています。

また、産後の身体をケアするのに重要な生活習慣として、

1)産後は代謝が落ちていることが多く、体が冷えやすい状態になっているため下半身を中心に体をあたためること
2)十分な水分と栄養を取るために、身体にやさしくて消化によい食事を摂ること
3)目と神経を休ませるために、スマホやパソコン、テレビは控えめにすること

などが挙げられます。無理せずにゆっくり少しずつ、身体と相談しながら家事の範囲を広げていきましょう。

「産後神経症」の対処には、ひとりで抱え込まないことが大切。家族や周りの人の力を借りて、こまめにストレスを発散し、周囲の人はコミュニケーションをとり、ひとりでがんばりすぎない・完璧を目指さないことも重要なポイントです。

おすすめの漢方薬

産後神経症には漢方薬もおすすめです。「不安感タイプ」には、気持ちを整える働きのある「芎帰調血飲(きゅうきちょうけついん)」。「イライラタイプ」には、神経の高ぶりを落ち着かせる働きがある抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)がおすすめです。

クラシエ薬品 漢方セラピー
https://www.kracie.co.jp/ph/k-therapy/

調査概要
調査対象:全国の20代〜50代の出産経験のある女性283名
調査期間:2021年2月22日〜24日
調査方法:インターネットアンケート

(マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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