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【医師監修】生理不順は病気のサイン? 知っておきたい疾患3つ

【医師監修】生理不順は病気のサイン? 知っておきたい疾患3つ

一般的には、25〜38日周期 ぐらいの周期で繰り返される生理(月経)。周期や日数には個人差がありますが、周期がバラバラだったり、3ヶ月以上生理がこなかったり、月に何度も生理が来たりして悩む人も少なくありません。生理不順になる原因とはどのようなものがあるのか、また関連する病気について解説します。


この記事の監修ドクター
産婦人科専門医 中林稔 先生
日本医科大学卒業、虎の門病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。 診療のみならず、学会・各地講演をはじめとする医学の普及活動を行う傍ら、教育にも幅広く従事しており、2008年には中林助産師学院を共同設立。自ら講師を務め、6年間連続助産師国家試験合格率100%を達成中。医師+(いしぷらす)所属

生理不順とは?

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生理が始まった日から次の生理が始まる前日までを月経周期(生理周期)といい、普通25~38日、多くは28~30日周期で繰り返されています が、これには多少の個人差はあるものです。

では、生理不順とは、どんな状態を指すのか、原因にはどんなことが考えられるのかをみていきましょう。

無月経の期間が長くなると、排卵機能が戻りにくくなり不妊の原因になったり、第2度無月経(重度の無月経)の場合では女性ホルモンのエストロゲンが不足して肌や骨(骨量減少/骨粗鬆症)にも影響 が及んでしまいます。また、生理周期が正常周期よりも短かかったり、長かったりする場合にも、排卵が起きていないケースが考えられます。このような生理不順の問題点について知っておくことは、自分の体と健康を守る上でとても大切なことです。

生理不順が起こりやすい時期もある

女性の生理は、約1ヶ月周期で繰り返されています。正常な生理の目安は、周期が25〜38日で、3日〜7日続くもの とされています。この目安に当てはまらないものを生理不順(月経異常)といい、周期が長いものを「希発月経」、24日以内の短いものを「頻発月経」、また生理が2日以内で終わってしまうものを「過短月経」、8日以上続くものを「過長月経」といいます 。

【医師監修】生理期間は平均何日? 量はどのくらい? 異常かどうかチェック!

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/54

生理の日はどうしても憂うつになりがち。さらに「長すぎるのでは」「量が人よりずいぶん多い?」といった違和感があると 気になりますよね。そこで今回は生理期間と量について、「正常な範囲」を紹介します。一度、異常がないかチェックしてみましょう。

ただし、思春期には、体が未成熟なため、生理周期が安定しないことはよくあること。一般的には、体の成熟とともに、自分の大体の生理周期が決まってきます。初潮から数年間は無排卵であることも多いと言われています。 また、閉経が近くなる更年期(一般に45歳〜55歳ぐらい)にも、生理は不順になりがちです。

思春期や更年期のように、女性ホルモンのバランスが乱れて起こる生理不順については、心配する必要はあまりありません。本来、生理周期が安定してくる性成熟期(18歳〜45歳ごろ)に、生理不順が度々起こるようなら注意が必要です。

正常な生理(月経)の目安

●生理周期    25〜38日
●出血持続日数  3〜7日
●経血量     20〜140mL
●生理に伴う症状 日常生活に支障のない軽度のもの
●初経年齢    平均12歳
●閉経年齢    50.5歳(中央値)

※18歳になっても無月経ならば「原発性無月経」として治療が必要

生理不順の原因と問題点

「生理がバラバラでも、止まっても、面倒な生理が来ないほうが楽でいい」と、軽く考えている人もいるかもしれませんが、性成熟期の女性にとって、生理があることは健康のバロメーターの1つ。甘く見てはいけません。

妊娠中や授乳中ではないのに、3ヶ月以上生理がない状態を無月経といい、18歳になっても初経(初潮)がこないものを「原発性無月経」、もともとは生理があったのに止まってしまった場合を「続発性無月経」といいます。

続発性無月経の主な原因は、ホルモンバランスの乱れ。女性の生理周期は、脳の視床下部、脳下垂体、卵巣、子宮が連携して作り出しているため、このどれかに異常があると、生理が止まったり、周期が乱れるなどのトラブルが発生します。

特に視床下部は、ストレスや環境の変化の影響を受けやすい器官です。失恋や仕事のストレス、過度なダイエットによる体重減などがあると、体は生殖にかかわる働きを後回しにしようとし、脳から卵巣への指令がストップして、生理が止まってしまうこともあります。

生理不順が起こる主な原因

●精神的なストレス(仕事や恋愛の悩み、睡眠不足など)
●極端なダイエット(体重が10%以上減少、体脂肪率17%を切るような場合[*1])
●肥満
●激しいスポーツ
●病気や薬などの影響

無月経の期間が長くなると、排卵機能が戻りにくくなり不妊の原因になったり、第2度無月経(重度)の場合では女性ホルモンのエストロゲンが不足したりして、肌や骨(骨量減少/骨粗鬆症)にも影響が及んでしまいます。また、生理周期が正常周期よりも短かかったり、長かったりする場合にも、排卵が起きていないケースが考えられます。

このような生理不順の問題点について知っておくことは、自分の体と健康を守る上でとても大切なことです。

生理不順を引き起こす主な病気

生理周期が乱れる背景には、病気が潜んでいる場合があるので気をつけて。生理不順を引き起こす病気には、どのようなものがあるのか、紹介します。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

排卵に関わるホルモンのバランスが崩れて、排卵しにくくなる病気。卵巣内で排卵されない卵胞がいくつも発育してしまう状態になります。月経異常のほか、肥満や男性ホルモンの増加も特徴的な症状で、ニキビや多毛がみられる場合も。肥満傾向にある患者では、減量することで生理不順の改善がみられます。

無排卵周期症(一部PCOSを含む)、黄体機能不全

生理のような出血はあっても、排卵はしていない病態のことを無排卵周期症といいます。原因は、ストレスやアスリートが行うような 激しい運動、ダイエットによる体重減少など 。加えて、ここで挙げた多嚢胞性卵巣症候群や高プロラクチン血症 も原因となります。症状では、生理不順、不正出血、不妊 が挙げられます。
思春期や更年期、授乳期 の女性では生理的な無排卵が多いので、治療の対象にならないこともあります。

一方、黄体機能不全 とは、受精卵の子宮内膜への着床や妊娠の維持に重要な役割を果たす「黄体」という器官が十分に機能していない状態のこと。黄体ホルモン(プロゲステロン)が十分に分泌されなかったり、黄体期が短縮することで、頻発月経や不正出血を起こしたりします。また、不妊の原因にもなります。

高プロラクチン血症

プロラクチンとは、脳下垂体から分泌されるホルモンで、母乳を出すのを促す働きがあります。妊娠中や授乳期ではないのに、このホルモンが過剰に分泌される病気が、高プロラクチン血症です。原因には、下垂体の腫瘍や視床下部の機能障害、 服用している薬の影響、甲状腺機能の低下などが挙げられます。

その他、生理不順を起こす疾患

性成熟期の過長・過多月経には、子宮腺筋症、子宮筋腫、子宮内膜増殖症、子宮内膜ポリープ、血液凝固障害 などの疾患が疑われます。不正出血が続く場合には、婦人科系のがんが隠れている可能性もゼロではありません。出血の程度や回数がいつもとは違ったら、早めに病院を受診することが大切です。

また、症状がなくても、子宮がん検診など、自分の年齢に応じて必要な検査は定期的に受けておきましょう。20歳以上の女性は2年に1回、子宮頸がん検診を受けることが推奨されています。 不正出血が続く時には子宮体がんの検診も受けましょう。

生理不順かな?と思ったらまずやるべきこと

生理不順に気づいたら、どのような対処法をとったらよいのでしょう。自分でできること、受診の目安・注意点などをまとめました。

基礎体温を測ってみる

基礎体温表

きちんと排卵があり、生理周期が正常な女性の基礎体温は、低温期と高温期の二層性を描くという特徴があります。低温のまま上がらなかったり、体温変化がギザギザで体温の上昇がわからなかったりしたら、排卵をしていない可能性が。また、高温期が短い場合には、黄体機能不全というトラブルが考えられます。

基礎体温を測ると、女性ホルモンが正常に分泌されているか、排卵しているかどうか、生理周期が安定しているかどうかなどをチェックできます。婦人科受診の際にも基礎体温表を持参すると、診察がスムーズです。

貧血の症状をチェック

女性に多いの鉄欠乏性貧血。鉄は、全身に酸素を運ぶヘモグロビンを作る材料になるため、鉄が不足すると体が酸素不足に。結果、疲れやすい、だるい、動悸や息切れがするなど、さまざまな不調が起こりやすくなります。ほおっておくと、心臓に負担がかかってしまうことも。

毎月の月経で血液を失う女性は、もともと鉄分が不足しがち。加えて、不正出血や過長月経、量が多い過多月経などがあると、貧血が慢性的に進むことがあるので注意が必要です。ゆっくりと貧血状態になっていった場合、かなり進行するまで気づかない人もいます。健康診断などで貧血を指摘されたら、医療機関を受診して、まずその原因を調べ、適切な治療を受けましょう。

生活習慣を見直す

不規則な生活、バランスの悪い食事が、生理不順の原因となることも。近年、とくに20代女性のやせ過ぎが問題とされています。若年女性のやせ過ぎは、生理不順だけでなく、骨量の減少や低出生体重児出産のリスクと関連するとされています。 栄養バランスのとれた食事をとり、睡眠時間をきちんと確保することを心がけましょう。

また、過度のストレスはさきに紹介したように脳の視床下部に作用し、 ホルモン分泌に大きな影響を及ぼします。リラックスできる時間を作ったり、趣味に打ち込んだりして、ストレス解消を。自律神経をコントロールする呼吸法 やヨガ、アロマテラピー、運動などを取り入れてみるのも一案です。

こんな場合は受診を

●月経が3ヶ月以上こない
●月経周期が24日以内で、月に2〜3回もくる
●一度の月経が8日以上ダラダラ続く
●月経周期が毎回バラバラ

まとめ

生理不順が起こる背景には、病気や生活上のトラブルなど、何かしらの原因が隠れていることがおわりいただけましたか? 放置すると、無月経や不妊の原因にもなることを、忘れずに。生活習慣を見直しても生理不順が改善しない場合には、医療機関で原因を調べてもらいましょう。

(文:及川夕子/監修:中林稔先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]日本産科婦人科学会編著: 男と女のディクショナリーHUMAN+, p21.

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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