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2021年03月25日 16:33 更新

離乳食のえのきはいつから?後期・完了期レシピ【管理栄養士監修】

身近なきのこで歯ごたえが魅力のえのきですが、赤ちゃんはいつごろから食べられるのでしょうか。今回は離乳食での開始時期の目安や、なめたけは使える? たくさん食べていい? 冷凍はOK? などの疑問にお答えするとともに、えのきの離乳食レシピもご紹介します!

えのき、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?

えのきの離乳食開始時期目安
えのきは繊維が多くかたいので、初期・中期にはあげないでおきましょう。えのきでとっただし(出汁)であればOKですよ。

・後期の調理:噛み切れないことがあるので避けてもいいが、あげる場合は細かくきざむ
・完了期の調理:細かくきざむ

  ■ワンポイントアドバイス■

えのきの旬と栄養素

栄養豊富なえのき

えのきの旬は11月~3月。本来は榎(えのき)や小楢(こなら)などの広葉樹の根元に生えるきのこで、野生のものは茶褐色でカサが大きく、柄も短めです。
一年中流通している細長く白色をしているものは、人工的に菌床栽培されたものです。

旨味も栄養もたっぷり

えのきには、ビタミンB群や鉄やカリウム、リン、マグネシウムなどのミネラル類、食物繊維などが含まれており、どれも赤ちゃんの成長には欠かせない栄養素となっています。栄養とうま味がぎっしりとつまっているえのきは、しいたけより鉄の含有量は多いです。また、エルゴステロールという日に当たると骨の形成に欠かせないビタミンDに変化する栄養素も豊富です。食べる前にえのきを1~2時間天日干しするだけでもビタミンDがアップします。

離乳食のえのき、下処理・下ごしらえの方法

繊維が多いきのこを離乳食で使う場合、ちょっとした工夫が必要です。ここではえのきの下処理に関してお伝えします。

下処理のコツ

えのきは水で洗うと風味が落ちるため基本的に洗いませんが、根元部分に付着している “おがくず” がかたくて口の中で嫌な舌触りもするので、離乳食に使う場合は洗って使用することをおすすめします。根元部分にある石づきを切り落とし、手でほぐし細かくきざみ、やわらかく加熱して使います。

調理上の注意点

えのきの先の部分

えのきは繊維が多く噛み切ることが難しい食材なので、最初は先のやわらかい部分から始め、必ず細かくきざみましょう。そのままで食べづらい場合は、片栗粉を使用するなどしてとろみをつけてあげることをおすすめします。また、最初はえのきをメインの食材で使用するのではなく、料理の風味アップ程度の使い方から始めると良いでしょう。

  ■ワンポイントアドバイス■

えのきの離乳食、よくある疑問

えのきを使うとなると湧いてくる「なめたけは使える?」「どのくらいあげていいんだっけ?」などの疑問にお答えします。

市販のなめたけを使ってもいい?

味の濃いなめたけ

たとえ完了期(1歳〜1歳半)であっても、離乳食の時期に味の濃い市販のなめたけをそのまま食べさせることはおすすめしません。まだまだ薄味の食事が基本なので、なめたけのみをおかずに与えることは塩分の摂りすぎになってしまします。
野菜と少量のきざんだなめたけを和えるか、スープにきざんで少量入れるなどし、味を薄めて使うことをおすすめします。また、市販のなめたけの中には添加物が含まれているものもあるので注意が必要です。

えのきをたくさん食べさせてもいい?

えのきにはお腹の中で溶けにくい食物繊維(不溶性食物繊維)が多く含まれており、消化機能が未発達な赤ちゃんが食べすぎるとお腹が痛くなる可能性もあります。他の野菜を中心にとり、えのきは多くなりすぎないようにしておくといいでしょう。

えのきは冷凍できる?

えのき水の冷凍

えのきを含み、きのこ類は冷凍可能です。細かくきざんだものを1回の使用分ずつ小分けにしてストックしておくと離乳食づくりに便利です。また、きざんだえのきと出汁を一緒に製氷皿などに入れて冷凍し加熱することで、えのきのうま味が溶け出しおすすめです。

えのきの離乳食レシピ! 後期・完了期

最後に、離乳後期や完了期に作ってみたい「えのきを使った離乳食レシピ」をご紹介します。

<離乳後期のレシピ>えのきと高野豆腐の炒め煮

食べやすい大きさに切られたにんじん

材料(1回量)

・えのき 5g
・にんじん 5g 
・チンゲン菜 15g
・サラダ油 少量
・だし汁 100ml
・しょうゆ 少々
・高野豆腐 5g

作り方

① えのきは細かくきざみ、にんじん・チンゲン菜は食べやすい大きさに切る
② サラダ油を熱した鍋で①を炒め、だし汁を加えて食材がやわらかくなるまで煮る
③ 食材がやわらかくなったら高野豆腐をすりおろして入れ、しょうゆで味をととのええ、ひと煮立ちさせる

  ■ワンポイントアドバイス■

<離乳後期・完了期のレシピ>豆腐の野菜あんかけ

食べやすい大きさに切られた豆腐

材料(1回量)

・えのき 5g
・にんじん 5g
・ほうれん草 10g
・豆腐 40~50g
・だし汁 80ml
・しょうゆ 少量
・水溶き片栗粉 適量(水:片栗粉=1:1)

作り方

① えのきは細かくきざみ、にんじんは食べやすい大きさに切り、ほうれん草は茹でてあく抜きし細かくきざむ。豆腐は食べやすい大きさに切り、湯通ししておく(レンジで加熱でも可)
② ①を鍋に入れ、だしを加え、やわらかくなるまで煮る
③ 煮たったらしょうゆで味を調え、水溶き片栗粉でとろみをつける
④ ③を豆腐にかける

  ■ワンポイントアドバイス■

<離乳完了期のレシピ>えのきとにんじんの煮もの(フリージング)

煮物を加熱する電子レンジ

材料(作りやすい分量)

・えのき 40g
・にんじん 150g
・だし汁 200ml

作り方

① えのきは細かくきざみ、にんじんは1cmほどの千切りにする
② ①を耐熱ボールに入れ、だし汁を注ぎ、ラップをかけ電子レンジ(600W)6分ほど加熱する
③ 冷めたら保存用袋に入れ、冷凍する

  ■ワンポイントアドバイス■

まとめ

笑顔でママに写真を撮られる赤ちゃん

えのきには赤ちゃんの成長に欠かせないビタミンB群やビタミンD、鉄などのミネラルも豊富に含まれています。クセが少なくて食べやすいので、きのこの類はえのきから離乳食に取り入れてもよいでしょう。一年を通し安価で手に入るえのきは下ごしらえも簡単ですよ。

(文:茅野陽 先生、監修:川口由美子 先生)

※挿入画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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