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2021年05月25日 16:42 更新

離乳食の片栗粉はいつから?どうやって使う?【管理栄養士監修】

離乳食で使用頻度が高い片栗粉。とろみ付けなどに使うということはわかっていても、水溶き片栗粉の比率や投入するタイミングなど、ちょっと自信がないという人もいるのではないでしょうか。今回は片栗粉使いが上手になるポイントなどをわかりやすく解説します。

片栗粉は離乳食の初期から使える?

離乳食はとろみがあると食べやすくなるので、片栗粉を使うレシピが多くあります。いつから使えるのか、どのように調理したらいいのかなどを見ていきましょう。

離乳食のとろみ付けに片栗粉が便利

離乳食のとろみ

離乳食を進めるにあたり必要となるのが「とろみ」です。

赤ちゃんの口腔内の発達は月齢によって発達していきます。特に1才より前まではまだ噛んで飲み込むことが難しいので、とろみがあると噛むときの助けになったり、飲み込みやすくなったりします。また、とろみを付けることで口の中をゆっくり通るため、少しの味付けでもおいしく食べられるというメリットもあります。

片栗粉以外の「とろみが付けられるもの」

とろみを付けるには、片栗粉のほかにもコーンスターチや米粉、小麦粉などがあります。

小麦粉の場合はダマになりやすいですが、片栗粉・コーンスターチ・米粉は、あらかじめ同量の水で溶いてから熱い料理に入れて使うので、ダマになりにくいのがメリットです。コーンスターチはできあがりがちょっと濁った色になるので、片栗粉や米粉が使いやすく便利でしょう。

いつから離乳食に片栗粉を使える?

とろみがついた離乳食を食べる赤ちゃん

片栗粉は主にいも類などの澱粉(でんぷん)を粉末状にしたもので、離乳期には使いやすい食材です。赤ちゃんが食べにくそうに思えるようなものは、片栗粉などを使ってとろみを付けてあげましょう。ヨーグルト状のものがふさわしい離乳初期から使えます。

とろみ付けだけでなく、ひき肉や魚などなど加熱するとぱさつくものなど調理の過程で少し片栗粉を加えて練ったりすると、やわらかくなって食べやすくなりますよ。

離乳食に片栗粉を使うときの目安量

片栗粉の量が多すぎると、とろみを付けるつもりがベタベタになってしまったり、粉っぽくなったりします。離乳食の食材やレシピにもよりますが、だいたい汁(スープ)が100mlに対して、小さじ1弱程度の片栗粉がいいでしょう。料理の種類や月齢などで加減が必要なので、水溶き片栗粉を少し多めに作って様子をみながら少しずつスープ等に追加してください。

片栗粉での上手なとろみの付け方

コツさえ押さえれば大活躍の片栗粉について、水溶き片栗粉の作り方、レンジや鍋での使い方などを知っておきましょう。

水溶き片栗粉の作り方・使い方

水溶き片栗粉

片栗粉でとろみを付けるときは、事前に水にしっかり溶く必要があります。これが「水溶き片栗粉」です。片栗粉と水の割合は1:1がいいでしょう。

料理の仕方にもよりますが、しっかり加熱した後、少しずつ水溶き片栗粉を流し入れながらかき混ぜ、再度加熱をします。

レンジでのとろみの付け方

離乳食調理中の電子レンジ

① 水:片栗粉=1:1の水溶き片栗粉を作る
② すでに加熱された料理(離乳食)に①を少しずつ加えてよく混ぜる
③ ラップをし、電子レンジ(600w)で10~20秒ほどを目安に加熱し、素早くかき混ぜる

  ■ワンポイントアドバイス■

鍋でのとろみの付け方

沸騰している鍋

① 水:片栗粉=1:1の水溶き片栗粉を作る
② 調理した食材の鍋の火を止め、①を加えて素早く混ぜる
③ 弱火加熱しながら混ぜ合わせ、1分ほど沸騰させる
④ とろみがついたらできあがり

  ■ワンポイントアドバイス■

初めて片栗粉を使うときは食物アレルギーに注意!?

離乳初期から使うことができる片栗粉ですが、食物アレルギーの心配はあるのでしょうか。

初めてのときは少量からあげる

離乳食をひとさじ食べる赤ちゃん

片栗粉の原料の多くはじゃがいもです。じゃがいものアレルギーは乳児に多いものではありませんが、どんな食べ物でも食物アレルギーを発症する可能性はありますので、初めて食べる際には少量から始めましょう。

食物アレルギーの症状が出たら

まず口のまわりなどに湿疹がでたりしたら、ひょっとしたら離乳食が口のまわりについたことが原因かもしれません。食べたらしっかり拭き取るといいでしょう。ゴシゴシとこするのではなく、やさしく拭います。

また、片栗粉ではなくほかの食べ物や生活周りにある何かが原因だったりすることもあるかもしれません。心配な症状があったら小児科を受診しましょう。

まとめ

片栗粉

片栗粉を使うことで赤ちゃんが感じる食感が変わり、同じ食材でも色々なバリエーションが増えるでしょう。離乳食の全てにとろみをつける必要はなく、少し赤ちゃんにとって食べにくい食材があれば使うといいですね。また、大人が食べるものを味付け前に取り分けてとろみをつけると、時短料理にもなりそうですね。

(文:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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