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2024年03月20日 11:35 更新

知ってて損なし!限られた水と燃料で作る「パスタ調理法4選」

ライフラインが止まるような災害時には、備蓄している食品があっても、通常通りに調理できなくなる可能性があります。備蓄食品としてストックすることも多いパスタですが、そのままでは食べられません。何かあったときも、水や燃料を節約して調理できるように備えておく必要があります。

こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

災害時などにライフラインがストップしてしまうような状況になったときには、食べるものは臨機応変に工夫して、あるものでおいしく仕上げられる知識や経験が役立ちます。簡単に作れる食品の備蓄と合わせて、貴重になる水と燃料の消費を抑える方法を、平常時に試しておくことが大きな備えとなります。

保存期間の長い乾燥パスタは日常的に使う食品なので、回転させて備蓄するローリングストック向き。非常時にはいつもの作り方ができなくなることもありますが、水や燃料を節約して調理する方法を知っておけば、いざというときに役立ちます。

非常時にパスタを作るために必要なことは?

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通常のパスタは、ゆでるときにはたっぷりのお湯を使用します。大量の水を沸騰させるためには、燃料もたくさん消費してしまいますよね。ゆでた後に炒めたり、ソースを作ってからめたりすれば、もっと燃料が必要です。

使用する水の量を最小限にし、効率よく火を通すことで水と燃料を節約するのが今回ご紹介する節約術。

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パスタの味つけはバリエーション豊か。レトルトや粉末のパスタソースは、スーパーでも種類豊富で価格も手ごろ。パスタに火が通れば、あとはからめるだけでOKなソースも日ごろからストックしておくと安心です。

ほかにも日ごろ使っている調味料や、粉末のスープの素やドレッシングなども味つけに使えます。

1. 水から加熱して余熱調理

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短時間加熱し、そのまま余熱でパスタをゆでてしまう方法は、燃料も水も少なく抑えられます。カセットコンロと蓋つきの鍋やフライパンがあればできるので、ライフラインが止まってしまった状況下でも失敗なく作ることができます。

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材料(1人分)
・パスタ……100g
・水……250ml
・オリーブ油……少々
※オリーブ油を加えることで、パスタがくっつくのを防ぎます。気にならない場合は入れなくても大丈夫です。

作り方
① 半分に折ったパスタ、水、オリーブ油をフライパンに入れ、蓋をして加熱する。
② 沸騰したらパスタを混ぜる。
③ 再度蓋をして30秒加熱し火を止め、そのままパスタの標準ゆで時間放置する。

※具材を入れたい場合は、一緒に火を通すとムダがありません。加えるタイミングは具材によって調整してください。
※一度に作る量によってパスタの火の通り具合が多少変わるので、その場合は様子を見て時間を調整してみてください。

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余熱で火を通したパスタは、通常のパスタとの違いはあまり感じない仕上がりに。水を沸騰させてから30秒加熱しただけですが、意外にしっかりゆでることができます。

ゆで汁はそのまま使用することもできますし、必要なければゆで汁をきってソースをからめてください。

ツナとキャベツのパスタ

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フライパンでゆでた余熱パスタはそのままソースをからめたり、炒めて仕上がることができるので効率的。今回は備蓄のツナ缶を加えて和風パスタにしてみました。

材料(1人分)
・パスタ……100g
・水……250ml
・オリーブ油……少々
・ツナ缶……1缶
・キャベツ……1枚
・大葉……2枚
・めんつゆ(3倍濃縮)……大さじ1/2

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作り方
① 半分に折ったパスタ、水、オリーブ油をフライパンに入れ、蓋をして加熱する。
② 沸騰したらパスタを混ぜる。
③ ざく切りにしたキャベツを加える。
④ 再度蓋をして30秒加熱し火を止め、そのままパスタの標準ゆで時間放置する。
⑤ ツナ缶、めんつゆを加えて炒める。
⑥ 千切りにした大葉をのせる。

※こちらのレシピは味が絡みやすいように、ゆで汁をきらずそのまま炒めて仕上げています。

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水と燃料の節約をしつつ、いつもの味わいとほぼ同じ。ゆであがりの固さや作る量も調整しやすいのが◎

2. 水漬け調理

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水に浸けてやわらかく戻す「水漬けパスタ」は、吸水をあらかじめすることで、仕上げに数分加熱するだけで完成。パスタがひたひたになる水があれば戻せるので、水も少なく済んでしまいます。

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材料(1人分)
・パスタ……100g
・水……200~250ml

作り方
① パスタを半分に折り、水に浸けて3~4時間おく。
② 白っぽくやわらかくなったら、フライパンで数分炒める。

※水につけたパスタは白っぽくやわらかくはなりますが、もそもそとしておいしくありません。加熱するとパスタらしいツヤのある黄色に変わるので、火の通り具合は見てわかります。
※吸水後には少し水が残っている状態になります。ゆで汁を加えるようなレシピのときはこのまま使い、不要の場合は水をきって使います。

カルボナーラ

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仕上げに加熱するタイプのパスタは、水漬け調理向き。ベーコンを炒めて、最後に卵液でまとめるカルボナーラはぴったりです。

材料(1人分)
・スパゲッティ……100g
・水……200ml
・ベーコン……80g
・卵……1個
・粉チーズ……大さじ3
・牛乳……50ml
・オリーブ油……小さじ1
・バター……5g
・ブラックペッパー……適量

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作り方
① パスタを半分に折り、3~4時間水につける。
② フライパンにオリーブ油を引き、ベーコンをこんがり焼いてバターを加える。
③ ①を加えて色が変わるまで炒める。
④ 弱火にして牛乳を加え、沸騰しない程度に温めてから火を止める。
⑤ 卵と粉チーズをよく混ぜてから加え、手早く混ぜる。
⑥ ブラックペッパーをふる。

※パスタが吸水後に残っている水も一緒に加えます。
※牛乳が分離しないように加えたら温める程度で火を止めます。卵も固まってしまうとボソボソするので、必ず火を止めてから加えて、素早く混ぜるようにしましょう。

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水漬けパスタは普通にゆでたものよりもやわらかく仕上がります。しっかり吸水するので、もちもちっとした生パスタのような食感に。噛む力が弱い子どもや年配の方にはオススメですが、アルデンテのような食感にはできないので好みが分かれそう。つける時間があるのですぐに完成しませんが、調理時間自体は短くてあっという間。

3. ポリ袋湯煎調理(パッククッキング)

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災害時レシピとして大注目のパッククッキングは、熱に強いポリ袋を使って湯煎加熱する調理方法です。

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パッククッキングの大きなメリットは、1人分ずつ小分けにしたものを複数個同時に湯煎できること。一緒にパスタソースや具材も温めることもできます。調理後にポリ袋ごと取り分けして食器に被せれば、食べた後はポリ袋を捨てれば片づけ完了!

鍋やフライパンを洗うことも、食器も洗うことも不要なので、手間も水もカットできます。湯煎するためにたくさん水を使いますが、この水は再利用可能なのでムダになりません。

気をつけることは、湯煎調理ができる耐熱性の高いポリ袋を使うこと。アイラップは、パッククッキングで使われるポリ袋の代表です。100均でも湯煎調理できるポリ袋は販売されているので、耐熱温度が120℃程度あるかどうかなどをチェックして使ってください。

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材料(1人分)
・パスタ……100g
・水……200~250ml
・ポリ袋……1袋
・オリーブ油……少量
・湯煎用の水……適量

※オリーブ油はパスタがくっつくのを予防するために加えますが、入れなくても大丈夫です。

作り方
① パスタを半分に折り、ポリ袋に入れて水とオリーブ油を注いで1時間おく。
② 白っぽくなったら、空気をできるだけ抜いて、袋の上のほうを結ぶ。
③ 鍋に耐熱皿を敷いて、水を7~8分目程度入れて蓋をして加熱する。
④ 沸騰したら、鍋肌に袋が触れないように②を入れ、口が沈まないように立てる。
⑤ 湧いた温度が保てる程度の火加減で、標準ゆで時間+2分加熱する。
⑥ 加熱が終わったら袋の上からほぐす。

※水につける時間は短いので、まだ固さが残った状態です。
※湯煎するときには、ポリ袋の結び目を菜箸で挟むと口が沈まず、立てた状態にできます。
※パスタをほぐすときには熱いので火傷注意。
※吸水後には少し水が残っている状態になります。ゆで汁を加えるようなレシピのときはこのまま使い、不要の場合は水をきって使います。

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水漬け調理方法に比べるとやわらかすぎず、通常のパスタよりもやわらかい仕上がりに。

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このままパスタソースを入れれば、できあがり。炒めたりはできないので、ソースや調味料を和えるパスタ向きです。

4. ポリ袋レンチン調理

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災害時にライフラインで早く復旧するのが電気で、一番時間がかかるのが水と言われています。電気が使えるようになれば、電子レンジで水節約のレンチン調理ができるようになります。ポリ袋を使ってレンチンすることで、効率よく吸水しながら加熱でき、水はほかの節約調理と同じくらいでOK!

材料(1人分)
・パスタ……100g
・水……250ml
・ポリ袋……1袋

作り方
① 半分に折ったパスタをポリ袋に入れ、水を注ぐ。
② 耐熱皿の上に置いて、口を数回折りたたむ。
③ 電子レンジ600Wで標準ゆで時間+3~4分程度加熱する。
④ 袋の上からもみほぐす。

レンチン調理だとこれでアルデンテに仕上がり、通常のゆで方と遜色ないおいしさに♪ パスタがくっつきやすいので、すぐにもみほぐしてください。

和風ガリバタトマトパスタ

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電気が復旧するころには、食材の流通も少しずつ回復してきます。野菜なども手に入るようになってくれば、かなり食事面が改善しそうですよね。レンチンパスタは、具材も一緒に加熱でき、味つけもアレンジしやすいのが魅力です。

材料(1人分)
・パスタ……100g
・ベーコン……40g
・キャベツ……1枚
・しめじ……1/3株
・大葉……3枚
・にんにく……1片
・バター……10g
・ケチャップ……大さじ2
・めんつゆ(3倍濃縮)……大さじ1
・水……200ml
・塩こしょう……適量

※水と加える調味料などと合わせて、250mlくらいに合わせればOK。ゆで終わったときに水分があまり残らない状態になります。水分が多い食材を具として加えるときは、その分を微調整。

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作り方
① パスタを半分に折ってポリ袋に入れ、薄切りにしたにんにく、ケチャップ、めんつゆ、水を注いでから袋をふって混ぜる。
② 耐熱皿の上にのせ、口を数回折りたたむ。
③ 600Wの電子レンジで標準ゆで時間と同じだけ加熱。
④ いったん出して、袋の上からパスタをもみほぐす。
⑤ 1cm幅に切ったベーコン、ざく切りのキャベツ、石づきを切り落としてほぐしたしめじを加える。
⑥ 口を再度折りたたんで3~4分追加加熱。
⑦ バター、塩こしょうを加えて、全体をムラなく混ぜる。
⑧ 千切りにした大葉をのせる。

※今回の具材は火が通り安いものだったので、標準のゆで時間で加熱してから具材を加えて再加熱しました。もっと時間がかかる具材の場合は、最初から一緒に入れて加熱したり、途中で加えるタイミングを調整してみてください。
※ゆで上がりはかなり高温なので、ふきんで包んでもみほぐすようにすると早いのでオススメ。

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和風味なので、大葉やネギ、海苔なんかも合います。めんつゆの代わりにコンソメを使えば洋風トマトパスタに。

水道の復旧がまだのときには、湯煎調理と同じく、ポリ袋のまま食器に被せて食べれば洗いものもなし!

まとめ

パスタは保存期間も長く、備蓄するのに向いていますが、災害時にはライフラインが止まって通常のように調理できない場合があります。

今回は水と燃料を節約する調理方法を4つ紹介しましたが、それぞれメリット・デメリットもあり、仕上がりの好みも出てくると思います。

いざというときに使えるように、ぜひ平常時に試してみてください。カセットコンロやガスボンベの備蓄も忘れずに!

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