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2023年09月30日 11:31 更新

#古坂大魔王のモヤズバッ! Vol.22 第二子妊娠中。出産後、上の子に何かと我慢させるのではないかと不安です

お笑い芸人や音楽プロデュース、テレビ番組のMCなど、多忙な毎日を送りながら、2児のパパとして育児に奮闘する様子をSNSで積極的に発信している古坂大魔王さん。同じように育児や夫婦関係のことで悩んでいるパパ・ママのお悩みに、ズバッと切り込みます。

古坂大魔王,古坂大魔王のモヤズバッ!

今回のお悩み

Lazy dummy

ななさん(35歳/医療・福祉/専門職)

第1子は4歳、今は第2子を妊娠中です。2人目が生まれたら、上の子に何かと我慢させてしまうことが多くなるのではないかと不安です。古坂さんは、2児のパパとして気をつけていること、子どもたちに接するときに意識していることなどはありますか?

古坂さんの回答

夫婦で一人ずつ担当しよう

ああ、すごくわかります。うちは下の子が生まれてから「もう少しよく考えておくべきだった!」と思いました。それは第2子が生まれたとき、よくあることですが上の子が赤ちゃん返りし、さらにイヤイヤ期と引っ越しが重なって大変だったからです。

まず、とても大事なのは、できるだけ上のお子さんが「弟妹にパパとママを取られた! さみしい!」と思わないで済むようにしてあげること。そのためにできることとして、もっともおすすめなのは、ご夫婦でどちらの子を主に担当するかを決めておくことです。

上のお子さんに「パパとママのどっちがいい?」と聞くのもいいと思います。「お風呂はパパで、寝るときはママ」などと答えるかもしれませんね。もしくは「全部パパがいい」「全部ママがいい」と答えるかもしれません。いずれにしても、自分の選択を尊重してもらえたら、上の子はとてもうれしいと思います。

古坂大魔王,古坂大魔王のモヤズバッ!

うちの上の子は、とにかくママっ子で、なんでも「ママがいい」と言います。上の子が生まれたころ、僕は全然休みが取れなくて、あまり一緒にいられなかったからかもしれません。だからうちでは、上の子の主な担当はママです。

一方、下の子の主な担当は僕。上の子のときの反省から、下の子が生まれたときには育休を取り、それ以降も平日もなるべく寝かしつけをし、週末もできるだけ休んできたので、下の子が夜中に目が覚めたときは僕のところに来ます。

こうして役割を決めておくと、パパの子育てスキル、そして責任感がグッとアップするのもいいところ。それにママがラクになります。うちの妻は「1人目は大変だと思ったのに、2人目は全然大丈夫だったよ」と言ってくれました。とてもうれしかったです。

子どもにもきちんと説明を!

もうひとつ、とても大事なことは、子どもだからわからないと思い込まないで、何事でもちゃんと説明することだと思います。

以前、僕は「小さい子に詳しく説明なんかしてもわからないでしょ」と思っていました。ところが、うちの妻は子どもに対してでもきちんと説明するタイプ。その結果、子どもたちとのコミュニケーションがすごくスムーズにいっていたんです。だから僕も見習っています。

たとえば、上のお子さんに「週末は何したい?」と聞くとします。4歳ともなると、自分のしたいことを教えてくれると思います。もしも赤ちゃんがいるとできないことだったら、「今日は下の子がいるからできないけど、この日は行けるようにするね」と説明すれば、ある程度理解し、自分が大事にされていることを伝えてあげられそうですよね。

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たとえばうちでは、ぬいぐるみを買ったときに、上の子に「いつも妹におもちゃを貸してくれてありがとう。今回は2つ買うから、1つは下の子にときどき貸してあげてね」と伝えました。どうしても下の子は上の子のものを使いたがるからです。上の子は納得して下の子に貸してくれて、下の子が寝たら自分の元に回収しています(笑)。

こうしてきちんと説明することって、しっかり育児をしていないと昔の僕のように「まだわからないんだからムダ」と思ってしまいがちです。でも、繰り返ししっかり説明することは長い目で見ると、子どもが理解して応用できるようになるので非常にコスパがいいのではないかと思います。

我慢が悪いこととは限らない

それでも、上の子が我慢せざるを得ない場面は必ずあるでしょう。うちの上の子も、下の子である妹におもちゃを譲ってあげることはあるし、ワガママを言われて困っていることもあります。でも、それはそれで大切な経験です。

昔みたいに「お兄ちゃん・お姉ちゃんだから我慢しなさい!」と言うのはおかしい。でも、自分より年下の、まだあまり何もわからない妹や弟のために少しだけ我慢して、何かを譲ったり、やさしく接したりするのは決して悪いことではないと思います。

極端な話、大人になっても、人生に我慢はつきものです。人のものを欲しいと思っても取ってはいけないし、仕事で嫌なことがあっても急に帰ってはいけない。必ず我慢する場面はあるのだから、子どものころから少しずつ体験するのも必要なことだと思います。

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ただ、もちろん、上の子は親の顔色を見がちだし、空気を読むこともあるだろうし、我慢しすぎちゃうことだってあるかもしれません。そんなときには、特別に下の子を祖父母や一時保育などに預けて、両親が上の子だけをチヤホヤする日を作ってもいい。または、パパかママのどちらかとデートする日があってもいいと思います。

うちも、下の子を一時保育に預け、上の子だけを大好きなファミレスや遊園地に連れて行ったこともありました。また、上の子とママだけがデートしたことも。親を独占できるから、とっても喜ぶんですよね。

下の子が生まれる前から上の子のことを心配できるママやパパなら、きっと上の子が我慢しているときやしんどいときに気づいてあげられると思うので、大丈夫だと思います。ぜひトライ&エラーで、お子さんに合うやり方を探してみてください。

今回の結論!

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古坂大魔王さんプロフィール

1973年7月17日生まれ。青森県出身。1992年にお笑い芸人「底ぬけAIR-LINE」でデビュー。現在は、芸人、音楽プロデューサーのほか、文部科学省・CCC大使、総務省・異能vation推進大使を務めるなど、マルチな才能を活かして活躍中。2児の父。NHK Eテレ『すくすく子育て』をはじめ、多数のバラエティ・情報番組に出演中。プロデュースするピコ太郎の公式YouTubeチャンネル内に幼児向けコンテンツ「ピコスタキッズ」を開設した。

ピコ太郎のYouTubeチャンネル『-PIKOTARO OFFICIAL CHANNEL-"PIKO ST KIDS"』
Twitter @kosaka_daimaou

(取材・文:大西まお、撮影:天田輔[インタビュー]、佐藤登志雄[タイトル・結論]、編集:マイナビ子育て編集部)

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