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2024年07月01日 06:22 更新

「私だけスマホを持ってない!買って!」小6の娘に迫られて……どうする?<子育て心理カウンセリングルーム>

子育て中のママ・パパの悩みを臨床心理士・公認心理師に相談する『子育て心理カウンセリングルーム』。今回は、子どものスマートフォンについてのお悩みです。「まだ早いのでは」と悩むそのわけは……。

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小6の娘が「他の子は持ってる!」とスマホをねだる。犯罪や事件に巻き込まれないようにするには…。

※画像はイメージです

小6の娘が「私だけスマホ持ってないから買って!」としつこく言ってきます。娘の友達はみんなタブレットや自分専用のスマホを持っているようで、グループLINEで会話したり、チャットアプリで会話してるようなのですが、最近スマホやチャットで犯罪や事件はもちろん、グループ内でのいじめに巻き込まれるニュースをよく耳にするので、親の私自身としては、スマホは正直まだ早いのではないかと思ってしまい、買い与えるのを悩んでいます。スマホはいつから持たせるのがいいのでしょうか?また、犯罪や事件に巻き込まれないために親と子どもはどういったことに気を付ければいいのでしょうか。
(38歳・女性・専業主婦)

お困り度:★★★★★★☆☆☆☆

家族構成:自分38歳、夫38歳、長女11歳、次女9歳

小6ともなれば、クラスの半分以上が自分専用のスマホやタブレットを持っているという地域や学校も特に珍しくはないですよね。娘さんが「私だけスマホ持ってない」と言って買って欲しがるのも、とても自然な流れだと思います。

スマホをいつから持たせるかという問題にはひとつの正解があるわけではなく、
・親の考え方
・子どもの行動
・子どもの興味関心の範囲

などを総合的に検討して、家庭ごとに判断することだと考えます。

「スマホは正直まだ早いのではないか」と思われるのは、犯罪や事件、いじめに巻き込まれてしまうことがご心配だからでしょうか。その心配がクリアできればスマホを持たせてもいいかなと思われるのであれば、使い方についてよく話し合いをしたうえで持たせることを検討しても良いのではないでしょうか。

お友だちとのグループLINEやチャットでは、いじめに発展しかねないような使い方はしないよう伝えることも大切ですが、直接の友人だけでなく、インターネットを介して世界中の不特定多数と繋がってしまうことの危険性も、お子さんにスマホを持たせる際、かなり気を付けなくてはいけないことのひとつです。

一度インターネットに上がった情報や画像を完全に消し去ることは不可能です。軽い気持ちで投稿した内容が予期せぬところにまで届き、将来や家族の生活にまで負の影響を及ぼしてしまったり、犯罪被害に遭ってしまったりすることもあります。

また、グルーミングについても、ぜひ親子で理解を深めておくと良いです。グルーミングとは、子どもへの性犯罪の背景にとてもよくある、子どもに優しく理解のある人として近づき、子どもからの信頼を得たところで性的な接触や加害をする手口です。

こういったリスクを踏まえ、スマホを持たせる前に以下のようなことを親子でじゅうぶんに話し合い、スマホに関する約束事を交わすことをおすすめします。
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・スマホを利用する時間や場所
・保護者が子どものスマホを見守るアプリ等を利用する
・原則としてSNS等への投稿はしない、する場合は顔・制服・学校や塾・自宅近隣の風景など、個人情報や行動範囲が特定され得る情報を含む文や画像は絶対に投稿しない
・「死にたい」「家に居たくない」「学校がつまらない」等、グルーミングなどに利用されそうな投稿はしない
・直接の友人知人以外の人とは繋がらない、会わない
・困ったことがあったら必ず親に相談する

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適度な使い方ができるようになるまでは保護者の見守りが不可欠ですが、この辺りに気を付ければ、スマホは娘さんの世界や交友関係を広げ、自律性を高めていくための道具としても機能し得ると思います。

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