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2023年01月02日 07:19 更新

3歳からマネー教育をスタート!何をした?子どものお金への意識の変化は?実践中のママに聞いた

学費に教育費、日々の食費や日用品費など、子育て中は何かとお金がかかる時期。さらに自分たちの老後資金も必要……。そんなお金に悩めるパパママに向け、子育て中の共働き夫婦に「やってよかった!」家計管理術についてインタビューする本連載。今回は少し趣向を変え、家庭で幼児期からのマネー教育を実践している、りささんにお話を聞きました

きっかけは子どもの「買って!買って!」攻撃

お金について学び、正しく判断できる能力を身につける“マネー教育”。最近では、金融庁がうんこドリル(文響社)とコラボをして、生活や経済に関するお金のことを学べる教材をWEB上で発表していたり、2022年の4月からは高校で金融教育が始まったりと、若い時期からマネー教育を促す動きが! 

もちろん、家庭でも意識的にマネー教育をする家庭はじわじわ増加中! 今回、インタビューをしたりささんが現在5歳の長男くんに対してお金について伝え始めたのは、彼が3歳になったおよそ2年前でした。

※写真はイメージです

そもそものきっかけは、出先でおもちゃやお菓子を見かけるたび、長男くんの「買って!買って!」攻撃を受けていたからだそう。「その姿を見て、早いうちからお金は無限にあるものではないことや、欲しいものはお金を貯めて買うことを教えないと!と思いました」(りささん)。

ただ、マネー教育といっても、相手はまだ幼児。具体的にはどのようなことから始めたのでしょうか? 今回はりささんが実際に取り組んだ方法、便利だったグッズ、長男くんの変化などを紹介します。

お買い物ごっこでリアルなお金を使う

当時、3歳になったばかりの長男くんに対し、りささんがまず行ったのは、おうちで遊びながらお金に触れる機会を作ること。

りささん:
家にあるおままごと用食材のおもちゃに“5”や“10”など、値段となる数字を記入。それを使ったお買い物ごっこを始めました。

ポイントは、本物の硬貨を使うこと! 最初は1円玉を使って遊び、慣れてきたら10円玉や100円玉も使って、やりとりするように。ちなみに我が家の2番目の娘は現在2歳ですが、この遊びはすでに実践中。まだお金のことがよくわからないうちは、何かを手に入れるのにお金が必要だと理解してもらう機会さえ作れば、十分だと思います。

編集部注)幼い子どもと硬貨を使った遊びを実践する際には、必ず保護者が見守るなど、子どもが硬貨を誤飲しないよう気を付けてください。

自販機やコンビニの利用で、お金でものが買えることを学ぶ

長男くんがリアルなお金を使ったお買い物ごっこに慣れてきたら、今度は実際にお金でものを買う機会を作ったりささん。

りささん:
自販機で売っているアイス、ありますよね? 習い事の水泳の帰りに、あれをよく欲しがったんです。せっかくだから、その機会を利用! お金の投入を息子にお願いし、支払ったら、ものが手に入る体験を積んでもらいました。ほかにもコンビニで何かを買うときにお金を渡してもらっていましたね。

自販機やコンビニを選ぶのは、すいてて、迷惑になりにくいから。ただ、気をつけたいのは必ず現金を使って買うこと。最近はキャッシュレス決済が流行っていて、我が家も積極的に導入しています。でも、子どもにはお金がどういうものか知ってもらう必要があるため、子どもがお金を使うときには必ず現金を渡しています。

ひと月500円のお小遣い制度をスタート

そうして少しずつお金のやりとりに慣れていった長男くん。彼が保育園の年少に上がったタイミングに合わせ、りささんは満を持してお小遣い制度を始めました。当時は3歳9ヶ月。金額はひと月500円を渡すことに。

りささん:
毎月渡す500円×12ヶ月分=6000円は、本人がお正月にもらったお年玉から出ています。主な使い道は、週末に出先で見かけたおもちゃ、ガチャガチャ、お菓子など。お茶を持っているのにジュースをねだったときもお小遣いからです。

また、お金は大切と伝えたい一方、ケチケチした子には育ってほしくないので、よい使い方を知ることも大切! そのため、敬老の日やクリスマスなどに「じいじやばあば、妹にプレゼントを買ってみない?」と提案したことも。そのときは本人もいいね!と喜び、お小遣いからプレゼントを購入してくれました。

親のお金と子どものお金の線引きは細かく決めない

「本人に欲しいものがあるのにお小遣いを持ち合わせてないときや親の出すお金との線引きはどうしていますか?」の質問には、こう回答してくれたりささん。

りささん:
持ち合わせがないときは貸して、あとから返してもらっています。線引きという話でいうと、スーパーに行くときはいつも必ず一個お菓子を買う約束をしていて、それは親が出すお金。ただ、さらにもう一個欲しいときはお小遣いからの支払いです。

だけど、その線引きは、ときに曖昧になることも。夫はお小遣いに関してとても肯定的ですが、夫と息子だけで出かけるときなどは、彼の意思で息子に何か買ってあげることもあります。それには口を出しませんし、今は息子がお金に慣れることがいちばん大切なので、あまり細かいルールは決めないようにしています。

かわいくて使いやすいグッズで本人のモチベアップ! 

子どものお小遣い制度には、グッズも重要と話すりささん。

りささん:
財布は作家さんの手作りライオンポシェットを使用中です。幼児にも使えるチャック式で、ガバッと大きく開いて中から硬貨が見えやすいし、取り出しやすいのもポイント。息子のお気に入りで、週末のお出かけにはいつもさげています。

お金の収支はセリアで見つけた通帳型のお小遣い帳にメモ。息子はまだ字が書けないので、私が代筆していますが、内容はわかってくれているみたい。

余ったお小遣いは豚の貯金箱に入れて貯めておくのですが、その貯金箱も初期に息子が自分のお小遣いで買ったもの。セリアで見つけましたが、透明で中が見えるので、お金が貯まっていくのが目で見てわかりやすく、本人もうれしそうです!

「買って!買って!」から一度考えるように

このお小遣い制度を始めてから、長男くんに大きな変化があったそう。

りささん:
以前はなんでも「欲しい!買って!」だったのに、1回考えてからものを買うようになりました。「お菓子を買ってもいいけど、これを買うとおもちゃは買えないよ。どうする?」と聞くと、「おもちゃが欲しいから、このお菓子はやめておく!」みたいなやりとりが増えて、驚いています。

また、お小遣いを始めたことで私も気がラクに。「おまけ付きのお菓子なんて買ってもおまけのおもちゃは大概その日限りで使わなくなるし、もったいないな〜」というのが本音ですが、「お小遣いだったらいっか」と思えるように。夫にも「りさの精神衛生によさそうだね」なんて言われました(笑)。まあ、こんなことを言っておきながら、ときどきは使い方に口を出してしまうんですが……(苦笑)。

メリハリのある使い方・貯め方を学んでほしい

順調に長男くんへのマネー教育を進めているりささん。りささん自身は、どうやってマネー教育の方法を学んだのでしょうか?

りささん:
我が家のマネー教育は、厚切りジェイソンさんの書籍『ジェイソン流お金の増やし方』(ぴあ)や、両@リベ大学長さんの『本当の自由を手に入れる お金の大学』(朝日新聞出版)、YouTubeを参考にしています。どちらも具体的な方法を、というよりは、家庭内で子どもたちにお金に関する教育をすることの大切さや、よいお金の使い方をするためのマインドを学びました。

※写真はイメージです

りささん:
夫も私も家で特別なマネー教育を受けてきたわけではありませんが、ともに「借金はしないでお金を貯めて買う」家庭で育ってきたから、息子にも同じことを知ってほしいと思ってマネー教育を始めました。当初の希望通り、お小遣い制度を通してお金に限りがあること・欲しいものはほかを我慢し、お金を貯めて買うことを本人も学んでいると感じています。

また、最近はお金を使うこと、貯めることだけでなく、投資についても息子に伝え始めています。

下の子たちも長男に続いて、マネー教育を施していくつもり。ただ、途中でも言いましたが、単に貯め込むのではなく、よい使い方も知ってほしい。今後もメリハリのある使い方、貯め方を子どもたちが学べるようにサポートしていきたいと考えています。

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