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2022年10月07日 10:10 更新

折りたたみ式踏み台で乳幼児が指を挟む事故が相次いで発生、切断のケースも……。事故を防ぐために親が知っておきたいこと

昨年、折りたたみ式の踏み台につかまり立ちをしていた赤ちゃんが、踏み台にできていたすき間に指先を挟み、切断する事故が起きました。ほかにも折りたたみ式踏み台によって幼い子どもがケガをする事故が報告されています。こうした事故を起こさないために、家庭内で注意できることは何でしょうか。

子どもの折りたたみ式踏み台による事故を防ぐために知っておきたいこと

折りたたみ式踏み台は、天板や脚の部分を折りたたむことでコンパクトに収納できる点が特徴の、樹脂製の踏み台です。我が家にもある、という家庭も多いでしょう。折りたたみ式踏み台によって「保護者が座面の取っ手部分を持ってたたんだ際に、子どもの手指が挟まれた」「きょうだいが踏み台を強く引っ張ったところ、折りたたまれて子どもの手指が挟まって切断された」といった事故が実際に起きています。

折りたたみ式踏み台を折りたたんだ状態(左)と開いた状態(右)
開閉の際、いたるところに隙間ができる

国民生活センターの調査によると、(1)1歳児が天板あたりをつかんでつかまり立ちをするとき、折りたたみ式踏み台の高さが低いほど上から体重をかけるような姿勢になる、(2)天板に子ども自身の力や体重がかかった場合でも、挟まれる箇所によっては大人も手指をケガする可能性がある、(3)折りたたみ式踏み台を開いたりたたんだりするときに狭いすき間に手指が入りこんでしまうことでケガをする可能性があることがわかっています。

この調査結果を踏まえ、同センターは次のように注意を呼びかけています。

・赤ちゃんや小さな子どもがいる家庭で踏み台を使う際は、折りたたみ式ではない踏み台(組立式や、組立不要でそのまま使えるもの)を選ぶ

・折りたたみ式踏み台の可動部などにできるすき間に手指を挟まないよう注意する

・手の届かない場所に収納するなど、赤ちゃんや小さな子どもが折りたたみ式踏み台を触らないようにする

もし折りたたみ式踏み台のすき間に子どもが指を挟んでしまったら?

もし、折りたたみ式踏み台などのすき間に子どもが指を挟んでしまったら、どうすればよいのでしょうか?

大量に出血している、切断されている、傷が深いなど、見るからに緊急性の高い状態の場合はすぐに救急車を呼んでください。出血がある場合はその部分を圧迫して止血しましょう。
患部を冷やしたくなりますが、自己判断せずに救急の指示に従ってください。

医師からのコメント

◆病院へ行くタイミング

呼びかけで子どもが返答でき、目を開いていることができていれば、基本的には問題ありません。少量の水分を飲ませるのは構いませんが、緊急手術の可能性があるので、食事は医師の許可が出るまでは避けましょう。
病院を受診する際は、原因になった台も持参して受診してください。

挟んだ指の末梢側の感覚異常、運動障害(指が動かしにくい)、血流不足(爪を強く数秒押し潰したあとに離し、爪の色が白から赤くなるまでの時間。3秒以上で血流不足の疑い)を見ます。これらの異常が1つでもあれば、骨折や神経損傷の疑いになります。これらが見られた場合は急いで近くの病院を受診してください。

◆子どもがパニックになっているときは

子どもに話しかけたり、気をそらしたり、軽症だと声かけしてください。落ち着いてすぐに病院を受診すれば、多くの場合、重大な結果になることはありません。

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを公開前の段階で専門医がオンライン上で確認する「メディコレWEB」の認証を受けています

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