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2022年11月22日 17:15 更新

杏(アンズ)の花言葉|杏の名前の由来も解説

桜よりも少し早くかわいらしいピンクの花を咲かせ、初夏に実をつける杏(アンズ)。ここでは、杏の概要や特徴、花言葉、名前の由来などを詳しく解説します。

杏(アンズ)の花言葉

杏(アンズ)の花言葉には「臆病な愛」「乙女のはにかみ」「疑い」「疑惑」「慎み深さ」があります。

「乙女のはにかみ」の花言葉は、サクラよりも一足早く、はにかむようにピンクの花を咲かせることにちなむともいわれます。

杏の色別、種類別の花言葉

杏の種類別や色別の花言葉はとくにありません。

杏の花言葉に怖いものはある?

杏には少し怖い印象の花言葉があります。
「疑い」「疑惑」で、西洋でも使われている花言葉です。

これは、杏の花が、同じ春の時期に咲く桜や梅によく似ており、見間違える人も多かったことに由来しています。

杏の基礎知識

・分類…バラ科サクラ属
・原産地…ヒマラヤ西部~フェルガナ盆地
・別名…唐桃(カラモモ)、アプリコット
・開花期…3月~4月(実の収穫期は6~7月)
・出回り期… 3月~4月

杏の特徴

杏は、バラ科の落葉小高木で、ヒマラヤ西部からフェルガナ盆地にかけての地域を原産とします。

ウメと似ていますが、ウメと比べると樹形は桜のように直立で、樹皮には縦の筋が入ることや、また萼片(がくへん)が反り返るため区別することができます。ウメと同じく花びらは5枚で、花びらの形は丸いです。

杏の結実は6月ころで、直径3cmくらいの種が中心にあるオレンジ色の実をつけます。果実は生食もできますが、実が柔らかく傷みやすいため、ジャムやシロップなどの加工品としての利用も多い果物です。

杏の果実から取り出した種子は、生薬名で杏仁(きょうにん)といい、鎮咳、去痰、嘔吐に用いるほか、麻黄湯、麻杏甘石湯、杏蘇散などの漢方処方に用いられます。

杏の名前の由来

サクラ属の学名「Prunus(プラナス)」は、「plum(スモモ)」に対するラテン古名が語源といわれます。

中国では「杏」は木を「子」は実を指します。漢名の「杏子」の唐音から「あんず」と呼ばれるようになりました。

アンズは英語で「Apricot」と呼ばれます。アンズの花は「Apricot blossom」です。

杏の誕生花

誕生花とは、生年月日にちなんだ花のこと。ギリシア・ローマの神話に由来するとされています。
杏が誕生花となる生年月日は以下のとおりです。

2月23日、3月1日、4月12日、10月2日

杏の用途

耐寒性があり比較的涼しい地域で栽培されている杏。
日本での生産量トップは青森県、2位は長野県で両県あわせると全国生産量の98%以上になります。
世界的な産地はアメリカのカリフォルニア州です。

杏の実の収穫期は6月~7月ごろで、果実は生食のほか、あんず飴、ジャム、シロップ漬け、ドライフルーツ、杏仁豆腐などに利用されます。

お酒では、ワインやアーモンドのような香りのリキュール(アマレット)にも使用されています。

杏の種の中にある核は「杏仁(あんにん)」とよばれ、漢方薬としても使用されています。

杏の育て方

杏は、日当たりの良い場所を好みます。
水はけと水保ちの良い土に植え付けましょう。鉢植えの場合は、花用の培養土で問題なく育てることができます。

杏は根付いてからは特に水やりの必要はありません。鉢植えの杏は、表土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。

実を楽しむための剪定時期は葉が落葉中の12月~2月に行いましょう。勢いよく伸びている徒長している枝を根元から剪定します。杏の実は、長さが10~15cm程度の短い枝に実ります。古い枝、伸びすぎた枝を中心に剪定します。

夏に生い茂る枝を剪定してしまうと、翌年の花つきが悪くなるので注意しましょう。

杏の花は、3月~4月に開花します。実は、花の後の6月~7月に実ります。人工授粉をすると、安定した実りが期待できます。逆に、実が多すぎる場合は、摘果をしましょう。摘果とは余計な実を摘み取る作業です。摘果は、葉っぱ20枚あたり実1つを目安に、バランスよく摘み取りましょう。

まとめ

杏は、前年の春につけた花芽に、葉から栄養を貯え、冬には葉を落とし、春を感じると、2~3日間だけその花姿を満開にして楽しませてくれます。

一方で杏の橙色の実は、その代表的な色素であるベータカロチンをはじめ栄養素も多く、家庭でもジャムやお酒に加工して楽しめます。

両方楽しめる杏と思いきや、「花」を楽しみたい場合は、葉を残し、一方「実」の収穫を楽しみたい場合は花や葉を減らして育てなくてはならないようです。

「花」と「実」、どちらも望めないところが、杏の花言葉である「慎み深さ」にあてはまっていますね。

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