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2023年03月03日 13:41 更新

桃色(ももいろ)とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~

【桃色(ももいろ)】とは、淡く薄く明るい赤い色のこと。日本の伝統色である【桃色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。

【桃色】とは?

桃の花

桃色とは、淡く薄く明るい赤色のことです。現代ではピンク色と呼ばれています。

色の名前       桃 色      
読み方 ももいろ Momo-iro
英語 Pink
WEBカラーコード #f4b3c2
CMYK C=0/M=40/Y=10/K=0
RGB R=244/G=179/B=194
※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。

【桃色】の意味と由来は?

【桃色】は、薄く淡く明るい赤色、ピンク色のこと。その名のとおり、春に咲く桃の花の色を指します。「桃花色(ももはないろ)」とも呼ばれることもあります。

桃の花をイメージした色ですが、実際には桃の花から抽出した色素で染める色ではありません。日本ではもともと、紅花(べにばな)や蘇芳(すおう)という植物を用いて桃の花の色を再現していました。

【桃色】という名前が使われ始めたのは室町時代のようです。ただし、薄く明るい赤色といえば桃の花だという考え方は古くから日本に根付いており、奈良時代の歌集である『万葉集』にも「桃花褐(つきそめ・桃の花の色に染めること)」という言葉を用いた歌が載っています。

また、昔から桃の花には「邪気を祓う(はらう)」力があると信じられていました。昔の人は、その花の色の着物をまとうことで、災いから自身や大切なひとを守ろうと考えたのかもしれませんね。

【桃色】に合う色は?


桃 色
 もも いろ 


萌黄色
 もえぎいろ 

【桃色】に合う色のひとつに、【萌黄色(もえぎいろ)】があります。【萌黄色】は若葉のようなさえた黄緑色のこと。平安時代、萌黄と、桃色と似た【薄紅(うすくれない)】と合わせた配色を、春の色を表す「桃」という言葉で表現していました。ぐんぐんと芽吹く若葉と、開花した桃の花の組み合わせには、春ならではの爽やかさが感じられますね。

そのほか、同系色の【珊瑚色】【藤色】と合わせると、柔らかく控えめな印象に。補色の関係にある、緑がかった青と組み合わせると、鮮やかさと力強さが加わります。

A traditional Japanese color "桃色 Momo Iro" is...

A traditional Japanese color "桃 Mo-mo -means peach-" is a light, pale, bright red color, same as a pink. As the name suggests, the color comes from the color of peach blossoms that bloom in spring, and it is also sometimes called "桃花 Mo-mo-ha-na -means peach blossoms-". Although the color is inspired by peach blossoms, it is not actually dyed with dye extracted from peach blossoms. In ancient times, people used plants called Benibana(safflower) and Suho(Sappan wood) to reproduce the color of peach blossoms.

The name "桃 Mo-mo" as a color was first used in the Muromachi period (1336-1573). However, Japanese people have long thought of peach blossoms as a light, bright red color. The Man'yoshu, a collection of poems from the Nara period (710-794), also contains a poem using the term "桃花褐" -means peach blossom brown-".

It was also believed that peach blossoms had the power to "purge evil spirits" in Japan since ancient times. People in the past may have thought that wearing a kimono in the color of the flower would protect them and their loved ones from evil.

まとめ

日本で古くから愛されてきた【桃色】。その名前の由来である桃の花が咲く時期になったら、お子さんと一緒にじっくりとお花を見てみてはいかがでしょうか。同じ時期に咲く桜や梅の花びらの色と見比べてみると、思わぬ発見があるかもしれません。また、3月3日の桃の節句(ひな祭り)に、桃の花を飾ってみるのもすてきですね。

(マイナビ子育て編集部)

参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)
  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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