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【医師監修】里帰り出産で準備したいものや事前に確認しておきたいことは?

【医師監修】里帰り出産で準備したいものや事前に確認しておきたいことは?

里帰り出産をしようかどうしようか、直前まで悩む妊婦さんも少なくありません。夫と意見がぶつかることもあるかと思います。特に初産だと、不安を解消できる里帰り出産を選ぶ方も多いです。今回は里帰り出産についてメリット、デメリットを考え、里帰り出産をする場合の書類や持ち物などの準備リストについて説明していきます。


この記事の監修ドクター
神宮の杜クリニック 鈴木武志先生
岐阜大学医学部卒業、東邦大学医療センター大橋病院 消化器内科 准教授を経て、神宮の杜クリニック開業。JR原宿駅の竹下口を出てすぐ、駅の目の前にあるビル内に、2015年5月にオープンしたクリニックです。
http://jingunomori-clinic.com/

どこで産む? 里帰り出産について考えよう

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※画像はイメージです

出産は不安がつきものです。体力はすぐに戻るだろうか? 授乳で寝不足になったらどうしよう。夫の出勤に合わせて起きることができるかな? ……これらの不安は、初めての出産ならなおさら強く感じるものです。そこで、体力回復と育児に専念するために、里帰り出産をする女性がたくさんいます。実家には先輩ママである実母(姑)がいるのも頼もしいですよね。今回は、里帰り出産をする場合の注意点や準備などについてご説明していきます。

どうして里帰り出産をするの?

里帰り出産は日本特有の風習のなごり

里帰り出産は日本特有の習慣です。これは、日本に昔からある「床上げ」という文化が関わっています。かつて日本では「産後の肥立ち」をよくするため、出産後しばらく布団で寝て過ごしていました。母体の健康が戻るまでの間、赤ちゃんは家の中の他の女性がお世話をします。そして、体力が回復するとお布団から出て通常の生活に戻る「床上げ」を行いました。

大昔は、出産はまさに命がけ、栄養状態も今より悪かったため体力の回復に時間がかかっていたことから、日本人の知恵としてこのような習慣があったのですね。この時代、嫁ぎ先では出産の面倒がみられない場合、妊婦は実家へ戻り里帰り出産をしていました。昔の日本の産業は農耕が中心でしたので、女性も働き手として必要だったため、嫁と赤ちゃんの面倒はその実家にお願いしたということも背景にあるようです。

欧米にはない「里帰り出産」の文化

さて、欧米の女性の出産事情についてもご紹介しましょう。欧米の多くの女性は自宅近くの医療機関で出産、健康であれば数日で退院、すぐに家族で生活を始めます(普通分娩の場合)。

アメリカやヨーロッパ諸国では赤ちゃんの父親が産休を取る文化が浸透していますので、夫が休暇をとって「妻と赤ちゃん、家事のサポートをするのはあたりまえ」のことなのかもしれません。

里帰り出産のメリット&デメリット

里帰り出産にはたくさんのメリットもありますが、同じくらいのデメリットもあります。里帰り出産するかどうか悩んでいる方は、ご参考にしてください。

里帰り出産のメリット

里帰り出産には以下のメリットがあります。

●出産前後のママの安心、精神的な安定を得られる
●急に産気づいた時にも家族がそばにいる
●産後にゆっくり体を休められる
●赤ちゃんのお世話に専念できる(家事を家族に手伝ってもらえる)

特に初産のプレママは、妊娠によるホルモンバランスの崩れ、臨月になると大きなお腹で体が思う通りに動かない、子育てに対する漫然とした不安などで押しつぶされそうになります。

パパが仕事で忙しい家庭なら、より不安が強くなり、内向的な女性の中には、誰にも不安を打ち明けられず精神的に少し落ち込んでしまう人もいます。その時に、先輩ママがいて話し相手になってくれるだけでも少し不安が紛れますし、赤ちゃんの誕生を待ちわびている人が自分以外にもたくさんいるのだという喜びも感じます。

産後も同様で、退院後には授乳もまだ上手にできず悩みますが、この時も先輩ママのアドバイス、家事のサポートがあれば、肉体的にも精神的にも安心できます。

里帰り出産のデメリット

次に、里帰り出産をした場合のデメリットについて考えてみましょう。

●出産医療機関と健診医療機関が違う(出産する医療機関が見つからない)
●パパが出産に間に合わない場合がある
●生活費・交通費などがかかる
●実母の過干渉

里帰り出産をする場合、出産を受け入れてくれる医療機関(病院やクリニック)を探さないといけません。出産だけを受け入れる医療機関は少なく、おおむね妊娠35週目以降は出産予定の医療機関で健診を受けることが通例のようです。妊婦健診を受けていた医療機関で出産をする医療機関宛の紹介状を書いてもらいます(紹介状には文書料が必要です)。また、飛行機で移動する場合は、出産予定日に近い場合(ANAでは出産予定日を含め28日以内)、診断書の提出などの制限事項がありますので、予約前に航空会社に確認をしてください。里帰りのための交通費、その他、出産前後に必要な雑費などもかかってくるため、事前に確認しておきましょう。

また、陣痛が始まってパパに連絡しても、出産に間に合わないということもあります。事前にそのようなケースがあることも心にとめておきたいですね。

さらに、実母と赤ちゃんの育児方法について意見が衝突することもあるかもしれません。お世話になっているという引け目がある分、言いたいこともあまり強く言えずに辛くなってしまうことも考えられるでしょう。

4つの段取りで里帰り出産が成功しやすくなる!

里帰り出産には下準備が必要です。里帰り出産をするかしないか迷ったら、まず準備に取り掛かりましょう。以下に「里帰り出産を成功させる4つの段取り」をご紹介します。

1.実家(受け入れ家族)に相談

これは里帰り出産を成功させるために最も大切なことです。里帰り先は自分の実家である場合だけではなく、パパの実家である場合もあります。実母や姑が里帰り出産を受け入れる準備が整っていないのに里帰り出産を強行すると、それぞれが体力的にも精神的にも辛くなります。

また、生活費をどのようにするかもきちんと話しておくべきです。お金の問題は、その後の関係にも大きくかかわってきますので、実家だからと甘えず(たとえ断られたとしても)、キチンと話をしておきましょう。

2.出産する医療機関探し

里帰り出産をすることを決めたら、まずは受け入れ医療機関を探します。評判の良い医療機関は、予約が早くから埋まってしまいますし、里帰り出産を受けない医療機関もあります。現在はインターネットで情報収集もできます。候補の医療機関をまずインターネットで探して、その後電話で確認をとると良いでしょう。受け入れ医療機関が決まらなければ、里帰り出産を諦めるしかないので早めに探してくださいね。

3.ベビー用品(里帰り先で準備するもの・自宅で準備するもの)を確認

ベビー用品の準備は楽しいですよね。里帰り先で一定期間を過ごす場合、実家にもある程度のベビーグッズが必要になります。例えば、ベビー布団(ベッド)やベビーカーですが、里帰り先でも使う場合、購入したときの配送先を里帰り先にしておくと、出産後自宅に送る片道分の配送費で済みます。短い期間しか使わない物は里帰り先にいる間はリースにするという手段もありますね。

4.夫とのコミュニケーション

里帰り出産ではママは楽になりますが、自宅に残されたパパは家事が増え、家族に会えない寂しさを感じるでしょう。里帰り出産を当然と思わず、パパに理解してもらえるように、感謝の気持ちなどを、いつも以上にしっかりと伝えるようにしたいですね。

里帰り出産に必要な書類や持ち物は? 準備するものリスト

里帰り出産をする場合、それほど多くは必要ありませんが、いろいろ準備が必要です。ここでは、赤ちゃんの準備、ママの準備、入院のための準備に分けて説明していきます。

あれもこれも、と思いがちですが行き帰りの移動も大変ですので、できるだけ荷物は少なくしてコンパクトにまとめるようにします。

赤ちゃんの準備

●おむつ
●哺乳瓶など母乳、ミルク関連用品
●肌着ベビーウェアなど赤ちゃん用の服
●沐浴(もくよく)用の衛生用品
●ベビー布団、ベッド

新生児は退院後しばらくの間は肌着程度の衣服で過ごすのがほとんどです。里帰り先から自宅に戻るときの洋服は必要ですが、あまり数は必要ありません。季節にもよりますが、短肌着、長肌着を2~3枚ずつ、カバーオール2~3枚程度でしょう。ベビー服はお祝いでいただくことも多いので最初は少なめの準備で大丈夫です。

・粉ミルクとおむつは慌てて買わなくて大丈夫

ミルク用品は哺乳瓶が必要ですが、粉ミルクは退院後でもすぐに購入できます。母乳が十分に出た場合は必要なくなりますし、医療機関で試供品がもらえる場合もあるのであまり慌てて買う必要はありません。

おむつも生まれてきたベビーの体重によります。家族に買い物を頼める状況であれば、産後にジャストフィットのサイズを購入するほうが無駄になりません。

その他、身の回りのグッズは実家の近辺でも購入できます。また里帰りする前に事前にインターネットで購入して里帰り先に配送してもらっても良いですね。

ベビー布団にするかベッドにするかは住宅事情にもよります。里帰り先とも相談しながら、リースで済ませる方法もあります。

ママの準備

●衣類、下着(産後着る服、産褥用の下着)
●洗面用具・化粧品
●マタニティ用服、パジャマ

ママ用の服はマタニティウエアだけでなく産後に着る服も必要です。産後は体の締め付けのないウエストゴムやゆったりしたラインの軽めの服が便利です。締め付け目的ではありませんが、産後のお腹の皮膚のたるみをとるための補正下着、産褥(さんじょく)期の出血に対応できる下着なども必要になります。また、授乳には前あきの服がお勧めです。たくさん持っていく必要はありません。その他に、自宅に帰る際に着る服も用意しましょう。

産後は授乳などで生活リズムも狂い、お肌の不調を訴えるママも多いので、基礎化粧品は使い慣れたものを多めに持っていくと安心です。

入院の準備で必要な書類をチェック!

以下に、入院の際に手続き上必要なものを記します。

●母子健康手帳
●診察券
●医療機関の紹介状など(経過報告書)
●各種保険証
●印鑑
●入院保証金
★出産育児一時金等支給申請書
★健康保険出産手当金請求書(育休取得の働くママで請求資格がある人)
など。

医療機関の紹介状は出産する医療機関で最初に健診を受けるときに渡している場合も多いです。その他の書類は●印は必ず、★印は受け取り方法により申請書の様式が違う場合や、受給要件のある人のみが必要となります。まずは加入の健康保険組合担当者に確認をして書類を確認しましょう。これらの申請には出産する医療機関の記載欄がありますので、入院時に提出します。

実家に帰るタイミング&自宅に戻るタイミングはいつ?

産前は34週くらいまでに里帰り先に

出産する医療機関の健診なども必要ですので一般的に最長6週間取れる産前休暇がはじまる34週(9カ月半)くらいで移動する女性が多いです。この時期ならまだ安定しています。これ以降は、早産の可能性、物理的にお腹が大きくて動きにくくなります。ラッシュと人ごみをできるだけ避けて、スケジュールにゆとりを持って移動するようにします。

自宅に戻るタイミングは?

自宅に戻るタイミングは人それぞれです。赤ちゃんの1カ月検診が終わったタイミングで戻る方や2カ月程度を実家で過ごす方、また、2週間で戻られる方もいます。

パパに早くから育児参加してもらうことで、「父親」としての自覚を感じ、ママへの愛情も深くなることでしょう。ママの体も大切ですが、いずれは、ママとパパだけで赤ちゃんのお世話をしなければならなくなります。新しい家族のペースを早くつかむことを考えて自宅へ戻るタイミングを決めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか? パパとよく相談した上で、里帰りするかどうか決めましょう。もし里帰り出産が決定したら入院に必要な書類も不備がないよう、揃えて下さい。

里帰り出産の準備は大変ですが、ママにとってはやっぱり安心できますよね。きちんと段取りをして、そしてコンパクトに身の回りのものだけ準備をして、実家で適切なサポートを受けましょう。持ち物リストを作っておくと、うっかり忘れてしまう失敗を回避しやすくなります。先輩ママから一通りのことを教わったら、あとはママとパパが主役! 楽しい新生活をスタートさせてください。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.11)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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