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2023年11月18日 07:07 更新

親子関係で問題を抱えている人に多い、思春期のある特徴とは?『娘が理解できません』#3

大人になった娘が理解できない……と悩む母親に、長年親子関係の問題に取り組んできた著者が豊富なカウンセリング体験や自身の体験を元に、母娘関係の問題をやさしく紐解きます! 書籍『娘が理解できません』(岩井俊憲 著/小学館クリエイティブ)では、今、子育て真っ最中のママにも将来良好な母娘関係を築くために役立つヒントが満載です!

今回は「二章 『不幸』な思いグセを持っていませんか?」より一部をお届けします。

自分に価値がないと思う子は親に依存してしまう 

※画像はイメージです

■反抗期は心の成長の証
 
大人になった子どもとの距離が遠くなった、と感じる親は少なくありません。

でも、それは子どもの立派な成長の証です。

幼いときは親の言いなりだったものの、だんだん大きくなるにつれて、自分の価値観を優先できるようになったということでもあるでしょう。

本当は、ずっと親の影響を一番に受け続け、親の言うことをすべて真に受けてしまうほうが、よくない状態なのです。

■「いい子」ほど、親に依存している場合がある
 
健全に発達していると、親をだましたり、反発したりするものです。

ところが、親との関係に問題を抱えている人の多くは、思春期に反発しない「いい子」だった、という特徴があります。

そういった子どもの場合、おかしいなと気づくのは成人してからなのです。

恋人を持ったり、家庭を持ったり、子育てを始めてみたりしてから、親の接し方に疑問を持つようになるでしょう。

たとえば、親に交際相手を反対されてお別れすると、後々までしこりが残り、うまくいかなかったのは親のせいだと思うようになるのです。
 
実際には本人の事情で別れた場合でも、親のせいにしてしまう人もいます。

普段から「自分で決めた」という自覚がないために、簡単に誰かのせいにできてしまうのでしょう。

親が依存的な場合、子どものほうでも依存的になっていることが多いのです。

母と娘のQ&A

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Q 最近、大切なことがあっても、娘から報告してもらえていない気がします。それがとても不安でもあり、腹立たしくもあります…
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※画像はイメージです

A 「便りのないのがよい知らせ」と考えましょう

「大切なことがあっても連絡がない」

と感じるのは、子どもにとって大切なことと、親にとって大切なこととは違うからです。これは致し方ないことでしょう。
 
また、成人して、自立した子どもからは、頻繁に報告がないほうが自然です。

結婚したら一番大事なのは、パートナーと自分の家族。

そもそも、旧家族を引きずり続ける人は、あまりいないものなのです。

結婚していない場合は、仕事で忙しいのかもしれませんね。

このように、連絡がとれない事情は人それぞれですが、「便りのないのがよい知らせ」と考えるのが一番いいでしょう。
 
■子どもが成長したら、親のリーダーシップは卒業する
 
少し話は変わりますが、「リーダーシップ」とは「影響力」と定義されているのをご存じですか?

子どもが幼いときは、親のリーダーシップに対し、フォロワーシップを発揮する関係性になるでしょう。

でも、自立した娘は、親のリーダーシップや影響力の範囲外になります。

いつまでも親がリーダー、あるいは支配的でいるのはやめましょう。

そして、こちらから言葉を変えて、リーダーを卒業していけるといいですね。

書籍『娘が理解できません』について

娘が理解できません
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「なぜか娘が離れていく」と悩むあなたへ
「なぜか娘から距離を置かれている」
「何を言っても反発され、どうしたらいいかわからない」
「娘のためによかれと思ってやっているのに」

新聞や雑誌の人生相談には、大人になった娘との関係に悩む母親の投稿がたくさん寄せられています。子育て後の母娘関係がうまくいかないケースは多く、娘目線の書籍は近年たくさん出版されています。

本書は、「大人になった娘が理解できない」と困っている母親に向けた本です。

著者はアドラー心理学の第一人者として、長年親子関係の問題に取り組んできました。アドラー心理学は「未来志向の心理学」といわれ、過去の原因追及やダメ出しをせず、現状を改善するための思考を重視します。著者は、読者が自分なりに精一杯がんばって子育てをしてきたことに共感を示しながら、豊富なカウンセリング体験や自身の体験をもとに、母娘関係の問題をやさしく紐解いていきます。

母親との距離感や関係性に悩んでいる。自分も娘に対して同じようになってしまわないか?と不安を感じている子育て真っ最中のママにも、役立つヒントが満載の1冊です!

岩井 俊憲先生のプロフィール

1947年、栃木県に生まれる。早稲田大学卒業。1985年、有限会社 ヒューマン・ギルドを設立。代表取締役。
中小企業診断士、上級教育カウンセラー、アドラー心理学カウンセリング指導者。
ヒューマン・ギルドでカウンセリング、カウンセラー養成や公開講座を行うほか、企業・自治体・教育委員会・学校から招かれ、カウンセリング・マインド研修、勇気づけ研修、リーダーシップ研修や講演を行っている。
「勇気の伝道師」をライフワークとしている。

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