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2023年08月29日 07:11 更新

アニサキス予防にワサビや酢は効果あり? 「アニサキス食中毒」の特徴と対策

近年急増中のアニサキス食中毒をご存知ですか? 令和4年には前年と比べて1.5倍の患者数に増加しており、ニュース等でもよく耳にするようになりました。アニサキス幼虫には有効な治療薬がないので正しい予防法を知ることが重要です。そこで今回はアニサキス食中毒の特徴と対策について紹介します。

身近に迫るアニサキス食中毒

アニサキス食中毒とは、寄生虫(線虫)の一種であるアニサキス幼虫が寄生している生鮮魚介類を生で食べることで引き起こされる食中毒で、近年増加しています。

令和4年には578名が発症しており、前年と比較して1.5倍以上の増加率になっています。

アニサキス幼虫は、長さ2~3cm、幅0.5~1mmくらいの大きさで、白色の少し太い糸のような見た目をしています。

サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなど身近な魚介類に寄生し、スーパーで買った切り身や刺身などについていても目視だと気づかずに食べてしまうこともあるでしょう。

私たちの生活に身近な食中毒であることから、厚生労働省はX(旧ツイッター)でも注意喚起しています。

【アニサキス#食中毒に注意!】
#アニサキスは寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動します。有効な予防策
①新鮮な魚を選び、速やかに内臓を除去
②内臓を生で食べない
③目視でアニサキスを除去
④さらに、冷凍・加熱が有効

-厚生労働省食品安全情報

アニサキス食中毒の症状とは

アニサキスの食中毒を発症するとどのような症状が出るのでしょうか。

厚生労働省HPでは以下の2つの症状が紹介されており、多くが急性胃アニサキス症だといいます。なお、稀にアニサキスアレルギーを発症することもあります。

✅急性胃アニサキス症
食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じる
✅急性腸アニサキス症
食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じる

現在、アニサキス幼虫に対する効果的な治療薬はありません。

胃アニサキス症では、胃粘膜に侵入しているアニサキスを内視鏡で摘出します。症状がひどい場合はためらわずに医療機関を受診しましょう。

アニサキス食中毒の予防法

効果的な治療薬がないことからも、アニサキス食中毒は予防が非常に重要です。厚生労働省ではアニサキス食中毒を未然に防ぐため、以下の5つのポイントを徹底することを推奨しています。

✅新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除く
✅内臓を生で食べない
✅目視で確認し、アニサキス幼虫を除去する
✅冷凍する(-20℃で24時間以上)
✅加熱する(70℃以上、または 60℃なら1分)

なお、食用の酢、塩漬け、醤油、ワサビではアニサキス幼虫は死滅しません。[*1]



(マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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