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2023年07月25日 10:06 更新

共働き夫婦の1日スケジュール 読売広告社 笹川さんの場合(後編)

共働き夫婦にとって仕事と家事・育児の両立は悩みの種。朝起きてから寝るまで分刻みのスケジュールで息つく暇もないのでは? そこで、夫婦の家事分担や子育ての工夫など、忙しい毎日を乗り切るコツを実践しているパパに、お話を聞きました。

共働き夫婦の1日スケジュールとは?

家事・育児・仕事と、目まぐるしい日々を送る共働き夫婦。毎日繰り広げられる分刻みのスケジュールのなか、「こんなに忙しいのは自分たちだけ?」「みんなは毎日をどうのりきっているの?」と疑問を持つママやパパに向けて、共働き夫婦の1日のタイムスケジュールをうかがうこの企画。

第16回となる今回は、読売広告社でアカウントエグゼクティブとして働くパパのタイムスケジュールを前編・後編にわたりインタビュー。後編では仕事から帰宅後、夜のタイムスケジュールについてうかがいました。

取材にご協力いただいた方

読売広告社 第5ビジネスプロデュース局第1部 アカウントエグゼクティブ 笹川睦生さん(29歳)

広告営業として、主にクライアント先の要望を受け、年間のコミュニケーションプランを社内スタッフにアサインしている。現在はゲームメーカーと食品メーカーの広告を担当し、全体の進行や資金面の管理なども行う。プライベートでは、2歳4ヶ月の男の子と8ヶ月の長女のパパ。

夜のタイムスケジュール

子どもがいやがったら新しい提案で気分を変える

――保育園のお迎えは奥様の担当ですか。

笹川さん はい。妻の実家と保育園が近いので、どうしても妻がお迎えにいけないときは、祖父母を頼っています。妻が子どもたちの食事を食べさせてくれるので、僕はいつも打ち合わせが終わり次第、会社を出ます。間に合えば子どもたちと一緒にお風呂に入りますよ。

――歯磨きやお風呂など1日の中でお子さんとやるべきことは、どのように促していますか。

笹川さん 夜の動きとしては「やるよ」と言ってから「いやだ」と言われたら、もうしょうがないなと思いつつ、別のタスクを渡して、忘れたころにもう一度お願いしてみます。常にその繰り返しですね。無理にやらせようとすると絶対にやらないので、そこだけはちょっと頑張っています。

――夜の育児は、基本は笹川さんが息子さん担当で、奥様が娘さん担当ですか。

笹川さん そうですね。息子はお風呂や歯磨きをいやがることもありますが、あまり無理しないように進めています。たまには見送ることがあってもしょうがないかなと。歯磨きは、直近までは歯医者さんごっこが効いていましたが、だんだん効かなくなってきて(笑)。今は「モンスターズ・インク」が好きなので、キャラクターのまねをしながらのりきっています。

――手を替え品を替え対応されているのですね(笑)。

笹川さん 今のところ十中八九はうまくいっているので、本当にだめなときは受け入れて、1日1回は歯を磨くようにしています。割といい子なので助かっていますね。あまり長く駄々をこねるようなこともなくて。「泣いていたら、何を言っているかわかんないよ」とは、常に伝えていますね。ちゃんと言葉で伝えるくせをつけるようにしています。

子どもが寝たら大人の夕飯と自由時間!

――大人の夕飯はいつ食べているのですか。

笹川さん 子どもたちが寝てから、妻と一緒に作って食べています。2人で準備したほうが早いので。これは長男が生まれてからずっとそうですね。食べるタイミングや準備の手間などを考えても、全員で一緒に食べるのがなかなか難しくて。子どもたちは食べられる時間に先に食べて、早く寝かせてあげるほうがいいかなと。

――ミールキットなどは使っていますか。

笹川さん 今はヨシケイで平日から土曜までの週6回分を頼んでいます。毎回献立を考えて、何を食べるか妻とコンセンサスをとるのは大変です。お互い「何でもいいよ」になってしまうので。週1回は僕の飲み会が入るので、余ったら日曜日や平日の朝に消化して帳尻を合わせています。

――ルーティン化できるといいですね! お子さんが寝る時間は決まっていますか。

笹川さん 20時半くらいですね。下の子はまだ2〜3時間おきに起きます。連日妻だけで娘の対応をしていると疲れてしまうので、2〜3日に一回は交代していますよ。最近長男は寝るまで僕が隣にいないとピーピーいうようになりました(笑)。でも基本部屋を暗くすれば5〜10分で寝てくれますね。

――すぐに寝てくれるのはありがたいですね!

笹川さん 長男も以前は夜泣きがあって、当時は夫婦で一緒に起きていました。でも2人目が生まれてから、さすがに2人で起きるのは厳しいと感じて、交代制に。やはり2人目は時間の経過が圧倒的に早く感じられて、気がついたら「もうこんな大きくなったのか!」と(笑)。いつの間にかハイハイしているという。

――あっという間ですよね(笑)。大人の自由時間はどのようにすごしていますか。

笹川さん 夕飯が終わったら1日のできごとを話しています。僕はあまり自分のことを話さないタイプです。でも、妻が1日のできごとや子どもの報告などを話のネタとしてたくさん持ってきてくれるので。子どもも、寝る前に「今日は何をしたの」と聞くと、いろいろ教えてくれます。妻と子ども1日のできごとを聞いてから寝ますね。

夫婦の家事分担は完全フェアプレーを目指す!

――家事の分担はご夫婦で何対何くらいのイメージですか。

笹川さん それについては、もめないように事前に妻とも話してきました(笑)。10対10でお互いに全力のフェアプレーです。僕は最初7対3くらいで妻のほうが多いかなと思いましたが、妻としては、それはそれで違うと。気持ちとしても、お互いにしっかりやっている姿勢でいようというメッセージも込められていると思います。

――それは素晴らしいです! 毎日お忙しいかと思いますが、家事をやるモチベーションはどう奮い立たせているのでしょうか。

笹川さん 仕事は好きでやっているというか、やらせてもらっているという感じがあるので。仕事しているからといって家庭のことをやらないのは違うし、妻もこの春から働き出しているので、家のこともしっかりやろうと思っています。

――ご夫婦で家事や育児を両立するために決めていることやルールはありますか。

笹川さん 妻には今じゃなくてもいいことをやろうとする節があるので。掃除やお皿洗いなど、後でもいいと思えるものは「無理しないで」と言っています。出社前にバタバタしながら、お皿を洗っているときとか(笑)。
朝は僕のほうが時間に余裕があるので「それは僕がやっておくから、自分のことをやっておいで」と。家事は食洗機やロボット掃除機などで自動化して、なるべく手間をかけないようにしています。

――息抜きはどうしていますか。

笹川さん 今まさに趣味を探しています(笑)。映画が好きですといっても、妻ともずいぶん映画館に行っていないなと話していたところで。1人目の子どもが生まれてから1回も行っていないので、今度2人で半休を取って映画を観に行きたいです。
あとは、ビールを1日1本飲むというのは決めています! 妻は授乳中なのでノンアルコールのビールを買ってきて、一緒に晩酌していますね。子どもと一緒にできるものなら、ブロックや粘土など、創作系の趣味を持ちたいです。

2歳差の男女を育てながらパパになった実感が湧く日々

――お子さんは2歳差ということですが、未就学児と赤ちゃんを一緒に育てている中で、大変だなと感じることはありますか。

笹川さん 上の子は下の子のことが好きなので、うまくやっていると思います。でも、下の子がまだ小さいのでうまく力加減ができなくて。髪の毛を引っぱられたり、引っかかれたりして。長男がちょっとシクシクしている姿を見るのがちょっとつらいですね……(笑)。

――妹さんのほうがちょっと強めなんですね(笑)。

笹川さん まだ怒っても、あまり伝わらないので……(笑)。あと、先日家族で石垣島へ旅行に行きました。普段は上の子は僕と、下の子は授乳もあるので、妻と寝ることが多いのですが、同じ部屋に4人で一緒に寝ると、修行感がすごくて(笑)。
下の子が起きて泣き出したら、上の子も起きたり、下の子が寝そうなときに上の子が騒ぎ出したり……。息抜きのつもりで行きましたが、旅行のほうが疲れて帰ってきました。

――それはにぎやかでしたね(笑)。最後になりますが、親になって感じた心境の変化はありますか。

笹川さん 男の子のお父さんの気持ちも、女の子のお父さんの気持ちもわかるようになってきて、両方の親御さんの気持ちにとても共感できるようになりました。会社で新入社員の子を見ると、親御さんに愛されて20何歳になるまで育って、よかったなって純粋に成長を喜べると言いますか。

――自分が親になって初めて、親の気持ちがわかりますよね。

笹川さん 本当に。いやなことがあったらもうやめちゃえ!とか逃げちゃえ!とか、心から思うようになりました(笑)。わが子のかわいさを知って、かなり心境の変化を感じましたね。2歳まで育てるだけでもこんなに大変なのに……って。そういう面でも、今までに増して親には感謝するようになりました。

まとめ

取材では「夫婦の家事分担の割合は10対10!」という笹川さんの回答がとても印象的でした。ママだけ、パパだけが家事をやっているという意識をなくすことができますね。
また、子どものイヤイヤ期に頭を抱えているパパ・ママにとって笹川さんのように子どもの意見を細かく聞きながら提案し続けること、大人も無理しすぎないようにすることは、夜時間をスムーズにする有効な手段となりそうです。
歳が近い兄妹を育てている方も、ぜひ笹川さんのスケジュールを参考にしてみてください!

(取材・文:宮本貴世、 撮影:佐藤登志雄、イラスト:ぺぷり/マイナビ子育て編集部)

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