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2023年06月16日 07:07 更新

ひんぱんに電話をかけてくる実母。義姉への愚痴を聞かされ超ストレス…対処法は?<子育て心理カウンセリングルーム>

子育て中のママ・パパの悩みを臨床心理士・公認心理師に相談する『子育て心理カウンセリングルーム』。今回は、自分の母親についてのお悩みです。「実母からの電話に困っている」というその訳は……。

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実母から“義姉の愚痴電話”がストレス

今年で70歳になる実母から頻繁に電話がかかってきて、対処に困っています。

母は兄夫婦とその子供たちと同居していて、電話の内容は義姉に対する愚痴がメインです。私にしてみれば優しくさっぱりとした性格の義姉で、母の愚痴には共感できず、聞いているだけでストレスです。頻繁な電話にも、その内容にも正直困っています。
さすがに出ませんが、私が仕事中の日中でも御構い無しでかかってきます。夜や休日でも電話に出ないでいると何回もかかってきて、次に出た時に「ちっとも電話に出てくれない!」と恨み言を言われるので、無視もできず……。なにかいい方法はないものでしょうか。
(36歳・女性・不動産/事務系専門職)

お困り度:★★★★★★★★☆☆

家族構成:自分36歳、夫38歳、長女5歳、実母69歳

相談者さんも日々お忙しいであろう中、頻繁にかかってくる電話に付き合うのは大変なこととお見受けします。お母さんのお話の主な内容が義姉さんの愚痴というのもまた、聞いているのがしんどくなる大きな要因と言えますね。

相談者さんも義姉さんに不満があるならば、幾分か共感して聞くこともできそうですが、相談者さんには優しくさっぱりとした義姉さんとのこと、相づちを打つことさえスムーズには出来なかったりもするのではないかと想像します。このような背景を踏まえてみても、やはり相談者さんがお母さんからの電話をかなりストレスに感じるのは、とても当たり前のお気持ちだと思います。まずは、ご自分のそういったお気持ちを自然なものとして捉え、否定しないようにしていただけたらと思います。

電話に出ないと何度もかかってきて、次に出たときに恨み言を言われてしまうのも、なかなかお辛いですね。電話には一切出ないようにして恨み言さえも言わせない、という選択肢もないわけではありませんが、おそらく相談者さんはお母さん全体を嫌いなわけではなく、お母さんの気持ちを受け止めながらお話を聞いてあげたい部分もあるのかもしれない、だからこそ悩んでしまうのかもしれないとも感じました。

この辺りについて、しばらくは声も聞きたくないくらい嫌なのか、それとも、お話は聞いてあげたいけど愚痴を聞き続けるのは耐え難いのか等、相談者さんのお気持ちを見つめて少し明確に捉え直してみると、今後の行動を考えやすくなります。そして、ご自分のお気持ちや生活を一番大切にしながら、それに応じたご対応をされてはいかがでしょうか。

たとえば、やはりお母さんとの電話自体が苦痛だということならば、
「しばらく忙しいから、なかなか電話に出られないかもしれないよ」
と事前に相談者さんの方から伝えておくのも一手段ですね。

また、頻繁なのが嫌なだけで時々なら比較的落ち着いて聞けそうだということなら、
「〇曜日の〇時から30分くらいなら、ゆっくり話せるよ。
今週はそれ以外は時間なさそうだから、悪いけどかけてこられても出られないよ」

というように、相談者さんの方から「このタイミングにこれくらいなら無理なく聞ける」という日時や時間を指定して区切り、それ以外はかかってきても出ないようにするのも、ストレスを軽減しながらお母さんと付き合っていく方法の一つではないでしょうか。

時にはスピーカー通話にして別の作業をしながら聞き流すなど、必ずしも真剣に受け止める必要はないと割り切ってしまえれば、それも良い方法ですよね。

今までじゅうぶん頑張って聞いてこられたのですから、これからは、そのような対応もご自分に許してあげながら、もしも恨み言を言われてしまっても、「私は私の気持ちを大切にしていいはずだ」と捉え、お母さんと適度な心の距離感を保っていけるといいですね。

(文:臨床心理士 たかだちかこ/うららか相談室

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