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入園・入学前、「予防接種」うち忘れていませんか?【ママ女医と娘の○○な日常 vol.36】

入園・入学前、「予防接種」うち忘れていませんか?【ママ女医と娘の○○な日常 vol.36】

入園や、入学のための準備におわれている頃でしょうか。入園・入学前に、目に見えない準備の「予防接種」、お済みでしょうか?


記事の著者  
のんびり子育て中のママ女医   HAL先生
内科医。大学病院研修中にうつ病を発症し、数年間療養生活を経て復帰。その後、病気の間支えてくれた医者の夫と結婚し、娘を出産。現在は田舎で夫、3歳の娘と暮らす。自身の出産・育児の日々をもとに、医学的なエビデンスを交えて育児情報・ニュースなどをブログで発信。またTwitterでは、娘との会話や、ほっこりあたたまる育児エピソードも紹介し、注目を集めている。
http://halproject01.blogspot.jp/
https://twitter.com/halproject00

予防接種のスケジュール、把握できてる?

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子どもを産んでから、生後2カ月を皮切りに、これまで沢山のワクチンをうってきたのではないかと思います。同時接種をされている方は少しは余裕があるかもしれませんが(それでも大変)、同時接種をしていない施設だと「じゃあ次は1週間後に」「次は1カ月後」というように、もう何を接種したやらわけがわからないくらいギリギリのスケジュールになってしまい、悲鳴をあげた方もいらっしゃるかもしれません。(私は悲鳴をあげた人です。大変だった……)

しかし、少し次のワクチンまで間隔が空いたり、途中で風邪をひいたりしてスケジュールが一旦途切れると、そのまま予防接種の存在を忘れてしまったりします。そして、はっと気づいても「また時間の余裕がある時に……」と後回しにしてしまう事も。

予防接種、とにかく数が多いです。一度後回しにすると、そのまま他の予防接種も一緒に忘れてしまったりします。定期接種の時期を過ぎると自費になるのも痛いところです。ですので、乳幼児期は「うち忘れた予防接種はないかな……?」と時々母子手帳を見返してみてください。
特に、入園・入学準備のこの時期。新たな集団生活を始める前に、一度予防接種のチェックをしてみませんか?

という事で、今回は入園(年少)、入学までに済ませておきたいワクチンの種類と回数を今回はピックアップしてみようと思います。(ワクチンは年々スケジュール・定期化など変わっていきますので、現行のワクチンのスケジュールに添った内容となっております)

入園(年少)までに済ませたいワクチン(回数)

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3歳の年少さんとして入園する時までを対象に書いてみます。ワクチン、1期だの2期だの追加接種だので結局何回うてばいいのかわからない! となる方もいらっしゃるかと思います。ですので、ここでは「回数」で記載をします。母子手帳を見ながら、接種日とシール(メーカーのロットNo.)が何回目まで埋まっているか、チェックしてみてください。

•インフルエンザ菌b型(Hib)通称ヒブ 4回
•小児肺炎球菌 4回
•B型肝炎 3回
•ロタウイルス(任意) 2回(種類によって3回)
•4種混合 4回
•BCG 1回
•MR(麻しん風しん混合)1回
•水ぼうそう 2回
•おたふくかぜ(任意) 1回

この中で忘れがちなのが、1歳過ぎてスタートするMRワクチン、水ぼうそう、おたふくかぜのワクチンかと思います。「あっ、うってない!」という方、規定のスケジュールを外れてもワクチンをうつ事は可能です(ロタウイルスなど、接種時期の決まっているものは除きます。また定期接種の時期を過ぎていると自費となります)。まずは焦らずかかりつけにご相談ください。

日本脳炎については、3歳からの接種とされていますが、6カ月以降であれば定期接種可能です。特に最近日本脳炎患者が発生した地域や、ブタの日本脳炎抗体保有率が高い地域では生後 6カ月から日本脳炎ワクチンの接種開始が推奨されています(日本小児科学会)。

(3歳未満の接種についてお悩みの方は筆者のブログも参考にどうぞ)
http://halproject01.blogspot.jp/2017/07/blog-post.html

小学校就学前に済ませたいワクチン(回数)

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次に、小学校入学前までに接種しておきたいワクチンを記します。

•インフルエンザ菌b型(Hib)通称ヒブ 4回
•小児肺炎球菌 4回
•B型肝炎 3回
•ロタウイルス(任意) 2回(種類によって3回)
•4種混合 4回
•BCG 1回
•MR(麻しん風しん混合)2回
•水ぼうそう 2回
•おたふくかぜ(任意) 2回
•日本脳炎 3回

忘れがちなのは日本脳炎ワクチンです。特に3回目は少し期間があきますので、一度確認してみてください。

そして絶対に忘れて欲しくないのが「MRワクチンの2回目」です。これは定期接種が年長さん限定になります(小学校入学前1年間、3月31日まで)。もちろん時期を過ぎて接種する事は可能ですが、MRワクチンは値段も高いので(1万円前後します)必ずチェックしてください。

麻しん(麻疹・はしか)は感染力が非常に強く、肺炎や脳炎を合併して重症になると死に至る事もある恐ろしい感染症です。更に、麻疹に罹患後数年経ってから、知能の障害やけいれんといった神経障害が起こり、徐々に悪化して最終的に死に至る、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という重篤な疾患を引き起こす事があります。

風しんも重要な感染症です。妊婦さんに感染すると、先天性心疾患、難聴、白内障などを持った先天性風しん症候群(CRS)の子どもが産まれる事があります。妊婦さんは風しんワクチンをうてませんので、周囲の人がワクチンをうって風疹自体を流行させない事が重要となります。
この2つをセットにしたMRワクチン、非常に重要です。ぜひお忘れなく。

それから、「MRワクチンをうつ時に一緒にうちましょうね」と言われたまま忘れてしまう事がある、おたふくかぜワクチンの2回目もチェック。おたふくかぜは様々な合併症を起こす事があります。中でも罹患すると1000人に1人が難聴になります。このムンプス難聴には治療法がありません。ワクチンで防げる難聴なのです。定期接種ではないのでお金がかかりますが、ぜひ就学前に改めて確認して欲しいワクチンです。

就学前の方は、まだB型肝炎ウイルスのワクチンが定期接種ではなかった頃のお子さんかと思います。B型肝炎ウイルスは非常に感染力が強く、小児でも検査をすると感染経路はわからないけれども感染している、という例が複数ある事が報告されています。B型肝炎ウイルスは命に関わる劇症肝炎を起こしたり、慢性化して放置すると肝臓のがんを引き起こしたり、身体の中に潜み続けたりするとても厄介な病原体です。自費にはなりますが、何歳からでも接種する事が可能ですので、一度検討されてみてください。(因みに私も医学部の実習前に接種しました)

母子手帳を開いてみましょう

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急ぎ足で解説をしましたが、それぞれのワクチン、それぞれにとても重要です。基本的に治療法がなく、生死に関わる、もしくは重篤な合併症や後遺症が起こるものを対象にしています。本当に厄介な感染症ばかりなのです。
「ワクチンをうちさえすれば防げたのに……」という悲しい思いをしないために、とても忙しい毎日とは思いますが、ぜひワクチンのチェックをしてみてください。そして是非、パパママご自身の母子手帳も見返してみてください。

私もこの原稿を書きながら、娘の母子手帳を広げて確認しています。娘が4歳になったら日本脳炎の3回目の接種があります。春休み中に接種に連れて行こうと思っています(あ、そうだ、小児科に予約いれなくちゃ)。


(HAL)

※記事内の画像はすべてイメージです

〈参考サイト〉
日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY
http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=138

日本小児科学会推奨の予防接種キャッチアップスケジュール|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY
http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=18

B型肝炎ワクチンの定期接種導入をめぐる話題 国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/kikikanri/H27/14-10.pdf

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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