松浦整形外科内科井上留美子先生｜「患者さんが笑顔で帰る」を目指した診療

松浦整形外科内科の院長である井上留美子先生は、2人の子どもを育てるお母さんでもあります。南阿佐ヶ谷駅からのアクセス良好な場所にクリニックがあり、ケガや体の不調を抱えた患者さんが日々訪れています。今回は井上先生にクリニックの特徴や、日々の診療で心がけていることについてお話をお聞きしました。

お話をお聞きした先生
松浦整形外科内科院長

井上留美子先生

聖マリアンナ医科大学卒業。日本整形外科学会専門医。大学病院の勤務を経て現職へ。子育てに奮闘しながら整形外科の診療に携わっている。2020年には東京オリンピックのスポーツ医として選手をサポート。最近の癒しはペットの犬と過ごすこと。
「1つの症状に対して、様々な原因が考えられます。幅広い知識を持って色々な治療法から選べるように努めています」（井上先生） 　

伝統と新しさが融合した地域のホームドクター

松浦整形外科内科は三代続く地域に根差したクリニックです。井上先生は医学生時代からクリニックの診療に関わっており、患者さんの気持ちに寄り添う医療の提供を目指しています。

松浦整形外科内科の特徴はどんなところでしょうか？

松浦整形外科内科院内風景 — 「小さな頃から医師として働く父の姿を見てきました。学生の頃から語学が得意だったので、外国の患者さんの通訳をしたこともあります。代々続いたクリニックなので、開業当時からある治療機器もありますね」（井上先生）

当クリニックは、患者さんの生活や気持ちに寄り添った診療を大切にしています。例えば大きな検査を受けたとき、結果が出るまで不安な時間を過ごされる患者さんが多いですよね。精密検査をした時に結果をできるだけ待たせないようにするなど、患者さんを中心に考えた診療に努めています。
また私自身が25年以上もクリニックに関わっているので、地域の医療機関との連携に長けているのも特長です。

整形外科ヨガで介護予防にも注力

運動療法として「整形外科ヨガ」を行っています。以前は自院のスペースで行っておりましたが、現在はクリニックの近隣で整形外科ヨガクラスを開催しています。
これまでは地域レベルで運動療法に取り組むときに、大学病院へ通わなければいけいないケースが度々ありました。
介護予防の重要性が注目される中、開業医として自分に何かできることがないかと考えたときに、発案したのが整形外科ヨガです。整形外科ヨガではインドの民間療法であるヨガに、西洋医学のエビデンスを結び付けながら行っています。

松浦整形外科内科井上先生のお顔写真 — 「医師の仕事と子育てに奮闘している中で、心身がすり減った時期がありました。私がもともとスポーツ好きで、心身の不調が改善したきっかけとなったのがヨガです」（井上先生）

1人ひとりの患者さんに合わせた細やかな治療

お母さんでもある井上先生は、女性ならではの気づきや細やかさのある診療を行っています。患者さんの中には、「信頼できる井上先生からまず意見を聞きたい」という方もいらっしゃいます。

日々の診療で心がけていることは何でしょうか？

幅広い知識に基づいた様々な選択肢から、患者さんにとって適切な治療を選ぶことを大切にしています。同じ症状を訴える患者さんに対して、すべて同じ治療を施すことはありません。
例えば、患者さんが痛みを訴えていても、ケガによる痛みではなく、生活習慣や精神的な要因により痛みが現れることもあるためです。患者さんとのちょっとした会話の中でも、治療のヒントが得られることがあります。

子育て中の親御さんに寄り添った姿勢

整形外科の診療をしているので、「ギプスをしている子どもがお風呂に入れない」「下の子がまだ小さいのに、上の子のフォローもしなければいけない」といった親御さんの悩みもよく聞かれます。
私が大切しているのは「どうすれば患者さんやその家族がより快適に過ごせるか」という視点です。日々の診療では一律に治療するのではなく、患者さんの訴えを見逃さずに、アドバイスやフォローすることに努めています。

一緒に笑ったり悩んだりしながら、笑顔で帰られる診療を

今まで関わってきたすべての患者さん一人ひとりが心に残っています。学生時代からクリニックに関わっているので、本当に長い付き合いの患者さんが多くいらっしゃいます。私はもう50歳なので、寿命でお亡くなりになった患者さんもおり、別れを非常に辛く感じた時期もありました。
今は患者さんとのコミュニケーションの中で一緒に笑ったり悩んだりしながら、笑顔で帰られる診療を大切にしています。街中で患者さんとばったり会った時も、お互い気さくに挨拶を交わしていますね。

楽しさも辛さも家族で分かち合う子育て

仮装の写真 — 井上先生とお子さんが一緒に仮装した際の一枚。
息子さんたちの出産・育児で培った “ママ目線” は、ホームドクターとして診療する際にも生かされています。

楽しさも辛さも分け合って乗り越える

私自身、医師としてノンストップでキャリアを積んできたので、仕事と子育ての両立で悩んだ時期もありました。ただ子どもに対して弱みを隠したことはありません。子どもと共に学んだり、時にはねぎらいを受けたりしながら、家族で一緒に頑張ってきたと思います。楽しい事だけでなく辛い事も家族で分け合って乗り超えることで、いい子育てができるのではないかと思います。

親自身の幸せの追求も大切

現代は働いているお母さん達がたくさんいらっしゃいます。私が確信を持って言えるのは「親が幸せでなければ、子どもも幸せになれない」ということです。親御さんの幸せなくしては、家族みんなを幸せにすることはできないと考えています。子育ては大変ですが、親御さんも自分自身の幸せを求めることを大切にしてください。