離乳食の裏ごし!やり方、便利グッズ、いつまで必要かを徹底解説【管理栄養士監修】
離乳食では、大人にとってのポタージュのように「滑らかにすりつぶす」調理をすることがあります。これを裏ごしといいます。裏ごしが必要な理由や裏ごしの方法について解説します。
離乳食で裏ごしはなぜ必要? いつまで裏ごしする?
離乳食の裏ごしについて解説します。
赤ちゃんが飲み込みやすいなめらかな形状にする
離乳食で裏ごしが必要なのは、特に離乳初期です。
離乳初期では色々な食べ物を試していきますが、赤ちゃんのお口はまだ発達段階。「前後に舌を動かし、口を閉じて飲み込む」ということがやっとできるようになっていく時期なので、形があるものをつぶすことは難しいのです。そこで、裏ごしして飲み込みやすい滑らかな状態にしてあげます。
離乳中期ぐらいから徐々に裏ごししなくてもよくなる
赤ちゃんが離乳食に慣れてきて、舌を上下に動かしてやわらかいものをつぶせるようになれば、あらつぶしなどでも良いでしょう。目安は離乳中期にあたる生後7〜8ヶ月ですが、いきなり形のあるものになると受け入れにくい場合もありますので、裏ごししたもの+形のあるものなど徐々に移行していけるといいでしょう。
なお、離乳中期以降でも肉など繊維のかたいものは、裏ごししたほうが食べやすかったりすることもあります。食べにくそうにしていたら裏ごしを考えてみるといいですね。
裏ごしに必要な道具、おすすめ食材、コツは?
裏ごしのやり方や向いている食材などをご紹介します。
裏ごしに必要な道具|こし網やブレンダー
裏ごしは「形のあるものを取り除く」ことが基本になるため、「こし網」に食材を通すことが基本です。
ベビー用品店の離乳食コーナーなどでも裏ごし器や調理セットを購入することができます。少量を裏ごしする場合にはこのような手動の調理器が便利ですが、まとまった量を作って保存する場合にはブレンダーなども活用できます。また、裏ごし器以外のもので代用することも可能なので追ってご紹介します。
編集部おすすめ「離乳食裏こし器」
裏ごしに適した食材|煮るとやわらかくなる野菜や豆腐
裏ごししやすい食材は、にんじん・大根・かぶなど煮るとやわらかくなる野菜です。豆腐も裏ごししやすいですね。
葉物野菜やコーンなど繊維や皮がしっかりした部位のあるものは裏ごしが難しいですが、食べる時に繊維が気になるので、裏ごしできるといいでしょう。葉物野菜は芋類などと混ぜて裏ごしすると多少やりやすくなるので試してみてくださいね。
裏ごしのポイント|茹でてやわらかく+ゴムベラ使用
具材はしっかりやわらかくなるまで加熱しましょう。電子レンジを使うと水分が飛んでしまって裏ごししにくくなるため、茹でて加熱するのがおすすめです。
裏ごしするときはゴムベラを使うと食材を広範囲につぶしやすいですよ。
裏ごし器の代用品や便利グッズ
調理器具を購入しなくても、お家にあるもので代用できるかもしれません。以下の物があるか探してみるのも良いでしょう。
目の細かいザル
目の細かいザルがあれば裏ごしできるかもしれません。目が粗いと粒が残ってなめらかに仕上がりにくくいので、製菓用のふるいくらい細かいものがいいでしょう。一度確認してみてください。
茶こし
茶こしは目の細かさが裏ごしに最適です。裏ごし調理器よりも狭く深い形なので、小さなスプーンなどを使って裏ごしましょう。
すり鉢
すり鉢があれば、すりつぶすことで滑らかに仕上げることもできます。芋類など水分が少ないものはすり鉢の方がうまくつぶせます。繊維が残りやすいので仕上がりを確認し、繊維を取り除くなどしましょう。
まとめ
裏ごしは主に離乳初期の調理で重要ですが、それ以降も蒸しパンなどに入れる食材の処理としても使えるテクニックです。大人も一緒にポタージュを楽しむのも良いですね。自分に合ったやり方で楽しく離乳食を準備できると良いですね。
(文:奥野由 先生、監修:川口由美子 先生)
※画像はイメージです