【医師監修】赤ちゃんの生活リズムはどう整える? 月齢別の睡眠パターンと過ごし方

【医師監修】赤ちゃんの生活リズムはどう整える? 月齢別の睡眠パターンと過ごし方

「規則正しい生活が大切」とはよく言われることですが、小さい赤ちゃんは昼夜関係なく寝たり起きたりを繰り返すもの。いったいいつから生活リズムが整っていくのでしょうか。また、どうやって整えていけばよいのでしょうか。


赤ちゃんの生活リズムはどう変化する?

寝ている赤ちゃん
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赤ちゃんは誕生から成長するにつれて、生活リズムが大幅に変化していきます。生まれたばかりのころは中枢神経系の発育が不十分なので、体内時計による約24時間の概日リズム(サーカディアンリズム)がまだできていません。概日リズムとは、地球の自転による24時間周期の昼と夜の変化に合わせて、体温やホルモン分泌などの体の基本的な機能が一定のリズムを示しながら変動することです。

そのため、新生児期は夜も昼も関係なく眠っては起きることを繰り返します。しかし、生後1ヶ月ごろから体内時計の調整ホルモンである、メラトニンの分泌が始まるため、概日リズムが次第にできていきます。

その後も成長とともにメラトニンの分泌量は増していき、そのうち連続して眠るようになり、昼は起きて夜に寝るという生活リズムができていくのです。ここでは、赤ちゃんの平均的な睡眠時間や生活リズムについて説明していきます[*1]。ただし、個人差があるので、必ずしもすべての赤ちゃんがこの通りになるとは限りません。以下はあくまでも目安と考えましょう。

新生児(生後0ヶ月)ごろの生活リズム

睡眠時間は合計16~20時間。昼と夜の区別はなく、日中と夜間の睡眠時間にほぼ差はありません。ひたすら睡眠→授乳→排せつを繰り返します。1~2 時間の覚醒と 1~4 時間の睡眠が交互に訪れます。

生後3ヶ月ごろの生活リズム

睡眠時間は合計 14~15 時間とやや短くなり、3~4 時間連続して睡眠をとるようになります。1回分の母乳やミルクの量も増え、夜間の授乳回数も減っていきます。ただし、まだまだ眠っていても目を覚ましやすい時期です。

生後6ヶ月ごろの生活リズム

睡眠時間は合計13~14時間になります。昼夜の区別がはっきりしてきて、夜は6~8時間連続して睡眠をとり、昼には2~4時間の昼寝を1~2回とります。

ただし、この時期あたりから「夜泣き」が始まることもあります。夜泣きの原因ははっきりとわかっていませんが、赤ちゃんの睡眠と覚醒の切り替えがうまくいかなかったり、レム睡眠中に筋肉の収縮が過剰に起きてしまったりすることでおきると考えられています。

夜泣きがよく起こる月齢は生後6~11ヶ月で、 3~12ヶ月児の約20%前後は、1週間に3日以上夜泣きをするという研究結果もあります。夜泣きは1歳を過ぎると急激に改善して3歳過ぎにはほとんどなくなるといわれています[*2]。

1歳ごろの生活リズム

睡眠時間は合計11~12時間程度になります。昼と夜の区別がしっかりついてきて、夜にまとまって眠り、昼寝は1.5~3.5時間を1回とる程度になります。親もようやくまとまった睡眠がとれるようになる時期といえます。

赤ちゃんの生活リズムを整えていく目安は? どうやれば整っていくの?

外出する赤ちゃん
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ここまでで説明したように、赤ちゃんは成長するにつれてだんだん昼と夜の区別がついていきます。とはいえ、夜更かししたり、毎日食事の時間が違ったりすると、赤ちゃんの健康に影響が出ないか心配ですよね。

赤ちゃんの生活リズムは親が積極的に整えていったほうがよいのでしょうか? いつからどのような親の働きかけが必要なのかを、月齢別にみていきましょう。

新生児期~生後2ヶ月ごろ

基本的には生活リズムを意識して整える必要はありません。ただ、朝に光を浴びることは、体内時計をリセットし、概日リズムをつけていくことに役立つでしょう。

1ヶ月健診が過ぎたら、日中はできるだけ外気浴をさせたり、散歩に連れて行ったりして過ごすようにしましょう。

生後3~4ヶ月ごろ

このころになると、昼寝や就寝時間もなるべく毎日同じ時刻にできるようにし、入浴や授乳時間もなるべく決まった時間にできると理想的です。ただし、必ずしも理想通りにはいかないもの。無理はしなくてOKです。

生後5~6ヶ月ごろ

昼夜の区別がはっきりしてきます。昼間はなるべく散歩をして、積極的に声をかけ、しっかり起こしましょう。そして、夜はなるべく同じ時刻に寝られるようにします。

生後5、6ヶ月ごろからは離乳食が始まります。食事の時間を中心に生活リズムを作っていくようにするとよいでしょう。

生後7~8ヶ月ごろ

離乳食が2回食になります。朝と夕方の決まった時間に食べさせ、生活リズムを整えるようにしましょう。

生後9~11ヶ月ごろ

離乳食が3回食になるので、朝昼晩のなるべく決まった時間に食事をとります。ほかの家族もできる限り赤ちゃんの食事の時間に合わせられるといいですね。

1歳ごろ~

そろそろ早寝早起きの習慣を意識して作っていきましょう。家族も赤ちゃんに合わせて朝型の習慣にしていきましょう。

うまく生活リズムが作れない……どうすればいい?

寝ている赤ちゃん
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なかなか寝てくれない、変な時間に昼寝してしまう、夜中によく起きる……。子どもに規則正しい生活リズムを身に着けてほしいけれど、現実はなかなか教科書通りにはいかないものですよね。

「〇時までに寝かさないと背が伸びなくなる」「体が弱い子になる」などとまことしやかに言われていますが、これらは医学的に根拠のあることではないので、真に受けて振り回される必要はありません。

とはいえ、子どもが夜にぐっすり寝てくれないと、親が大変なのは確かです。以下、赤ちゃんの睡眠でよくある悩みの対策を説明していきます。

なかなか寝てくれない

まずは昼間にたくさん遊ばせるなど、昼間の活動を増やし、昼寝を減らしてみましょう。また、「入眠儀式」も眠りにつきやすくなる効果があるといわれています。入眠儀式とは、夜の寝る時間の前に必ず行う習慣のことをいい、たとえばベビーマッサージや絵本の読み聞かせ、背中をトントンするなどが挙げられます。

さらに、寝る前には光を浴びないようにすることも大切。眠りを助けるメラトニンというホルモンは、夜寝るころの時間帯に分泌が高まるのですが、光の刺激で分泌が妨げられます。寝るときに部屋を暗くすることはもちろんですが、寝かしつけのときに親がスマートフォンを見るのも控えるようにしよう。

夜中に何度も起きてしまう

それはもしかしたら夜泣きかもしれませんね。夜に赤ちゃんに泣かれてしまうと、近所迷惑にならないか気になりますし、親自身も眠いので、すぐに泣き止ませて寝かせたいと思うもの。

そこで、すぐに授乳させてみたり、抱っこしたりしたくなるのですが、夜泣きの場合はそれが逆効果になる場合もあります。

泣くとすぐに親が構ってしまうと、子どもにとっては「お父さんやお母さんと一緒にいないと眠れない」「眠らなければ親が自分を構ってくれる」と学習してしまう場合です。これが考えられるときは、一度赤ちゃんが寝てしまったら、すぐにそばから離れて家事をするなどして、翌朝まではなるべく構わないようにします。もし、泣いたりかんしゃくを起こしたりしたら、5~15分程度待ってみて、おさまらない場合に様子を見に行くようにしましょう。

まとめ

生後間もないころは、短時間で寝て起きるのを繰り返すので親はろくに眠れずとても大変ですが、この時期ならではのことと割り切って、対応していきましょう。

昼夜の区別がある程度つくようになってきて、夜まとまって寝ることも多くなる生後3~4ヶ月ごろからは、昼寝や就寝時間はもちろん、お風呂や授乳時間もできるだけ一定にしてリズムを整えていけるよう生活を工夫していきましょう。

離乳食が始まったら食事の時間を中心に生活リズムを整えていきます。もしリズムがなかなか整わないときは、考えられる要因をチェックし、過ごし方を見直してみるとよいでしょう。

この記事の監修ドクター
大越陽一先生
杏林大学医学部卒業、杏林大学医学部小児科学教室任期助教、埼玉県立小児医療センター循環器科医長を経て現在アルテミスウイメンズホスピタル小児科勤務。小児科専門医

(文:今井明子/監修:大越陽一先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]厚生労働省:未就学児の睡眠指針, p6~7.
https://www.mhlw.go.jp/content/000375711.pdf
[*2]厚生労働省:子どもの心の健康問題ハンドブック, p124.
http://rhino.med.yamanashi.ac.jp/sukoyaka/pdf/sinsin.pdf

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

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