【医師解説】新生児の赤ちゃんに枕はいらない?使い方のポイントと注意点

【医師解説】新生児の赤ちゃんに枕はいらない?使い方のポイントと注意点

新生児の赤ちゃんに枕は必要? 枕はいつ頃から使い始めるといい? 赤ちゃんの枕の気になる問題について解説します。使い方の注意点とおすすめの枕、絶壁や向き癖対策もチェック!


新生児・赤ちゃんに枕は必要?

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ベビー布団セットには枕が付いていることもありますが、生まれた直後から枕は使った方がいいのでしょうか? 

新生児に枕は必要?

赤ちゃんの頃は、大人のように枕で頸部を支えてあげなくても、寝る姿勢に負担は特にないとされています。

何より、窒息や乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクがあるため、すすめられません。実際に、周りの不注意により起こりやすい新生児期の事故のひとつに、ふかふかの枕ややわらかい布団による窒息があります。

乳幼児突然死症候群とは、それまで元気だった赤ちゃんが睡眠中に突然死亡する病気で、事故や窒息とは関係なく起こります。はっきりとした原因はまだわかっていませんが、予防のためにはうつぶせに寝かせない、親がたばこをやめる、できるだけ母乳で育てるという3つのポイントが勧告されています。また、この他に寝かせ方で注意するポイントとして、寝具は固いマットを使い、枕は使わないようにすることもすすめられています。

赤ちゃんの頃は大人ほど枕の必要性がないので、リスクを避けるためにも新生児期の枕の使用は避けることが望ましいでしょう。

絶壁にはならない?

ママの中には、頭の形を気にして枕を使わせたいと考える方もいらっしゃるでしょう。枕を使わなかったときに、絶壁になったり向き癖がつく心配はないのでしょうか。

どうしても絶壁や向き癖が気になるときは

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新生児期は寝ていることがほとんどなので、絶壁や向き癖による頭の変形はどうしても気になるものでしょう。

絶壁とは後頭部が平らになってしまった状態を指す言葉で、正式には後頭部扁平(こうとうぶへんぺい)と呼びます。また、赤ちゃんの頃は首の筋肉が弱いため、仰向けに寝かせると左右どちらかに首が向いてしまうことも多いです。この際、同じ方向ばかりを向くことを向き癖と呼びますが、向き癖が強いと片方の頭の形が平たくなることもあります。

赤ちゃんの頭蓋変形の主な要因は、大きく以下の3つに分けられます。

・先天性変形…子宮内での環境や産道を通るときの圧迫、分娩過程の処置などによるもの。
・後天性変形…寝るときの向きや頭の位置など、頭にかかる重力によるもの。
・病気による変形…水頭症などの病気によるもの。

このうち、絶壁や向き癖による頭蓋変形は後天性変形に入ります。
病気以外の変形においては、多くは首がすわるようになると自然と軽快するようですが、後天性の変形は長時間同じ姿勢で寝かせることに主な原因があるので、向き癖があるときは意識的に頭の向きを変えてあげ、変形が固定しないようにするといいでしょう。ただし、向き癖を修正するのは実際には難しいです。

軽い変形であれば、首がすわるようになれば自然に改善していくことがほとんどなので、あまり心配することはありません。

まとめ

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大人の場合は「枕が変わると眠れない」「枕が合わないと肩がこる」など、枕が重要な人もいるでしょう。しかし、窒息やSIDSのリスクを考え、赤ちゃんには枕は使わないようすすめられています。頭の形(絶壁など)や向き癖が気になる場合は、寝るときの頭の向きを変えてあげるなど対応するといいでしょう。

この記事の監修ドクター
梁 尚弘先生
りょうキッズクリニック(埼玉県所沢市)院長。平成10年順天堂大学卒業後、日本大学小児科研修医、沼津市立病院小児科、横須賀市立市民病院小児科、日本大学小児科助教、瀬戸病院小児科医長を経て現在に至る。小児科専門医。

(文・構成:マイナビウーマン編集部、監修:梁尚弘先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

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