【医師監修】肺炎球菌ワクチンの予防接種のスケジュールと注意点について

【医師監修】肺炎球菌ワクチンの予防接種のスケジュールと注意点について

小さな子供は免疫力が弱く、ウイルスや細菌に感染しやすいことが知られています。ですからそれを防ぐためにはきちんと予防接種を受けさせることが大切です。肺炎球菌ワクチンの予防接種には成人用と小児用がありますが、ここでは小児用肺炎球菌ワクチンの接種について詳しくみていきます。


この記事の監修ドクター
東京衛生病院 保田典子先生
筑波大学卒業後、国立国際医療研究センター等を経て、現職。子育て中のママ目線で親御さんが安心できる診療・ご説明を心がけています。なかなか短い診療時間では聞きにくい小児科医の知識や想いをブログやセミナーで発信しています。日本小児科学会、日本小児循環器学会、日本周産期新生児学会、女医+(じょいぷらす)所属。
★ママ小児科医が実践中!子供の健康と発達を伸ばす子育て http://ameblo.jp/kanoppe21/

肺炎球菌ワクチンについての基礎知識

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※画像はイメージです

「定期接種」で、生後2ヶ月から接種可能

予防接種には国民が受けるように勧奨された定期接種と希望者に対して行われる任意接種の2種類があります。小児用肺炎球菌ワクチンは定期接種の予防接種で、決められた期間内であれば無料(※)で受けられます。生後2ヶ月から受けることができます。
(※)一部有料の場合もあります。お住まいの市区町村にお問い合わせください。

肺炎球菌感染症を予防する

肺炎球菌ワクチンは肺炎球菌という細菌によって発症する肺炎球菌感染症を予防するワクチンです。肺炎球菌は健康な子供の鼻やのどにもいる細菌ですが、感染すると中耳炎、肺炎、菌血症、髄膜炎を発症します。特に菌血症(血液の中に細菌が入った状態)、髄膜炎(脳を包む膜に炎症が起こる)は重症です。髄膜炎では難聴や麻痺などの後遺症が残ったり、命にかかわったりするケースもあります。最初は風邪の症状と似ているため早期診断が難しく、感染を防ぐために早めにワクチン接種をすることが大切です。

肺炎球菌ワクチンの特徴

肺炎球菌ワクチンは不活化ワクチンで、病原体(毒性)を殺菌して免疫がつきやすいように精製されています。1回の接種では十分に免疫ができないため、複数回接種する必要があります(回数は初回の接種月齢、年齢によって異なります)。

同時接種はする?

もともと混合されていない2種類以上のワクチンを1回で同時に受けることを同時接種といいます。生後6ヶ月までに受けたいワクチンは肺炎球菌ワクチンを含め6~7種類と多いので、同時接種をするのが予定通りの接種には不可欠になっています。いくつかのワクチンをそれぞれ別の部位に接種します。心配な場合は医療機関で相談してみましょう。

副反応と接種後の注意点

副反応とは、ワクチンを接種したことによって起こる反応です。肺炎球菌ワクチンで多い副反応は、接種した部位の腫れ、赤みのほか、全身の副反応として発熱、機嫌が悪くなる、うとうとするなどがあります。全身の副反応は約10~20%に認められるといわれています[※1]。まれに重いアレルギー症状であるアナフィラキシーショック(接種後30分以内にじんましんや呼吸困難などの症状が現れること)が起こることもあります。ですから、接種後30分以内は医師とすぐに連絡が取れる場所で安静にします。また、帰宅後に子供の様子がおかしかったり、腫れや発熱がいつまでも続くようであれば、ワクチンを接種した医療機関に連絡して相談しましょう。ワクチン接種当日には入浴も可能ですが、接種部位にはなるべく触れないように注意してください。

肺炎球菌ワクチンを接種するタイミングと回数

肺炎球菌ワクチンの接種の標準スケジュールをご紹介します。また、初回の接種が遅れてしまった場合もチェックしておきましょう。

肺炎球菌ワクチンの標準スケジュール

肺炎球菌ワクチンは生後2~6ヶ月の間に1回目の接種をするのが標準スケジュールです。

【生後2~6ヶ月の間に1回目のワクチン接種をする場合】
2回目…1回目の接種後4週間以上あける
3回目…2回目の接種後4週間以上あける
4回目…生後12~15ヶ月の間(3回目の接種後から2ヶ月以上の間隔があいていることが条件)

このようになっています。また、1回目に受けたワクチンの日にちがわからなくなってしまったら、母子健康手帳を確認しましょう。

6ヶ月までに初回の接種ができなかった場合は?

生後2~6ヶ月の間に1回目の肺炎球菌ワクチンを接種できなかった場合には、スケジュールがどうなるか確認しましょう。

【生後7~11ヶ月の間に1回目のワクチンの接種をする場合】
2回目…1回目の接種後4週間以上あける
3回目…生後12ヶ月以降で、2回目の接種から2ヶ月以上あける

【1歳代で1回目のワクチン接種をする場合】
2回目…1回目の接種後2ヶ月以上あける

【2歳代~5歳代でワクチンの接種をする場合】
1回のみの接種


肺炎球菌ワクチンは不活化ワクチンですから、別の予防接種は1週間後(中6日)から受けることができます。効率的に、また受けもれがないように医療機関で相談してスケジュールを立てましょう。

まとめ

乳幼児は病気に対する抵抗力が弱いことに加えて、自分の症状をうまく伝えられません。そのため、あっという間に病状が悪化してしまうことがあります。重症になると命にもかかわる肺炎球菌感染症は、ワクチン接種で重症化するリスクをほぼ予防できます。計画的に予防接種のスケジュールを組んで、生後2ヶ月になったら早めに受けるようにしましょう。

[※1]日本小児科学会の「知っておきたいわくちん情報」肺炎球菌結合型ワクチン
http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/VIS_11haienkyukin.pdf

参考文献
厚生労働省 肺炎球菌感染症(小児)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/pneumococcus/

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.08.27)

【医師監修】小児喘息の5つの原因!症状&治療ガイド

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/208

冬になると急激に気管支喘息が増えます。お子さんの咳(せき)が長引いていることありませんか?風邪だと思っていたら実は喘息の発作で入院・・・なんてことも。「遺伝する?」、「薬で治るの?」、「大人の喘息とは違う?」など小児喘息の症状や原因、治療法についてお話しするので、上手にコントロールしましょう。

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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