【漫画】子どもの事故の失敗を責め立てると「ヒヤリハット共有」がしづらくなるかもしれない『ふうふう子育て #112』
娘・ふーみんと2人で出かけた際、ちょっと目を離したすきにケガをさせてしまった夫。申し訳ないと平謝りする夫に対して、青鹿さんの答えは「無事でよかった」だけでした。怒られると思っていた夫は不思議がって……。
赤ちゃんだった娘を落とした時のこと
相手を責めることより予防策のほうが大事
前回お話ししたように、夫と2人だけの外出時に娘・ふーみんの指がエレベーターの戸袋に引き込まれ、救急車騒ぎになってしまいました。
幸いケガは軽かったのですが、夫は病院に駆けつけた私が激怒し責め立てると思っていたようで、怒らず「軽症でよかった」と言ったことにビックリしていました。
正直、私も不安で心がざわついたり、ケガのショックで泣き疲れて寝てしまったふーみんを前に「もっと夫が見ていてくれたら」と思ったりはしたんです。でも、誰でもうっかりすることはあるし、すでに夫はできるかぎりの対処をしていたので、私の感情をぶつけるのは違うと思いました。
そして、私がこう思ったのには理由があります。
ふーみんがまだ赤ちゃんだった頃。ふーみんをベッドに寝かせた私は用事を思い出し、ベビーベッドの柵を開けたまま、その場を離れようとしました。するとドサッと大きな音がし、ベビーベッドからふーみんが転がり落ちてしまったではありませんか!
私は全身の血が引くほどのショックを受け、こんな時はどうしたらいいんだろうと焦りました。
まずは、ふーみんの状況を観察し、痙攣や嘔吐や顔色の変化などは見受けられなかったので、お風呂に入っていた夫に状況を説明。そして、かかりつけ医のやっている時間ではなかったので、子どもの救急相談ダイヤルに電話し、指示を仰いだのです。
幸いにもベッドの高さや床の素材、ふーみんの反応、医療関係者の指示、さまざまな項目を照らし合わせて、その時点で緊急を要することはなかったので自宅で見守りとなりました。
ふーみんや夫になんと詫びればいいのかと青ざめて震える私に、夫は「すべきことはしたよね」と言った後、次のように話してくれたんです。
「すでに起こってしまったことを責めても元には戻らない。事故が起きてしまったのであれば、今すべきことをするのが第一で、それはもうできている。次に必要なのは同じ過ちを起こさない対策で、それもユウが案をたくさん出して反省もしている。今までの育児の様子を見ていれば、その対策を守ることは明らか。であれば、僕がユウを責めてもなんの意味もないよね」
私は「怒られる」ということで頭がいっぱいになっていたのですが、夫の言葉で我に返ったんです。そして自分が怒られることの心配ではなく、自分の行いを振り返って心から反省して、子どもの安全を守るためにすべきことへと目を向けることができました。
それ以降、何かあった時に真っ先にすべきことは、相手を怒ったり責めたりすることではないと思うようになりました。「怒られるから・責められるから」といった理由で、ケガやヒヤリハットが共通しづらくなるほうが、子どもにとって不利益が多いとも考えるようになりました。
夫は、過去の自分がそんな対応をしていたことを忘れていたようで、「え!? そうだったっけ!?」と言いつつ、大切なのは「怒る・怒られる」より、「すべきことをする・繰り返さない」であるという私の言葉に同意してくれました。
その後、自分の不安解消のために相手を責めたり、自分の溜飲を下げるために怒ったりすることは出来る限りしないと明言してから、夫婦間でヒヤリハット報告がしやすくなりました。子どもの安全を守るために大切なことだと思っています。
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子どもの事故防止のためにしている対策があれば教えてください。我が家はベランダにいっさい物をおかないようになりました(室外機はあるのですが、ベランダの柵に届かない場所に設置してます)。
#子どもの事故防止 #ふうふう子育て
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(編集協力:大西まお)