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2023年12月15日 07:07 更新

クルマ大好きっ子にはたまらない! 激レアなお仕事が体験できた【ジャパンモビリティショー2023】

先日、東京ビッグサイトで【ジャパンモビリティショー2023】が開催されました。モーターショー時代から同イベントを知る筆者は、完全に大人向けだと思っていたのですが、今回はキッザニアとコラボしたお仕事体験ブースやトミカコーナーが登場するなど、子連れでも楽しめるとの情報を入手。クルマ大好きの小2の息子を連れて行ってきました!

クルマ業界の枠を超えて最先端技術が集結した【ジャパンモビリティショー2023】

日本を代表するクルマの祭典として、2年に1度のペースで開催されてきた「東京モーターショー」。特別にクルマ好きでなくても、一度は耳にしたことある方も多いのでは?

コロナ禍で4年ぶりの開催となった、東京モーターショー。
今年から名称を【ジャパンモビリティショー】と改め、2023年10月26日(木)から11月5日(日)まで、東京ビッグサイト(江東区・有明)にて開催されました。
会期中の来場者が111万2,000人にのぼったと聞くと、その盛況ぶりがよく分かりますよね。

今回のテーマは、「乗りたい未来を、探しに行こう」。
ネーミング変更とともに、クルマだけでなく飛行機やロボット、ドローンなどの“モビリティ(ヒト・モノの移動手段)”全般が展示の対象となり、475社の企業の最先端テクノロジーが集結しました。

さらに今回は、家族で楽しめるコンテンツもたくさん用意されていました。
大人気の職業体験施設「キッザニア」とのコラボにより、子どもたちがモビリティ業界のお仕事を体験できる「アウトオブキッザニア in ジャパンモビリティショー2023」が登場。また、クルマ大好きっ子に絶大な人気を誇るトミカが盛りだくさんの「トミカコーナー」も!
一般入場券は「当日券」が3,000円で販売されましたが、高校生以下は入場無料となっていたことも、家族連れで楽しめた大きなポイントだったと言えそうです。

【公式HP】▶ジャパンモビリティショー2023

親子3世代で【ジャパンモビリティショー2023】に行ってみた!

我が家は小2の息子を筆頭に、パパも、そして近くに住んでいるじいじも大のクルマ好き。
【ジャパンモビリティショー2023】はみんなで楽しめそうなので、親子3世代で行くことにしました。モーターショー時代からその存在は知っていましたが、実際に訪れるのは家族全員が今回初めてでした。

会場の東京ビッグサイトに到着すると、先頭が全く見えないほどの長蛇の列ができていました。

わぁー! 日本を代表するイベントはやっぱりすごいですね。開場時刻を今か今かと待ちわびる来場者の背中から、その熱気が伝わってきます。

東京ビッグサイトといえば、国内最大規模の展示場。

広大な敷地を成り行きまかせに歩いても、見たいものも見れずに終わってしまうかも……ということで、ズボラな我が家にしてはめずらしく、事前に下調べをして向かいました。

そこで分かったことは、会場が大きく3つに分かれていること。
大手自動車メーカーの展示が中心の「東展示棟」、モビリティの未来を担う企業や自動車メーカー以外の企業の展示が中心の「西展示棟」、「アウトオブキッザニア」ほかイベントブースが中心の「南展示棟」です。

そして、それぞれ離れた場所にある棟を子連れで行き来するのは大変だということも分かり、公式HPに掲載された会場マップを見ながら、当日はどこから入場してどう動くかも、軽く決めていきました。

まずは「アウトオブキッザニア」から! 第一希望のお仕事は体験できる……?

入場ゲートを通過すると、じいじはメイン会場である「東展示棟」へ、我が家3人は「アウトオブキッザニア in ジャパンモビリティショー2023」が開催されている「南展示棟」へと向かいました。
本場・豊洲のキッザニアにも、まだ訪れたことがない我が家。未知なる世界にワクワクが止まりません!

キッザニアの街を飛び出し、よりリアルな職業体験ができるプログラムである「アウトオブキッザニア」。いわばキッザニアの出張版!

事前のリサーチで知ったのですが、前回の東京モーターショー2019で初登場したという「アウトオブキッザニア」。約1万人の子どもたちが体験して大盛況だったと知り、その内容にますます期待が高まります。

お仕事体験の予約は、事前WEB予約のほか、当日会場のみで行う当日予約枠がありました。事前WEB予約に失敗した我が家は、先着順受付の当日枠狙い。
でも続々と南展示棟へ向かう家族連れを目の当たりにし、「もしかして何も体験できないかもしれない……」という思いで、「アウトオブキッザニア in ジャパンモビリティショー」の会場へ向かいました。

会場に到着し、スマホで二次元バーコードを読み取って予約にチャレンジ。予約には、総合受付前に提示される当日予約専用パスワード(毎日変更)の入力が必要になります。

お仕事の体験料は、平日500円、土日祝日1,000円

息子の第一希望である三菱自動車工業の「カーモデラー」の予約を試みますが、午前の部の予約は受付終了となってしまいました。うー、くやしい!!
ほかの体験もどんどん埋まっていくので、嘆いているヒマはありません。もう無理かも……と半ば諦めていたときに、ようやく一つ予約が取れました! トヨタ自動車の燃料電池自動車エンジニアのお仕事です。

その後、ほかのお仕事の予約を試みますが、午前の部はすべて受付終了。
まぁ一つ予約できただけでもラッキーだと思うことにし、お仕事体験が始まるまで会場内をぐるっと見て回ることにしました。

日産自動車のパビリオンで用意されていたのは、スーパーカーをつくる技術者のお仕事。

日産が誇る名車「GT-R」のエンジンは、国内に数人しかいない“匠(たくみ)”と呼ばれる超熟練スペシャリストの手作業によって、1台ずつ組み立てられています。
そんな匠を目指す候補生として、スーパーカーづくりに欠かせない繊細な職人技術に挑戦できるのだとか。GT-Rファンにはたまらないお仕事ですね。

マツダのパビリオンでは、砂型鋳造(ちゅうぞう)職人のお仕事が用意されていました。

クルマのエンジンブロックは、高温で金属を溶かして型に流し込み、冷やし固める“鋳造”という技術でつくられます。
この鋳造の工程で、一般的に使用される金属製の「金型」に代わるのが、砂を押し固めて型にした「砂型」。砂型は成型品を取り出すときに粉々になって再利用ができないのが欠点ですが、金型よりも複雑な形をつくれるので、マツダはこの方式を多く採用しているのだとか。
その砂型鋳造の工程を体験して、メダル型キーホルダーがつくれるそうなのですが、なんともマニアック!

SUBARUのパビリオンで用意されていたのは、レーシングメカニックのお仕事。

多発するアクシンデントにも素早く対応し、レースを勝利に導くメカニックになりきり、タイヤ交換やライト点検を行うそうです。
実物のレーシングマシンに触ったり乗り込んだりできるなんて、ほかにはない超レアな体験かも。

小学生向けのお仕事体験は、全11種類。そのほか会場には、未就学児(3歳以上)が参加費無料、予約不要で楽しめる体験プログラムも用意されていました。

トヨタのパビリオンで仕事体験! 水素で走るクルマの実験に、息子も興味津々

燃料電池自動車とは、水素などを燃料にしてモーターを回転させて走らせるクルマのこと。

トヨタのパビリオンで息子が体験するお仕事では、水素で走る燃料電池自動車のしくみを学び、燃料電池で走るラジコンカーに水素を充填して走らせる実験ができるのだとか。

水素で走るクルマ「MIRAI」を世界に先駆けて開発している、トヨタならではのお仕事ですよね。体験時間は約30分程度。

ジャケットを羽織ってトヨタのエンジニアに変身すると、お待ちかねのお仕事体験が始まりました。

冒頭から、スタッフの質問に積極的に答える息子。大好きなクルマのことになると、目の輝きが違いますよね。

実は水素はいろいろな物質に含まれており、その代表が「水」なのだそう。まずは水の中から「水素」と「酸素」を取り出す実験をします。

どうやって取り出すかというと、中学生のときに習うあの“水の電気分解”を利用します。水に電気を流すと「水素」と「酸素」に分かれますよね。それを別々のビーカーに貯めていきます。

電気をつくるためには、水の電気分解と逆の反応を利用。分かれた水素と酸素がくっつくときに電気がつくられ、それでモーターを動かしているのが燃料電池自動車のしくみだそうです。
なんと走行時に「CO2」が全く出ず、出るのは「水」のみ。水素で走るクルマの存在は知っていましたが、“究極のエコカー”と言われる所以が今回初めて理解できました!

続いては、取り出した水素を使ってラジコンカー「MIRAI」を走らせる実験です。

実験キットは、水素ステーション、水素で動くラジコンカー「MIRAI」、MIRAIのボディ、リモコンが1セット

手元に配られたカッコいいラジコンカーに、息子の視線は釘付け。

1人に1つずつ実験キットが配られるので、誰もが平等に実験を楽しめるのがいいですよね。

さっそく水素ステーションで、ラジコンカーを充電します。

充電にかかる時間は、わずか1分30秒。
水素燃料電池自動車は、充電に長時間時間を要する電気自動車とは異なり、非常に短時間で充電できるのも特長だそう。まさにいいこと尽くめですよね。

充電が終わったらボディを取り付けて、テーブルの上で1人ずつラジコンカーを走らせてみます。いざ息子の番になり、スイッチオン!

おー、ちゃんと走っています。実験は無事成功しました!!

体験終了後には、トヨタのロゴ入りノートのプレゼント!

ノートのほかに、夢のクルマアートコンテストのチラシと応募用紙がもらえました

キッザニアの専用通貨「キッゾ」はもらえませんでしたが(笑)、ノートがもらえて息子も満足そうでした。働く喜びを感じ取ってくれたかな?

「こども達にもっとリアルな体験をしてもらいたい」というアウトオブキッザニアのコンセプトどおり、クルマのお仕事を表面的になぞるのではなく、実際の現場や企業の想いが見えてくるような、一歩踏み込んだ体験ができたのが良かったです。やっぱりキッザニアは素敵すぎる! 約100種類の職業体験が用意された本場・豊洲のキッザニアにも、ぜひ近いうちに行ってみたいと思います。

「日産フェアレディZ」の実物大クレイモデルを削る体験も! ただし未就学向け

さて、スポーツカーの象徴とも言われるこちらの「日産フェアレディZ」。実物に見えませんか?

実物のクルマに半分色を塗ったのかしら? なんてもったいないことを…思ったら、その正体はクレイモデルでした。
クレイモデルとは、クルマのデザインを決めるために特殊な粘土でつくる立体模型のこと。デザイナーの描いたアイデアスケッチを立体にすることで、具現化する役割を担っています。

国内の自動車メーカーのモデラーによって結成された「日本カーモデラー協会」のブースでは、この「日産フェアレディZ」の実物大クレイモデルを削る、クレイモデラーのお仕事体験が用意されていました。

未就学児(3~6歳)向けのコンテンツということでしたが、まだ混みあっていなかったのでちょこっと体験させてもらうことに。
第一希望だった三菱自動車のカーモデラーのお仕事がかなわず、欲求不満気味の息子の気持ちも、これでちょっとは満たされるかな!?

クレイモデルは全部粘土でできているのかと思ったら、中心は発砲スチロールとのこと。

塗装を施せば、本物そっくり。

こんな輝きまで出せるなんて、まさに高度な職人技ですよね!

実際のカーモデラーはさまざまな形の金属製のヘラを使いますが、今回は子ども向けということで樹脂製のやわらかいヘラが用意されていました。これなら小さな子どもに体験させるのも安心ですね。

スタッフからレクチャーを受け、いざクレイモデルを削る息子。

ズズズッとヘラを一定方向に動かし、上手に削れているようです。真剣な眼差しで挑む姿は、職人そのもの!? 体験時間の5分をめいっぱい使って、クレイモデラーのお仕事体験を満喫しました。

このあと、「アウトオブキッザニア」のすぐ隣に設置された「トミカコーナー」に移動。

すでに購入するトミカは決めてきたのですが、なんと購入には整理券が必要な上、相当待つことが分かりました。
トミカを買うのに整理券って……まさかの事態です。

我が家が購入したトミカ2台。左は、ジャパンモビリティショー開催記念のトミカ「日産フェアレディZ」。右のイベント限定モデルのトミカ「tomicaネッツ兵庫GR86トヨタGR86」は、実車を見た直後に購入できるというレア体験
tomicaネッツ兵庫GR86トヨタGR86の実車

1時間以上かけてお目当てのトミカ2台をなんとかゲットできましたが、息子がお仕事体験をしているうちに、もっと早く並んでおけば良かった~と後悔です。

未来のモビリティとは? 主役級の展示が揃う「東展示場」へ!

トミカコーナーを後にすると、じいじと合流し、メイン会場の東展示場をみんなでいっしょに見て回ることにしました。
東展示場に到着すると、先ほどまでいた南展示場とは比べものにならない人混み。どこからどう回ったらいいのか……と思っていたら、じいじから「日産がおもしろかったよ。まずは日産を見たら?」という提案があり、日産自動車のブースへ向かいました。

まず目に飛び込んできたのが、カッコいい赤のフォーミュラカー。

フォーミュラーEマシン「NISSAN e-4ORCE 04」

なんとこちらのフォーミュラカーは、電気で走るそうです。
電気自動車のF1とも呼ばれる「フォーミュラーE」が、2024年3月30日に東京で開催されることが決まっていて、そのレースに参戦するのだとか。東京の公道を走る姿をぜひ見てみたいです!

続いては、日産自動車の電気自動車のコンセプトカー。
究極のドライビングの楽しさを追求しながら、日常での快適性も備えた次世代高性能スポーツカーだそうです。

NISSAN HYPER FORCE(ハイパーフォース)

パパの話によると、「次期GT-Rを予感させるデザインになっていながら、日産自動車がいっさいそれを謳っていないのがおもしろいところ」だとか。
GT-Rファンの息子は、もちろん釘付けになり、「もう行こう」と促しても、「あと1分見たい」と言って、なかなか離れることができませんでした。

ほかの自動車メーカーのブースも流し見しながら、次にやって来たのがSUZUKIのブースです。

展示された人気のバイク「隼(はやぶさ)」には、子どもも大人もまたがることができるとのこと。
さっそくパパとの2人乗りを楽しみました!

バーチャル背景が用意されていて、リアルに山道をツーリングしている気分が味わえるのが面白かったです。

東京モーターショーから「ジャパンモビリティショー」にシフトチェンジして変わったことと言えば、出展範囲のバラエティの豊かさ。

こちらは、クルマメーカーとしても有名なあのHONDAが手掛けた、小型ジェット機。

実物ではなく原寸大のモックアップでしたが、機内への乗り込みもできたと後から知り、下調べしておかなかったことが悔やまれます。

また、こんな巨大なロボットも展示されていました!

なんと人が乗り込める“搭乗型ロボット”だそうです。
開発したのは、ツバメインダストリー(株)。「SF映画に出てくるようなロボットをつくりたい」という志のもと、2021年8月に設立されたスタートアップ企業だそうです。今後の活躍が楽しみですよね!

続いて、前評判の高かったマツダのブースへ行ってみました。

MAZDA ICONIC SP(マツダアイコニック エスピー)

展示されていたのは、マツダらしい美しい赤とフォルムが目を惹くコンパクトスポーツカーです。
世界に先駆けて実用化に成功した「ロータリーエンジン」を搭載し、二酸化炭素を排出しない「カーボンニュートラル燃料」で発電できるのが特徴。斜め上方に開くこのドアから、颯爽と降りてこられたらカッコいいですよね。

そばには、小学生以下の子どもが乗れる新型ロードスターの3分の2スケールモデルも。

本物のロードスターの運転席に乗り込んでも、小柄な息子は前が全く見えませんが、これならバッチリ見えそうです。
乗車体験は予約制だと思っていたのですが、じつは先着順だったと知り、並べば良かった……とまたまた後悔です。

大人はもう少しメイン会場を楽しみたいと思う一方で、慣れない場所や人混みでどっと疲れた様子の息子。
「アウトオブキッザニア」のお仕事体験は、午後からの予約枠もあって体験できる可能性があったのですが、もう南展示棟まで戻る気力がなかったので見送ることにし、帰途につくことにしました。

まとめ

家族連れで楽しめるというふれこみだった【ジャパンモビリティショー2023】。実際に訪れてみたところ、本当にそうでした!
「アウトオブキッザニア」には、ここにしかない激レアなお仕事体験がいっぱいでしたし、メイン会場にも子どもが楽しめるコンテンツが随所に散りばめられていて、1日では楽しめないほど盛りだくさん。
今回の反省点などを踏まえながら、2年後に開催予定の【ジャパンモビリティショー】には、もっと緻密な計画を練ってのぞみたいと思います!

(文・撮影:あゆーや/アソンデミエータ

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