ライフスタイル ライフスタイル
2023年11月25日 07:07 更新

結婚して夫も子どももいるのに、実の両親がしつこく干渉してきて……<子育て心理カウンセリングルーム>

子育て中のママ・パパの悩みを臨床心理士・公認心理師に相談する『子育て心理カウンセリングルーム』。今回は、実の両親との関係に関する30代女性からのお悩みです。「結婚して家庭がある娘に対し、いまだに親が干渉してくる」というその困りごととは。

カウンセリングルームロゴ

結婚後も私に過干渉してくる両親。どうしたらいい?

実父母との関係性に少し悩んでいます。
私が小さいころから結構過保護なところがあり、結婚後も家庭の様子をしつこく聞いてきたり、夫とこっそりラインをして私のことを把握しようとしたり。
金銭面や夫婦仲、育児のことに関して、細かいところまで知られたくないと思ってしまいます。
程よく付き合うにはどうしたらいいでしょうか。

(30歳・女性・専業主婦)

お困り度:★★★★★★★☆☆☆

家族構成
家族構成:自分30歳、夫37歳、長女0歳
13. 実父母が小さいころから過保護
※写真はイメージです

ご両親がかなり過保護で、新しい家庭を持った質問者さんのことを細かく把握したがり、悩まれておられるということですね。

金銭面や夫婦仲のことまで、それも質問者さんに隠れて夫さんにラインをして知りたがるというのは、少し度がすぎるように感じられますね。

幼い頃からご両親から多くの期待を受けて、勧めることに従って育ってこられたと推測されます。でも、その中でご両親とご自分の意見や考え方が違う時、そのことを伝えることはできていたでしょうか

ご両親と質問者さんは違う人間なのですから、価値観や考えが違うことはとても自然で健全なことです。違うことを認め合い尊重し合い、ご両親の意見は参考にしつつ、自分の思いに従って物事を決めていけるのが理想です。

しかし、親の価値観にずっと従って育った場合、大人になっても親の意見やアドバイスに縛られてしまい、自分の気持ちや考えを伝えることが難しくなってしまうケースが多くあります。質問者さんも、なるべくご両親に自分のやり方を知られたくない、それをわかっていてご両親は夫さんにこっそり様子を聞く、という構図になっているように見受けられます。

① 自分の考えに意識を向ける
まずは、質問者さんご自身が、育児や金銭面などなどに関して「自分は今こういうやり方でやっていきたいんだ」という意思に、改めて意識を向けてみてください。もしそれがご両親の望む形とずれていても、自分の考えや思いに自信を持ってくださいね。

② 線引きをする
次に、
「ここまでは両親に伝えておこう」
「この先は両親には知られたくないな」

という線引きをしてみましょう。
例えば、夫婦間の会話内容や、お金のことは知られたくないということ。
また、子どもの成長についてはご両親に伝えたいけれど、食事などの細かいやり方については伝えたくないということもあるかもしれません。
このような「知られていいこと・知られたくないこと」を、夫さんに伝えてみましょう。何をどこまでご両親に伝え、何を伝えないか、それは質問者さんご自身が決めてよいのですよ。

③ 程よい距離感を保つ
そしていつか、ご両親に話せそうなタイミングが来た時、
「私はこういう方針で今新しい家庭を築いているの。心配してくれるのは嬉しいけれど、見守っていてほしい。相談したい時はこちらから相談するから、その時はぜひ話を聞いてね」
と伝えることができたらよいですね。

親と自分は違っていてよいのだと受け入れ、程よい距離感を保っていくことが、ご両親とこれから良い関係を築いていくためのポイントだと思います。

(文:臨床心理士 亀井紗代子/うららか相談室

心理カウンセラーが育児のお悩みにズバッと回答!ほかの記事を読む
▶︎「子育て心理カウンセリング」記事一覧

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-