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2023年06月07日 11:59 更新

「アダルトサイトに飛んでしまう可能性も」子どものChatGPT利用に保護者の約7割が「規制必要」

CyberOwlが運営する塾や習い事に関する総合情報サイト「テラコヤプラス by Ameba」は6月6日、全国の小学3年生~高校生の保護者を対象に実施した「子どものChatGPT利用」に関する調査結果を発表しました。

7割の保護者が「子どものチャットGPTに規制が必要」と回答

保護者に「チャットGPT」を利用したことがあるか尋ねたところ、30.3%が「ある」と答えました。利用した理由は、「お試しで」「文章を作ってもらった」「ちょっとした調べものをしてもらった」の3パターンが多くなっています。

「チャットGPT」を利用したことがあるか

「利用したことがない」(69.7%)という保護者に使ったことがない理由を尋ねたところ、「必要性を感じない」(30.0%)がもっとも多く、続いて「使い方が分からないから」(24.1%)、「チャットGPTを聞いたことがない」と(17.2%)となりました。

次に、子どもはチャットGPTを知っているか聞いてみると、39.7%が「知っている」と回答しました。

子どもは「チャットGPT」を知っているか

具体的な使い方を聞くと、「目的はなく、ただどんなものか遊び半分で使っていた」(小学6年生の保護者)、「チャットGPTが答えられないようなひねくれた質問を考えては書き込んで、一人でツッコミを入れている…」(高校2年生の保護者)と、大半は"遊び半分"で質問をして楽しんでいることがわかりました。

しかし、なかには「課題の作文に行き詰まり、アドバイスを貰うために利用したそうです」(高校1年生の保護者)と、勉強のサポートに利用している子どももいました。

そこで、子どものチャットGPTの利用に不安はあるかどうかを尋ねたところ、「不安」が15.2%、「どちらかと言えば不安」が49.0%で、約6割(64.2%)の保護者が子どもへの影響を不安視していることがわかりました。

子どもの「チャットGPT」の利用は不安か

どのような点に不安を抱いているのか聞くと、「思考力の低下」(34.7%)が最も多く、僅差で「誤った情報を信じてしまうこと」(33.7%)が続きました。

子どもの「チャットGPT」の利用で不安に感じること

子どもの利用に対する不安を、チャットGPTを利用したことのある保護者とない保護者とで比較すると、「不安」を感じる割合が大きく異なりました。チャットGPTを利用したことのある保護者は「不安」(7.1%)「どちらかと言えば不安」(37.0%)を合わせて44.1%と半数を下回っていますが、利用したことのない保護者は、約7割(72.9%)が不安を抱いています。

子どもの「チャットGPT」の利用は不安か

子どものチャットGPTの利用に規制などは必要だと思うか尋ねたところ、全体の48.0%が「そう思う」と回答しました。「とてもそう思う」(24.0%)と合わせると、72.0%が子どものチャットGPTの利用には何らかの規制が必要と考えているようです。

子どもの「チャットGPT」の利用に規制などは必要だと思うか

こちらも、チャットGPTを利用したことのある保護者とない保護者で比べたところ、「規制が必要」という回答に大きな差がありました。利用経験のない保護者は「とてもそう思う」(28.5%)と「そう思う」(53.1%)を合わせて約8割(81.6%)を超えましたが、利用経験のある保護者で規制などが必要と考えている保護者は合わせて半数の50%となっています。

子どもの「チャットGPT」の利用に規制などは必要だと思うか

「規制は必要」と考える保護者の理由としては、以下のようなものが挙げられました。

・「チャットGPTは、知らず知らずのうちに著作権を侵害してしまうことがあると聞いたため、きちんと規制をしてほしい。また、なんでもかんでもチャットGPTに任せてしまい、思考力が低下するため、年齢ごとに制限があるといい」(小学3年生の保護者)

・「ある程度の知識やリサーチ力がないと、チャットGPTの提供する内容の正誤を判断できない。最低限、その判断ができる知識を得るまでは使用を制限した方がよい」(中学1年生の保護者)

・「どんな質問にも適切に回答してくれるチャットGPTだが、どんな回答も適切に行ってしまうため、考える力が育たなくなる。感想文などを聞いて答えてくれるだけでなく、質問者の考えを聞いてくれる機能を追加したり、質問によっては、親の同意を求める規制を導入してほしい。質問内容によっては、アダルトサイトに飛んでしまう可能性もあるため、厳密な年齢制限は規制として導入してほしい」(小学6年生の保護者)

・「今でもグーグルに聞けば英文が書け、古文を訳してもらえ、この他にチャットGPTまで使い出したら勉強する必要性がないと思い兼ねないです」(中学2年生の保護者)

出典: https://terakoya.ameba.jp

一方、「規制は必要ない」と答えた保護者の意見は、次のようなものでした。

・「使いこなせれば非常に面白いツールだと思ったため。例えば、『この本の感想文をチャットGPTを使って書きなさい。ただし丸写しは禁止。必ず自分の言葉に書き換えること』と授業があったとしたら、読書感想文の書き方がわからないだけで『嫌い』と言っていた子が本に興味を、もつきっかけになったり、語彙力が増える可能性もあると思います」(小学3年生の保護者)

・「規制するのではなく、どのように利用していき、どのような懸念点があるかを知っておくことが大切だと思う」(小学6年生の保護者)

・「普通であれば悪意ある使い方はしないと思っているので、知らないものを知るツールとしては便利だと感じています。一方で、チャットGPTすべてが正しいわけではないので、鵜呑みにしないよう飲み込まれないよう、『こちら側が使いこなすんだ』という気持ちをもち続けなければいけないと思います」(中学2年生の保護者)

出典: https://terakoya.ameba.jp

調査概要

調査期間:2023年4月28日~2023年5月22日
調査機関:自社(CyberOwl)
調査対象:全国の小学3年生~高校3年生の子どもの保護者508人
調査方法:インターネット(クラウドワークス)
調査内容:「ChatGPT」に関するアンケート

CyberOwl
https://www.cyberowl.co.jp/

(マイナビ子育て編集部)

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