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2023年12月16日 06:30 更新

さつまいものアク抜き、どうやるの? 料理の仕上がりをワンランクアップさせるオススメ方法

秋~冬が旬のさつまいも。食物繊維が多く、甘いさつまいもは子どもにも人気で、料理に取り入れている人も多いのではないでしょうか。調理するときに行うさつまいものアク抜きは、料理の仕上がりを左右する大切なひと手間です。どのような方法があって、どんな効果があるのかを今回はご紹介します。

こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

さつまいもは甘味があって、子どもにも大人にも人気の食材です。そのまま火を通しただけでもおいしく、料理やデザートにも使え、保存もきくので重宝します。

さつまいも, アク抜き

ホクホク系、ねっとり系などさまざまな品種も登場し、メニューや好みで使い分けることもありますが、どの品種でも調理する際にはアク抜き作業をして使うことが多いですよね。

今回は、このさつまいものアク抜きについて注目し、アク抜きの目的や効果、仕上がりをUPさせるオススメの方法などご紹介します。

さつまいものアク抜きをする理由は?

さつまいも, アク抜き

さつまいもは切り口が空気にさらされると、黒っぽく変色してしまいます。これはさつまいもに含まれるポリフェノールの一種が酸化反応を起こすため。皮の近くに多く含まれているので、縁や端は変色しやすい部分になっています。

ポリフェノール自体は多くの食材に含まれ、健康を害するものではありませんが、色が黒っぽくなることで見た目が残念なことに……。

見た目だけではなく、きちんとアク抜きをすることで以下のような効果を得られます。

さつまいも, アク抜き

渋み、苦みを取る
さつまいもの甘さで苦みや渋みはそこまで感じないものの、多く含まれていれば影響することもあります。アク抜きすれば、さつまいもの甘みや風味が邪魔されず、そのままストレートに感じられるようになります。

離乳食でもよく使われるさつまいもですが、赤ちゃんは苦みには敏感なので、しっかりアク抜きして使うとイイですね。

さつまいも, アク抜き

色を鮮やかに
さつまいもの魅力のひとつは色。キレイな黄色が「金」を連想されることもあり、お正月料理にも使われます。アク抜きすることでキレイな色を際立たせ、さらに鮮やかにしてくれます。

実は皮も色のアクセントとしてとても魅力的。発色よく仕上がれば、ほかの食材ではなかなかない色が出せるのでとても映えます。

さつまいも, アク抜き

こちらはさつまいもをふんだんに使ったケーキ。デコレーションに使ったクリームは、さつまいもを練り込んだ淡い黄色いクリーム。トップに飾った花は、さつまいものマッシュを絞って作ったスイートポテトです。さつまいもの天然色ものと、キャラメルソースを混ぜたものの2種類で花の濃淡を表現しました。

アク抜きをすることで、このようにキレイな黄色を出すことができますよ。

さつまいも, アク抜き

味が浸透しやすくなる
アク抜きをすることで調味料の浸透がよくなり、味の馴染みが増します。煮物などは短時間で味が染みるので、煮崩れ防止にも。

さつまいも, アク抜き

丸ごと使うときはアク抜き不要
焼き芋のように丸ごと使うような場合は、アク抜きすることができませんよね。

そもそも空気に触れないまま加熱するため、酸化して変色しません。苦みなどを取り除くことはできませんが、焼き芋はじっくり時間をかけて甘さを引き出すため、より甘味を強く感じます。

苦みは気にならないことが多く、アク抜きはしなくてもOK!

さつまいものアク抜き方法

さつまいも, アク抜き

それでは、さつまいもの基本的なアク抜き方法から見ていきましょう。

何となくやっていたりすることも多いと思いますが、仕上がりに差がつくので、確認してみてくださいね。

水に浸ける

さつまいも, アク抜き

さつまいもは切り口に空気が触れると、酸化して変色してきます。

さつまいも, アク抜き

切ったらすぐにひたひたになるくらいの量の水にさらします。水から飛び出ていると変色してしまうので、全体がきちんと被るようにしましょう。

さつまいも, アク抜き

アクが抜けてくると水が濁ってきます。濁ってきたら水を変えるようにして、10分程度浸けたらOK。

さつまいも, アク抜き

水にさらすだけですが、断面は変色せずにキレイ♪ 加熱して火が通るとキレイな黄色になります。なお、キズができている部分や先の部分は、アク抜きしても変色することもあります。その場合はアク抜き後にもう一度切り落としてください。

酢水に浸ける

さつまいも, アク抜き

水に浸けるよりもさらに効果を上げたいなら、お酢を加えてみて。酢水はアク抜きと発色をよくする効果があります。

さつまいも, アク抜き

お酢を入れることで酸性になり、皮に含まれるアントシアニンという色素の赤みが強まります。これが発色がよくなる理由ですが、皮の色が鮮やかになると、相対的に黄色も鮮やかに見えてくるわけです。もちろん、アクが抜けることで黄色がキレイに見えるという理由もあります。

レモン水に浸ける

さつまいも, アク抜き

お酢と同様の効果が期待できるのがレモン。水に果汁を加えることで発色がよくなります。

さつまいも, アク抜き

皮を使わない場合は、水でアク抜きすれば大丈夫。皮ごと使う場合には試してみて。

みょうばん水に浸ける

さつまいも, アク抜き

焼きみょうばんもさつまいものアク抜きに使われます。焼きみょうばんは加熱して白い粉末になったもので、水に溶かすと酸性になります。

さつまいも, アク抜き

白いツブツブですが、水に混ぜると簡単に溶けます。食材の色止めや、アク抜きに使われる食品添加物として、スーパーなどで入手できますよ。

さつまいも, アク抜き

水にさらすのと同じように、みょうばん水に浸けてアク抜き。みょうばんには煮崩れ防止の効果もあります。色よく、崩れずに仕上げたいようなときに使う、とっておきのアイテムです。

アクを抜いた後は、よく洗ってから使ってください。

アク抜きの裏ワザ

さつまいも, アク抜き

アク抜き方法は、基本的には水に浸けるだけ。ほかの方法も、水に発色をよくするアイテムを加えるだけなので、やり方は変わりません。ただし、さつまいもによって個体差があったり、料理に合わせて多少調整することも必要です。

アク抜きをすると、苦み成分だけでなく、デンプンやビタミンなどのほかの栄養素も流出してしまいます。料理の仕上がりをどのようにしたいかによって、アク抜きも工夫してみることが大切です。

さつまいも, アク抜き

時短
時間がなくてアク抜きを早くしたい場合、手で混ぜたり、もみ洗いすると、早くアク抜きできます。

さつまいも, アク抜き

皮を厚く剥く
アクの成分は皮の近くに多く含まれています。早くアクを取りたいときや、確実に変色を防ぎたいとき、発色をよくしたいときには、皮を厚く剥くと効果的。

さつまいも, アク抜き

アク抜き時間は料理に合わせて調整
通常は10分程度でアク抜きを終了し、必要以上に栄養や風味が抜けないようにしますが、料理によってはひと晩浸けておくことも。

おせち料理の栗きんとんなど、お祝い事用にさつまいもを使うときは、よりキレイな色で仕上げたいので、皮を厚く剥いて、しっかり時間をかけてアク抜きします。

さつまいも, アク抜き

発色をさらにUPさせるアイテム
アク抜きだけでは出せない鮮やかな黄色を出したいときには、くちなしの実がよく使われます。煮るときに一緒に入れると、見違えるような色に仕上がるので、こういったアイテムを活用するのも◎

さつまいもレシピ

さつまいものハニーレモン煮

さつまいも, アク抜き

レモンをアク抜きのときではなく、さつまいもを煮るときに加えても、色よく仕上がります。素朴なほっとする味わいです。

材料
・さつまいも……1本
・レモン……1/2個
・はちみつ……大さじ2~3
・しょう油……小さじ1/2~1/4

※さつまいもの甘さは個体差があるので、調味料の量は調整してください。

さつまいも, アク抜き

作り方
① さつまいもを2cm幅の輪切りにして水にさらし、アク抜きする。
② 鍋にさつまいもを入れ、被る程度に水を注いで(分量外)煮る。
③ 火が通ってきたら、レモンの輪切り、はちみつ、しょう油を加えて2~3分煮る。

※そのまま冷まして味を含ませるといいですよ♪

さつまいものバターきんぴら

さつまいも, アク抜き

甘辛なきんぴらの味つけに、バターを加えてちょっと洋風にアレンジ。子どものおやつやお弁当おかずにもぴったりです。火の通し具合によって、ホクホク感にもシャリシャリ感にも仕上げられます。

材料
・さつまいも……1本
・ごま……大さじ1
・バター……20g
・砂糖……大さじ1
・しょう油……大さじ1

※砂糖をはちみつに変えたり、バターをごま油に変えたり、味つけもアレンジできます。

さつまいも, アク抜き

作り方
① さつまいもを5mm幅に千切りにし、水にさらしてアク抜きする。
② フライパンにバターを入れて溶かし、さつまいもを炒める。
③ さつまいもの色が変わったら、砂糖としょう油を加えて炒める。
④ ごまをふりかけて混ぜて完成。

こちらでもさつまいもレシピをご紹介しています。

まとめ

さつまいものアク抜き方法についてお伝えしました。

さつまいもはポリフェノールが含まれてるため、切ると黒っぽく変色してしまいます。アク抜きをすれば、さつまいものキレイな黄色を保ちやすくなります。

しかし、アク抜きの際にはデンプンやビタミンなどのほかの栄養素も流出してしまい、さつまいもの風味も落ちてしまうことも。

アク抜きのメリットとデメリットを考え、どのような仕上がりにしたいかによって、アク抜き方法や浸ける時間を調整してみてくださいね♪

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