仕事 仕事
2022年05月31日 10:12 更新

育休からの復職率ほぼ100%! オイシックス・ラ・大地が「2022年度 復職式」を開催

育児と仕事をうまく両立できるのか、新しい部署や勤務時間で仕事をこなせるか……。育休明けは不安と緊張がつきもの。そんなとき、サポート体制が整った職場で仕事仲間が暖かく迎えてくれると心強いですね。復職率ほぼ100%というオイシックス・ラ・大地株式会社の取り組みのひとつ「復職式」の様子をお届けします。

育休からの復帰をサポートする「復職プログラム」

復職社員のみなさん/オイシックス・ラ・大地「2022年度 復職式」

オイシックス・ラ・大地株式会社は食料品のサブスクリプションサービス「Oisix」を展開する会社。利用者の中には働くママやパパも多くいます。

そんな同社の復職率はほぼ100%!! 復職前に育休経験者と交流する機会や、仕事と家庭の両立への不安解消に向けた「復職前講座」を提供する独自の「復職プログラム」によってママ&パパになった社員の復帰をサポートしています。

その一環として、育休から復職する社員へ期待と歓迎の気持ちを伝える「復職式」が5月18日にオンラインで開催されました。復職式ではどんなことが行われたのか、その様子をお届けします。

オープニング~祝辞

代表取締役社長 髙島宏平氏からの祝辞はとても印象的でした/オイシックス・ラ・大地「2022年度 復職式」

オンラインで開催された復職式には、12人の復職するママ・パパが参加しました。2人めの育休後で2度目の復帰となるママ・パパもいます。

当日はオープニング動画からスタート。動画では参加者の復帰先の仕事仲間から「復職おめでとう」の言葉が贈られます。

続いて代表取締役社長の髙島宏平氏より、祝辞が述べられました。その中で伝えられた心構えは2つ。

ひとつは、その時感じたことを記録しておくこと。子育て中は子どもの成長に合わせて次々と経験が上書きされるもの。1歳になれば0歳のときのことはあまり覚えていないし、2歳になれば1歳のころの日々は忘れがちです。そこで、今感じていること、うれしかったこと、辛かったことを、メモして残しておくといいとのことでした。「その記録を事業はもちろん、これからママ・パパになる後輩がよりよく働けるように反映してもらえれば」と髙島氏。

ふたつめは、まず仕事と育児の両立に慣れることを優先すること。「ほかの社員と同じように、早く結果を出せとは言いません」と前置きしたうえで、「特にがんばり過ぎる傾向がある人は注意してほしい。育休前の気合を入れてがんばっていたときと比較しないように」とも。100点でなくても、合格点でいいと思わなければ仕事が進められないときもあります。できないことを落ち込むのではなく、自己肯定感を持ちながら仕事と暮らしのバランスをとってほしいとのことでした。

最後に「育休前とは暮らしが激変しているので、対応していることに自信をもってほしい。短い目ではなく、長い目で活躍を期待しています」と伝えられました。

復職証書の授与

祝辞のあと、同社取締役小﨑宏行氏より「復職証書」が授与されました。
オンライン開催のため復職者全員の名前を呼んでリアクションをもらったうえで、代表者に復職証書が渡されました。

復職証書には、「おかえりなさい 2022年オイシックス・ラ・大地は今まで以上に事業成長を加速させていきます。一緒に成長し、楽しみながら頑張っていきましょう」という文言とともに、復帰先の仕事仲間たちのメッセージが添えられていました。さらに、共働き家庭に心強い同社の「キットオイシックス」が贈られました。

復職証書の授与/オイシックス・ラ・大地「2022年度 復職式」

先輩ママ、パパからのエール

続いて、5人の先輩ママ&パパからそれぞれ好きな言葉と自身の失敗談を交えて、エールが贈られました。

たとえば5歳と2歳の男の子のママは、しくじり例として常備菜の作り置きをがんばり過ぎたことをあげました。作り置きをするとなると、週末に買いだめをしてずっと料理をすることになります。すると休みの日に子どもと過ごす時間が減ってしまい、さらに子ども向けに作ったものをパパが食べてしまったり、子どもはまったく食べなかったりでイライラして悪循環に。
1ヶ月で向いていないと気づき、作り置きをやめたらうまく回るようになったそう。そんなママがあげた言葉は「自分の機嫌は自分で取る」。人に何かを期待しても、うまくいくとは限りません。自分で自分をいたわり甘やかせば、機嫌よくいられるとのことでした。

「自分自身ではどうにもならないことがたくさんある」と話す1歳8か月の女の子のパパは、好きな言葉として「がんばり過ぎないことをがんばる」をあげました。これは以前の復職式で代表取締役の髙島氏が伝えた言葉。「子育てで焦らず、どうにかなると構えることは、がんばり過ぎないことをがんばることになるのでは」と話しました。

漢字一文字に思いを込めて決意表明

次に、12人の復職するママ・パパが今の気持ちを漢字一文字になぞらえて、復職にあたっての決意を語りました。

「彩」をあげたママは、「彩りのある食卓で心が豊かになるように、仕事も彩り豊かに余裕を持ってやっていきたい」と話しました。職場仲間に恵まれて仕事は余裕のあるスケジュールになっていて心強いとのことでした。

「充」をあげたのは2人めで育休をとっていたママ。「復職式であたたかく迎え入れていただけてうれしい。今まで以上に時間が限られるが、充実した日々を過ごせるように、優先順位、効率を考えて仕事をしていきたい」と話しました。

「役」をあげたのは2人めの育休で主に上の2歳の男の子をお世話していたパパ。お子さんとよく見ていたアニメで「役に立つ機関車」という言葉が印象に残ったのだそう。「育児をしながらで少しずつになってしまうが、それでも何か役に立つことをできていければ」と話しました。

そのほか、次のようなコメントがありました。

「順」…優先順位を間違えないようにしたい。復職式が欲張り過ぎないようにがんばろうと思うきっかけになった。
「個」…自分の部署は残業してバリバリ働く人が多い。でももう同じようにはできないので、比べることなく自分なりにがんばりたい。
「嬉」…また仕事ができてうれしい。今の環境への感謝を忘れずに、自分のペースでゆっくりやっていきたい。

このように、ここでも「がんばり過ぎないことをがんばる」の考え方に基づいた発言が多く見られました。

「おかえりなさい」「ありがとう」を伝える復職式

最後に花と野菜のアレンジメント、ベジブーケが贈られ、記念撮影が行われて復職式は終了しました。

「復職式」といっても、仕事に気合を入れるのではなく、上司からも先輩ママ・パパからも「がんばり過ぎなくていい」というメッセージが繰り返し伝えられたことが印象的でした。「おかえりなさい」「ありがとう」という気持ちが伝わるあたたかなセレモニーでした。

育休から復帰するときは「両立をがんばるぞ!」と肩に力が入ってしまうもの。でも大変な時期にがんばるよりも、力を抜くこと、暮らしと仕事のバランスを安定させることにフォーカスした方が、仕事でも早く成果が出せるようになるのではないでしょうか。

自分自身が復職するとき、こんなふうにあたたかく迎えてもらえたら、とても心強いです。同じように、周囲にこれから復帰するママ、パパがいたら、同じように「がんばり過ぎないこと」を伝えて支え合いたいですね。

春らしいベジブーケ/オイシックス・ラ・大地「2022年度 復職式」

(取材・文=佐藤華奈子)

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-