チーズダイエットで太らないテクニック| おすすめの種類と食べ方
料理にコッテリ感を加えるチーズは、カロリーが高くダイエットにはNGというイメージが強いかもしれません。でも、チーズには様々な種類があり、選び方、食べ方によってはダイエットの味方になることだってあるんです。ダイエット中の上手な食べ方を解説します。
- ダイエット中にチーズはNG?
- チーズでダイエットに成功しましたか?
- ダイエット中に摂りたい栄養素が含まれる優秀食材
- ダイエット中に知っておきたいチーズに含まれる栄養素
- 美しく痩せるために必要な「たんぱく質」
- 糖質や脂質をエネルギーに変える「ビタミンB2」
- 骨だけじゃない。健康な生活に欠かせない「カルシウム」
- ダイエット中におすすめのチーズの食べ方
- 種類によって栄養素が異なる!?賢い選び方
- おすすめの食べるタイミング
- 上手な食べ合わせ
- ダイエット中におすすめのチーズの食べ方
- 1日の目安量
- 食べ過ぎるとどうなる?
- ダイエット中におすすめ!手作りヘルシーチーズレシピ3選
- 手作りカッテージチーズ
- 人参とカッテージチーズのサラダ
- 小松菜とくるみの白和え
- まとめ
ダイエット中にチーズはNG?
チーズでダイエットに成功しましたか?
※マイナビ子育て調べ 調査期間:2021年3月3日~3月11日 調査人数:143人(21歳~40歳以上の女性)の回答から抜粋
※ここで紹介したダイエット方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。効果的な減量方法や結果の出方は個人により異なります。
ダイエット中に摂りたい栄養素が含まれる優秀食材
乳製品に分類されるチーズには、様々な栄養素が含まれています。ダイエット中は、食事制限などにより栄養不足を起こしがち。チーズには、そんなダイエット中に積極的に摂りたい栄養素が含まれ、上手にとればダイエットの味方にもなる優秀食材なのです。
ダイエット中に知っておきたいチーズに含まれる栄養素
チーズに含まれる、ダイエット中に積極的に摂りたい栄養素を具体的に紹介していきます。
美しく痩せるために必要な「たんぱく質」
チーズには良質なたんぱく質が含まれます。たんぱく質を構成するアミノ酸の中でも、体内で作ることができない9種類のアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事によって外から補う必要があります。
食品中に含まれる、この必須アミノ酸のバランスを評価したものを「アミノ酸スコア」と言いますが、これが100に近いほどたんぱく質源として理想的ということになります。
チーズはアミノ酸スコアが「100」で、良質なたんぱく質源になる食品です。良質なたんぱく質は、体内での利用効率が高いため、筋肉を維持して美しく痩せることをサポートしてくれます。
6Pチーズ2個(40g。プロセスチーズ)で牛乳コップ1杯(200ml)以上のたんぱく質を摂ることができます[*1,2]。
糖質や脂質をエネルギーに変える「ビタミンB2」
チーズに多く含まれるビタミンB2は、「糖質」「たんぱく質」「脂質」が体内で利用される際に必要な栄養素です。糖質や脂質をエネルギーに変えることをサポートするため、とくにダイエット中には不足しないよう積極的に摂りたいビタミンです。
また、皮膚、髪、爪などの細胞を作ることにも関与していて、ビタミンB2が不足すると、肌荒れや口内炎などを起こします[*3]。
骨だけじゃない。健康な生活に欠かせない「カルシウム」
丈夫な骨は美しい身体の土台。年齢を重ねてからいきいきと過ごすためにも、骨を健康に保つことはとても大切です。骨は加齢とともに徐々にもろくなっていき、その状態が悪化すると、骨がスカスカな状態となる「骨粗しょう症」という病気になって、生活に支障をきたしてしまう恐れもあります。
通常は年齢を重ねてから診断される病気ですが、最近では若年層でも見られることが問題になっています。その理由のひとつが、ダイエットなどによる栄養不足と言われています。もともと女性は男性に比べて骨量が少なかったり、骨量を維持する女性ホルモンが閉経時に激減することもあって、将来、骨粗しょう症になりやすいのです。骨の主成分であるカルシウムは、ダイエット中も積極的に摂ることを意識しましょう[*4]。
なお、カルシウムは骨だけでなく、血管や血液、神経、筋肉などの働きを正常に保ったり、細胞分裂にかかわるなど、体の中でさまざまな働きを担っています。ですから、過不足なく摂ることがとても大切。成人女性の1日のカルシウム摂取推奨量は650mgですが、6Pチーズ2個(40g。プロセスチーズ)には252mg含まれるので、1日に推奨される量の1/3以上をとることができます[*2, 5]。
ダイエット中におすすめのチーズの食べ方
ここからは、ダイエット中に賢くチーズを取り入れる方法をご紹介します。
種類によって栄養素が異なる!?賢い選び方
チーズには様々な種類があります。作り方や原材料によりその種類は多岐にわたります。今回は、文部科学省により公表されている日本食品標準成分表2020年版(八訂)に記載され、様々な栄養素の含有量が明らかな種類のチーズから、ダイエット中に「おすすめ」と「避けたい」チーズを紹介していきます[*2]。
おすすめのチーズ
比較的脂質が少なく、食べやすい種類。
・カッテージチーズ
低カロリーで、たんぱく質を多く含む。
・プロセスチーズ
スーパーやコンビニなどでよく売られているチーズ。1かけ20g程度で分けられているので、1回分がわかりやすくおすすめ。
・モッツァレラチーズ
脂質が少なく低カロリー。淡白な味で野菜や果物とも相性が良く食べやすい。
避けたいチーズ
脂質が多く、カロリーが高めな種類。
・クリームチーズ
クリームなどを混ぜており、高カロリー。
・チェダーチーズ
水分が少なく栄養素が凝縮されているので、カロリーが高め。
・パルメザンチーズ
粉チーズとして親しまれるチーズ。水分が少なく少量で高カロリー。1回分の使用量が少なければあまり心配はいらないが、使い過ぎには注意が必要。
おすすめの食べるタイミング
チーズは、糖質が少ない一方でタンパク質と脂質が豊富で、血糖値の上昇がおだやか、かつ下降もゆっくりなため、間食におすすめです。
ダイエット中は、食事量を減らすことで空腹を感じることも多いでしょう。適度な空腹感で3食食べるのは良いことです。しかし、空腹の時間が長すぎて食事と食事の間に血糖値の低い状態が続くと、次の食事の際にドカ食いしてしまい、それにより血糖値の急上昇を起こす可能性があります。
血糖値が急上昇すると、それを元に戻すために「インスリン」というホルモンがたくさん分泌されます。インスリンは血糖値を下げるだけでなく、余った糖から脂肪を合成するのを促す働きもあります。ですから、ダイエット中はとくに、血糖値の急上昇とそれに伴う過度なインスリンの分泌はできるだけ避けたいのです。
チーズのように糖質が少なく、血糖値の上昇も下降もおだやかな食品で間食を摂ることは、ダイエット中の賢い食事法と言えます。
上手な食べ合わせ
ダイエットに嬉しい栄養素が豊富に含まれるチーズですが、ビタミンCや食物繊維を含みません。栄養バランスをととのえるために、ビタミンCや食物繊維を含む野菜や果物を、サラダやデザートとしてチーズと組み合わせて食べるのがおすすめです。このあと紹介するチーズを使ったおすすめレシピも参考にしてみてくださいね。
ダイエット中におすすめのチーズの食べ方
ここからは、実際にチーズを食べるときの注意点を詳しく解説します。
1日の目安量
乳製品は1日牛乳コップ1杯分を目安に摂ることが推奨されています。これは、チーズでは40g(6Pチーズ2個程度)、ヨーグルトでは小カップ2個に相当します。
牛乳をカフェオレとしてコップ半分と間食でチーズ1個など、ほかの乳製品とも合わせて1日の目安量をあまり超えないようにとることを心がけましょう[*6]。
食べ過ぎるとどうなる?
栄養価が高いチーズですが、牛乳や生クリームが原材料であり乳脂肪分を含みます。ですから、食べ過ぎるとカロリーの摂り過ぎにつながりダイエットに逆効果になってしまいます。
塩分も含むため、むくみ予防のためにも適量を摂取することが大切です。前項の目安量を守りながら、上手に取り入れましょう。
ダイエット中におすすめ!手作りヘルシーチーズレシピ3選
自分で簡単に作ることができるヘルシーチーズと、それを利用した栄養価の高いチーズレシピを紹介します。簡単なのでぜひ作ってみてください!
手作りカッテージチーズ
エネルギー73kcal(1人分)
材料(4人分):牛乳400ml、塩小1/2、レモン汁大2
作り方:
【1】 牛乳を火にかけて温める。
【2】 ふつふつしてきたら火を止めて、塩とレモン汁を加えて混ぜる。
【3】 ふきんやキッチンペーパーをしいたザルに流し入れ、30分ほど置いて水分を抜いてできあがり。
ポイント:冷蔵庫で保存して、2~3日で使い切ってください。濾した際に出た水分には、カルシウムやビタミンB2などの栄養素が含まれます。この水分も、オリーブオイルと塩を加えたドレッシング、はちみつと炭酸を加えてドリンクなどで楽しめます。
人参とカッテージチーズのサラダ
エネルギー138kcal(1人分)
材料(2人分):人参1/2本、カッテージチーズ40g、オリーブオイル小1、手作りカッテージチーズの残り汁小1(なければレモン汁)、塩こしょう、レーズンお好みで
作り方:
【1】 人参を千切りにして塩もみ(分量外)する。水分が出てきたら軽く絞る。
【2】 オリーブオイル、手作りカッテージチーズの残り汁、塩、こしょう、ちぎったレーズンを合わせておく。
【3】 人参、カッテージチーズ、ドレッシングを和える。
ポイント:カッテージチーズで和えることで食べごたえがあり、人参の歯ごたえも楽しめるサラダです。カッテージチーズの残り汁を利用したさわやかなドレッシングは、人参以外の野菜にもよく合います。
小松菜とくるみの白和え
エネルギー138kcal(1人分)
材料(2人分):小松菜100g、くるみ2粒、カッテージチーズ40g、すりごま大1、めんつゆ小2
作り方:
【1】 小松菜を軽く茹でて水にさらし、良く絞る。
【2】 くるみは砕いておく。全ての材料を和える。
ポイント:豆腐の代わりに合えごろもに使用することで、カッテージチーズを和風でも楽しめるレシピです。小松菜はビタミンCや食物繊維のほかに、鉄分やβカロテンなど、不足しやすい栄養素を含む優秀野菜。アクが少なく調理しやすいのも嬉しいポイントです。
まとめ
脂肪分を含むことから避けられがちなチーズですが、賢い食べ方・選び方をすればダイエットにも役立つことを解説しました。注意点に気を付けながら、ダイエット中の食生活にも取り入れてみてはいかがでしょうか。
(文:薦岡具代)
※画像はイメージです
[*1]厚生労働省 特定保健指導の実践的指導実施者研修教材について 「栄養指導」
[*2]文部科学省: 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
[*3]健康長寿ネット ビタミンB2の働きと1日の摂取量
[*4]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「カルシウムの働きと1日の摂取量」
[*5]日本人の食事摂取基準(2020年版)
[*6]農林水産省:「食事バランスガイド」の適量と料理区分
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます