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【医師監修】赤ちゃんに必要な母乳の量は? 不足時のサインと母乳ケア

【医師監修】赤ちゃんに必要な母乳の量は? 不足時のサインと母乳ケア

妊娠中から「赤ちゃんが生まれたら母乳で育てたい!」と考えているママも多いことでしょう。実際に母乳育児がスタートすると、母乳の量が足りているのか、ミルクを足したほうがいいのかなど、さまざまな悩みが出ることも。今回は母乳の量についてや、母乳の出方が足りないときの対処法をまとめました。


この記事の監修ドクター
おひさまこどもクリニック 金髙太一先生
十条駅すぐ。小児科専門医。3児の父。感染症、アレルギーが得意です。HPも自信作です、ご覧下さい。
http://ohisamakodomo.com/

一日に飲む母乳やミルクの量は?

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赤ちゃんは1日にどのくらいの量の母乳を飲むのでしょうか? 月齢や子どもの体質や運動量によっても変わってきますが、おおまかにどのくらいの母乳を飲むのか解説します。

新生児の母乳量の計算

母乳の場合、赤ちゃんが飲みたいだけ飲ませてあげるというのが基本となります。母乳の場合は、ほ乳瓶のようにどのくらい飲んだのかはっきりとはわからないものですが、理想的な母乳量は下記の通りになります。満期で生まれた3㎏以上ある赤ちゃんの目安量としてご紹介します。



・生後1日目……1×10+10=20(ml)
・生後2日目……2×10+ 10=30(ml)
・生後3日目……3×10+10=40(ml)
・生後4日目……4×10+10=50(ml)
・生後5日目……5×10+10=60(ml)
・生後6日目……6×10+10=70(ml)
・生後7日目……7×10+10=80(ml)

授乳の回数は、1日に3時間おきに7回くらいが理想的と言われています。なので、理想の母乳量に回数をかければ、1日の理想的な母乳量がわかります。たとえば、生後4日目の場合は1回の理想の授乳量は50ml。それに7をかけた350mlが1日の母乳量というわけです。

生後1週間〜生後2週間目になると、1回の授乳の目安量は80ml〜100mlになるので1日の母乳量の目安は560ml〜700mlです。生後2週間〜生後1ヶ月は、1回の目安量は100ml〜120ml。1日の母乳量の目安は、700ml〜840mlとなります。

しっかりおっぱいを吸って、体重が増えていれば大きな問題はありません。上記はあくまでも一般的な目標で、個人差も大きいので、あまり心配しすぎないようにしましょう。

【医師監修】新生児の授乳時間の目安や間隔は? 時間が長い・短い場合の原因と対策

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生まれたばかりの赤ちゃんについて、授乳で悩んでいるお母さんのために授乳にかかる時間や授乳タイミングの目安をご紹介しています。授乳にかかる時間の長さや授乳間の時間は新生児の個人差が大きいので、コレが正解! というものはないけれど、授乳がきちんとできているのか判断するのはとても大切なこと。あなたの授乳スタイルは大丈夫!? 

赤ちゃんの胃の容量

赤ちゃんはなぜ少量ずつ、回数を多く母乳を飲むのでしょうか? それは赤ちゃんの胃の容量が小さいということが理由です。成人の胃の容量は1200〜1400mlと言われていますが、生まれたばかりの新生児の胃には、約30mlしか入りません。大さじ2杯程度の容量しかないのですから、すぐにおなかが空き、母乳やミルクを欲しがって泣くのです。生後1ヶ月になると、胃は新生児の約3倍の90mlまで大きくなります。

もしかして母乳不足?と感じたら

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大まかな目安量がわかったところで、心配なのは「自分の母乳で赤ちゃんは足りているの?」ではないでしょうか。おっぱいには目盛りが付いているわけでないので、実際に必要な量だけの母乳が出ているのかわかりません。ここでは、母乳不足のサインについて解説します。

母乳不足のサイン

赤ちゃんの胃の容量は小さく、一定量の母乳が出ていればすぐ満腹になり、おっぱいから離れます。しかし、いつまでもおっぱいに吸い付いて離れなかったり、離すとすぐに泣く場合は、必要なだけの母乳が出ていないのかもしれません。また、吸ってもなかなか母乳が出ない場合は、不機嫌になったり吸っている途中で乳首を離して泣くことも。一般的に授乳感覚は3時間おきくらいですが、それまで持たずに1時間程度でおっぱい欲しがるのも、十分な量の母乳が出ていないと考えられます。

また、おしっこの回数が1日5回以下であったり、ウンチの回数が2〜3日に1回である場合も、母乳不足の可能性があります。

ただし、便秘気味の赤ちゃんの場合はウンチがなかなか出ないこともありますし、暑い時期は汗をかくのでおしっこの回数が少なくなることもあります。母乳が十分出ていても、眠いときはずっとおっぱいを吸っている赤ちゃんもいるので、一つの目安として参考にしてください。

赤ちゃんの体重の増加量を確認する

母乳が十分に出ていれば、赤ちゃんの身体も順調に大きくなります。そのため、赤ちゃんの体重の増減量から、母乳量が足りているか推測することができます。

目安となる体重の増加量は1日30g前後です。赤ちゃんの体重が、病院を退院した日の体重や前回の体重測定から、1日30g前後増えているか確かめてみましょう。一般的には1力月で700g〜1kg体重が増加していれば、母乳は足りていると考えられます。

哺乳量測定という方法も

具体的にどのくらいの量を飲んでいるか知りたいという場合、赤ちゃん用のデジタルの体重計を使用する「哺乳量測定」という方法もあります。赤ちゃんの「飲む前の体重」を測定し、「飲んだ後の体重」を計り、差し引きから摂取した母乳量を計算するというものです。デジタル体重計はわざわざ購入しなくても、必要な時期だけレンタルで借りることもできます。

生後3〜4か月は母乳不足になることも

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生後3〜4か月に母乳不足になる原因

さまざまな原因がありますが、考えられるものは下記のようなものです。

・「遊びのみ」をするようになり、飲む量が減る。
・夜に寝る時間が増えるため、授乳回数が減る。
・ママの休養不足で母乳の分泌量が減る。
・ママの水分摂取量の低下。
・乳頭、乳房トラブルになり、母乳を与えることが難しくなる。
・1か月健診のあと、2〜3か月体重計測をしていなかったため、体重が増えていないことに気づきにくい。

生後3〜4か月というと、育児に慣れつつあるころ。赤ちゃんが生まれたばかりのころは「水分をたくさん飲まなければ」「母乳のために栄養を摂らなければ」など、食事や水分摂取に気を付けることが多いのですが、育児に慣れるに従っておろそかになってしまうことも。また、育児ストレスなどによって母乳の分泌量が少なくなっていることもあります。

母乳不足の対策方法

赤ちゃんが遊び飲みをする理由として、おっぱいに集中できないということが挙げられます。知恵がついてくるので、ママや赤ちゃんの周囲でおきていることに対し興味が出て、おっぱいに集中できないのです。落ち着いた静かな環境で授乳するようにしましょう。

また、ママも疲労をためないように休息をまめに取りましょう。水分補給のほか、食事にも気を配り、良質な母乳が分泌できるように心掛けたいものです。

順調に体重が増えているか、1か月に1回は赤ちゃんの体重を測定することも大切です。母子手帳などにある「発育曲線」の基準内に入っていれば、順調に成長していると考えられます。

母乳にこだわらず粉ミルクも検討する

完全母乳で育てている人の中には、体重の増加量を見た医師からミルクを足すように指導を受けることもあるでしょう。「絶対に母乳だけで育てたい!」と、完全母乳に執着するママもいるかもしれませんが、医師や保健師・助産師に指導された場合は母乳+粉ミルクの混合も検討しましょう。粉ミルクの味や哺乳瓶に赤ちゃんが慣れれば、ママの体調が悪いときや外出時などに、パパや周囲の人がミルクを与えることもできます。

【医師監修】母乳はどのように作られているの? 4つの栄養素と粉ミルクとの違い

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赤ちゃんが産まれたら母乳で育てるもの……そんな風に思っている方が多いかもしれません。でも、実は、母乳ってすべてのお母さんが当たり前のように出るものではないのです。今回は、母乳の仕組みについて説明します。

母乳が出ないときにしておきたいこと

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母乳がうまく分泌するように、おっぱいマッサージを取り入れてみましょう。乳房の基底部をよく動かすことで、血液循環が良くなります。また、乳房の中にある小葉という部分で作られる母乳を乳管洞まで促すことができるため、母乳の分泌促進につながります。

ただし、むやみにマッサージをすると乳腺炎の原因になってしまうこともあります。マッサージをした後に違和感があったり、痛みが出たりした場合は、マッサージは中止して母乳外来や助産婦に相談をしましょう。

母乳外来を受診する

母乳外来で、助産師から直接、乳頭(乳首)マッサージを受けるのもひとつの方法です。自分で乳房の基底部を動かすマッサージとは違い、かなりの痛みを伴いますが、これで分泌量が増えたという声も多いのです。母乳が出ないという悩みを、経験豊富な助産師に聞いてもらうことで、気持ちも軽くなりそうですね。

水分を摂る、ハーブティーを飲む

「母乳をあげているとのどが渇く」という経験はないでしょうか? おっぱいを与えている期間は、ママは普段より多くの水分を摂る必要があります。水分が少なくなり、血のめぐりが悪くなると、母乳の出が悪くなるため、こまめな水分摂取を心がけましょう。

摂取する水分は、水やカフェインが含まれないお茶などでもよいのですが、血のめぐりをよくしたり、サラサラの血液にする効果があるというハーブティーもおすすめです。

ストレスが原因の場合も

慣れない育児や母乳が出ないことに対するプレッシャーがストレスとなり、母乳が出にくくなっていることもあります。母乳をつくる働きのある「プロラクチン」と、母乳を出す働きのある「オキシトシン」が分泌されることで母乳がスムーズに出るようになるのですが、ストレスがあると「オキシトシン」の分泌量が減少。それに伴い、母乳量も少なくなってしまいます。

改善するためには「プロラクチン」と「オキシトシン」の分泌を正常に戻すことが必要です。そのためには、乳頭に刺激を与えることが大事。プロラクチンは授乳するたびに濃度が高まるので、授乳回数が多いほど母乳がつくられやすくなります。

オキシトシンは「幸せホルモン」「愛情ホルモン」などと呼ばれるホルモン。心地よいスキンシップによって、分泌量が増えると言われています。赤ちゃんとのふれあいを増やすことは、分泌量のアップにつながるでしょう。母乳が出ていないとわかっていても、おっぱいを吸わせてあげることは、「プロラクチン」と「オキシトシン」の分泌を増やすために大切なことなのです。

まとめ

母乳が出ない原因はさまざま。必要以上に自分を追い詰めてしまうと、ストレスで余計に母乳が出なくなってしまいます。食事や水分摂取に気を付けるほか、母乳の分泌に大切なホルモンが出るように、母乳が出なくてもおっぱいを吸わせてあげることも大切。粉ミルクの力もうまく取り入れるなど、プレッシャーを感じない授乳を心がけてたいものですね。

【医師監修】母乳マッサージ(おっぱいマッサージ)は産前から!正しいやり方とケア

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母乳マッサージ、産後はもちろん、産前から始められます。妊娠中からケアすることで「うまく母乳が出なかったらどうしよう」なんて不安も解消されやすいでしょう。バストが痛い時にも効果的です。「始めるのはいつから?」、「頻度は??」、「桶谷式ってどうなの?」などよくある疑問に答えます。

【医師監修】赤ちゃんが「むせる・嫌がる」 母乳を飲まないときの原因

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母乳は赤ちゃんにとって大切な栄養ですから、飲んでくれないと焦ってしまいますよね。赤ちゃんが母乳を嫌がる原因と対策を大きく3つ、①赤ちゃん側の問題(受ける側の問題)、②ママ側の問題(与える側の問題)、③環境による問題、に分けてお伝えしていきます。

【医師監修】新生児に与えるミルクはどのくらいが適量?

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ミルクは足りてる?それとも多い?初めて子育てをするママにとってミルクを与えることにも不安を感じる人も多いのではないでしょうか?ここでは新生児のミルクの量について詳しくご紹介します。

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