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2020年12月23日 16:16 更新

「平成の日」がないのはなぜ? できるとしたらいつになる?

年号が令和になった現在、国民の祝日「平成の日」は、ありません。「昭和の日」があるので、つい平成もあるような気になってしまいますが、ないんです。しかし、将来制定される可能性はあります。なぜ、「平成の日」がないのか、将来制定されるとしたらどのような日になるのか、考えてみましょう。

「昭和の日」ができたわけ

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「昭和の日」は、毎年4月29日に決まっている国民の祝日です。今のところ、「平成の日」はないのですが、「昭和の日」があるなら「平成の日」があってもいいのに……と少し残念な気持ちになりますね。「昭和」だけが特別なのはなぜでしょう。

「昭和」が特別な時代だったから

「昭和の日」である4月29日は、もともとは昭和天皇の誕生日です。歴代の天皇の誕生日は、天皇の在位中は国民の祝日になるよう、祝日法という法律で決まっています。現在の上皇さま(平成時代の天皇陛下)の誕生日は12月23日でしたので、在位中は天皇誕生日としてお祝いされていました。上皇さまは、1989年1月7日から2019年4月30日まで在位しておられましたので、2018年の天皇誕生日は12月23日。現在の天皇陛下(令和の天皇)の誕生日は2月23日なので、2019年は天皇誕生日がない年になりました。

昭和天皇の誕生日が、「昭和の日」という国民の祝日になったのは、昭和が特別な時代だったからです。その大きな要因は、戦争です。昭和の時代には、第二次世界大戦という大きな戦争があり、日本はアメリカに原子爆弾を落とされ、敗戦国となりました。国土が焼け野原になった日本は、「二度と戦争をしない」という誓いを立て、平和憲法を制定し、戦後の復興を遂げたのです。

こうした激動の時代を記念し、平和への思いを忘れないようにするため、昭和天皇の誕生日が「昭和の日」という国民の祝日になりました。

「平成の日」がないわけ

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国民の祝日として「平成の日」がないのは、いくつか理由が考えられます。まずひとつめは、まだ平成が終わったばかりだということ。「昭和の日」も、制定されるまでに15年以上かかっています。そして、もうひとつは、上皇さまの存在です。

平成の天皇陛下の退位が特別だったから

通常、天皇が交代し、元号が変わるのは、天皇陛下が崩御され、新しい天皇陛下が即位されたときです。しかし、平成の天皇であった明仁さまは、ご存命のうちに譲位され、上皇という位につきました。

明治、大正、昭和の天皇のなかで、誕生日が祝日になっているのは、明治天皇の誕生日である11月3日と、昭和天皇の誕生日である4月29日です。11月3日は「文化の日」、4月29日は「昭和の日」という祝日になっています。どちらも、お亡くなりになったあとに、祝日になりました。

上皇さまの誕生日である12月23日を祝日とするというのは、ご存命である上皇さまの誕生日を祝日にするということになります。このようなケースはこれまで前例がなかったことに加え、ご存命中に、誕生日を祝日化することがふさわしいのかどうか、という議論もあります。

そのため、祝日として「平成の日」を制定することは、まだ考えられていない状況なのです。

「平成の日」はいつになる?

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では、いずれ「平成の日」が祝日として制定されるとしたら、いつになるのでしょうか?

12月23日の可能性

昭和天皇の誕生日である4月29日が「昭和の日」になったことを考えると、「平成の日」が上皇さまの誕生日である12月23日になる可能性は大いにあります。

国民の祝日は、祝日法という法律で決められています。新しい祝日を制定する際にも、国会議員が法案を提案し、国会で議論することになります。多くの国民が、強い要望を出せば、12月23日が「平成の日」として認められる日がくるかもしれません。

「平成の日」はどんな祝日にしたい?

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「昭和の日」は、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日と、祝日法に記されています。「平成の日」は、どのような祝日になるのでしょう?

みんなで考えたい「平成の日」の意味

日本人にとって特別な時代となった昭和。では、平成はどのような時代だったのか、少し歴史を振り返ってみましょう。

平成時代は31年間。昭和の約半分です。社会的には、携帯電話やパソコンが普及し、インターネットが発達したIT時代だと言えます。また、阪神・淡路大震災、新潟県・中越地震、東日本大震災など、多くの災害に見舞われた苦難の時代でもあります。

しかし、昭和と比べたとき、もっとも大きなポイントは、平成が戦争のない平和な時代であったことです。

私たちが「平成の日」をどのように過ごしたいのか、平成時代に起こったさまざまな出来事を振り返りながら、一人ひとりが考えていきたいですね。

まとめ

令和がはじまったばかりの現在、「平成の日」という国民の祝日はまだありません。しかし、将来的には「平成の日」が制定される可能性は十分にあります。もし、「平成の日」ができるとしたらいつになるのか、どのような祝日になるのか、歴史の勉強をしながら、親子で考えてみるのもよい経験になるのではないでしょうか。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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