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2019年01月14日 21:00 更新

中小企業診断士ってどんな仕事? メリットや資格試験の難易度

中小企業に対して経営コンサルティングを行う中小企業診断士。その仕事内容を説明すると共に、中小診断士の資格取得するための内容について、お伝えしていきます。資格試験の難易度はどれくらいなのでしょうか?

中小企業診断士とは?

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経営のスペシャリスト

中小企業診断士とは、中小企業の経営状態を改善するため、財務や生産、販売など企業経営に関して分析とアドバイスを行う仕事です。企業の経営状況を分析したのち、売り上げを伸ばすためにいかにコストを削減して利益を上げるか、ヒト・モノ・カネなどの経営資源をどのように活用するのかといった視点で提案をします。

中小企業診断士は、経営に関する知識が豊富なので、めまぐるしく変化していくビジネスの世界で、物事を俯瞰的、論理的にとらえる能力があると判断され、業界や職種問わずあらゆる場での活動が期待されています。

学習する内容がビジネスに直結しているため、現在の職場での昇進やスキルアップ、再就職、転職に有利です。また、実務経験を積むことで独立開業や週末起業という道も開けます。

中小企業診断士の資格について

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経営コンサルタントとして唯一の国家資格

中小企業診断士は、経営相談のスペシャリストとして唯一の国家資格です。企業によっては資格取得で祝い金や手当金が支給されたり、昇給や昇進、希望部署への配属が実現します。再就職では、経営のプロとしてよい待遇で採用され、コンサルティング会社への転職も可能です。

独立開業すれば、経営コンサルタントとして活動できるほか、企業主催のセミナーや講演会などに呼ばれることで年収アップが期待。経営コンサルティングに興味のある方は、ぜひとも取得しておきたい資格です。

中小企業診断士には受験資格がある?

中小企業診断士試験は学歴や職歴、年齢問わず受験できます。実務経験があったほうが学習内容がすぐに理解できるかもしれませんが、実務経験がなくても受けられます。

試験は一次試験と二次試験があり、一次試験合格者だけが二次試験に進めます。一次試験は7科目(経済学・経済政策/財務・会計/企業経営理論/運営管理/経営法務/経営情報システム/中小企業経営・中小企業政策)から出題され、二次試験は筆記と口述試験。二次試験に合格したら、実務補習や診断実務に参加することで、中小企業診断士として登録されます。

中小企業診断士資格を取得するメリットは?

経営全般の知識が増えることで、広い視野で経営全体を分析する能力が身に着きます。問題点を見抜く力が養われて仕事の質が上がったり、資格取得を機に信頼度がアップして新しいプロジェクトにかかわったりできるかもしれません。

合格後に受講する実務補習や、中小企業診断協会などの団体に所属することで社外のネットワークも広がっていくでしょう。

経験を積めば転職や独立開業にも有利です。幅広い業界でも通用する知識が習得できるため、資格取得のメリットは大いにあります。

中小企業診断士資格を取得するには

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資格取得のルート

中小企業診断士の試験範囲は、経済学や財務、会計、経営法務など多岐にわたり、膨大な知識を習得する必要があります。経営コンサルティングの実務経験があっても合格するとは限らないため、テキストと問題集を活用して試験の傾向をつかみ、地道に学習を続けましょう。

一次試験は毎年8月、二次試験の筆記は10月、口述試験は12月に実施されます。公認会計士や税理士など所定の資格を持っている人は一次試験の一部科目が免除となります。また、中小企業基盤整備機構や養成機関が実施している養成課程を受けることで二次試験が免除されるルートもありますが、半年以上の期間がかかります。

中小企業診断士試験の難易度は?

平成27年:1次 26.0%、2次 19.1%
平成28年:1次 17.7%、2次 19.2%
平成29年:1次 21.7%、2次 19.4%

中小企業診断士試験の合格率は一次試験、二次試験ともに約20%前後です。難易度の高い資格といえます。

一次試験はマークシート方式で、正答率60%以上かつ7科目中40%未満の科目がないことが合格基準です。二次試験の筆記は記述式で、口述試験は受験者1名に対して面接官3名の面接試験が行われます。筆記試験は60%以上が合格ライン。


資格取得のための対策は?

資格取得までにかかる勉強時間は、平均で約1,300時間と言われています。実務経験や得意分野があれば、平均勉強時間よりも短い時間で資格取得できるかもしれません。まずは過去問題を解いて現状把握をし、独学で学習するか資格学校や通信講座を活用したほうがいいのか検討してください。

あとは、繰り返し問題集を解いていくことで試験の傾向や、自分の得意・苦手分野が分かるので、合格ラインを超えられるよう学習を続けましょう。

まとめ

中小企業診断士は、中小企業を対象に経営相談に乗って、分析やアドバイスを行う仕事です。実務に直結する内容を学習できるので、キャリアアップや転職、独立開業に生かせます。難易度は高めですが、必要な知識を身につければゼロから初めても十分合格ラインを狙えますよ。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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