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2023年01月27日 14:08 更新

冬場は特に注意! 熱源により衣服が燃える「着衣着火」、避けるべき服装や発生時の対処法を解説

製品評価技術基盤機構(NITE(ナイト))は1月26日、毎年100人前後が死亡している「着衣着火」の注意点について発表しました。

厚着で着火に気づきにくい冬は着衣着火に要注意

ガスこんろの炎に衣服が接触して着衣着火

「着衣着火」とは、ガスこんろなどの炎や電気ストーブなどの熱源により衣服が燃える・焦げること。同機構の調べによると、消防庁(出典:総務省消防庁ホームページ 消防統計/火災統計)のデータでは、着衣着火による死者が過去5年間(2017年~2021年)で492人。毎年100人前後の方が亡くなっているとのこと。

「着衣着火」は、ガスこんろのように炎が出る機器だけでなく、電気ストーブや白熱電球などの炎が出ない熱源を持つ機器に衣服が接触したりすることでも発生する可能性があり、やけどや火災、死亡事故が多く発生しているそうです。

この状況を受けて同機構では、「特に冬場は、暖房器具を使う機会が増えるだけでなく、厚着によって着火に気付きにくくなるため一層の注意が必要」「ガスこんろや電気ストーブ等を使用する際は、衣服と炎や熱源との距離を意識し、近づき過ぎない」ことを呼び掛けています。

ガスこんろで加熱中の鍋を赤外線カメラで見た様子(右が赤外線カメラの画像。緑の部分が炎)

さらに調理中は、「マフラーやスカーフなど長く垂れ下がる可能性のあるものは外して、裾や袖が広がっている、毛先が長い、毛羽立っている、紐が付いているような衣服の着用はできる限り避けましょう。特に化学繊維の場合は、溶けて皮膚に張り付いてしまうのでやけどの被害が大きくなる可能性があります。調理の際にはエプロンやアームカバーを着用することで、裾や袖の広がりなどを抑えることができます」と、事故を防ぐための衣服選びについても解説しました。

もしも着火したら「ストップ、ドロップ&ロール」

しかし、もしも着衣着火が発生した場合は、どう対処すればよいのでしょうか?

同機構では、「ただちに水や消火器で消火を行うこと、すぐに服が脱げる場合は脱ぎ、ひとりでは対処できない場合もあるため周囲の人に助けを求めるようにすること」を呼び掛けています。

また、服が脱げなかったり、また近くに水や消火器が無い場合は、「ストップ、ドロップ&ロール(止まって、倒れて、転がって)」の実践を提案。

ストップ、ドロップ&ロール(止まって、倒れて、転がって)

「パニックになって走るなどしてしまうと、風によって酸素が取り込まれ火の勢いが大きくなってしまうおそれがありますので、まずはその場で止まってください。そして、体と地面の間にできるだけ隙間がないよう地面に倒れ込み、燃えているところを地面に押しつけるようにしながら左右に転がることで消火させます。また、両手で顔を覆うようにして顔へのやけどを防ぎましょう」と対処時の注意点を呼びかけました。

NITE公式 YouTube ガスこんろ「着衣着火」

NITE公式 YouTube 着衣着火の対処方法

NITE公式 YouTube 素材別の燃え方の違い

製品評価技術基盤機構
https://www.nite.go.jp/

(マイナビ子育て編集部)

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