
保育園に持って行く色鉛筆、裏返すと……!! 彫刻家パパが赤い色鉛筆に込めた思いを聞きました
保育園で使う色鉛筆を「削っておいて」と言われたパパ。すると……。
お地蔵さんがコンニチハ!

3歳の娘さんが保育園で使う色鉛筆の名前を入れる箇所を削っておいてと頼まれたパパさん。実際に削った色鉛筆が、Twitterで大きな反響を生んでいます。
遊び心たっぷりの職人技が光る色鉛筆がこちら。
娘が保育園で使う色鉛筆。
名前を入れるところ削っておいてといわれるとイタズラ心がムズムズと…。
ひっくり返すとお地蔵さん
彫刻家を父に持つとこうなるんだよ
投稿の主は、京仏師の宮本我休(@Gakyu_Miyamoto)さん。現在小学2年生の長男にも4年前、同じように赤色だけ細工を施しており、そのときは大黒さまだったよう。
いずれにしても、福が舞い込んできそうなユーモアあふれるアイデアに、「なんて福福しい」「これ欲しい」といったリプライが相次ぎました。
さて、お地蔵さんに気付いたときの娘さんの反応は? 宮本我休さんにお話をお聞きしました。
こちらは長男に彫った大黒さま

――色鉛筆に彫られた小さなお地蔵さまがとても可愛いですね。前掛けまで再現されていて。なぜお地蔵さまをモチーフに選んだのですか?
宮本我休さん ちょうど4年前に長男に同じことをして喜んでもらえたので、娘には違う種類の仏さまをと考え、子どもの守り仏であるお地蔵さまを選びました。
最初は妻から名前が書けるよう削っておいてとだけ言われましたが、彫刻刀を持つとどうしても形にしたいという欲求に駆られました(笑)。
――さすが仏師ですね! なぜ赤色だけにお地蔵さまを施されたのでしょう?
宮本我休さん 赤は魔除けの色でもあり、子どもを守ってもらいたいという思いもありますし、お地蔵さまの前掛けも赤ですので。
――なるほど。制作期間はどのくらいですか?
宮本我休さん 休憩時間の1時間くらいです。もっと完成度を高めたかったですが、ご依頼でお待たせしている方もおられる中で、これくらいが限界でした。
――たった一時間でこのクオリティ!! こだわった部分はありますか?
宮本我休さん こだわったことはやはり表情をニッコリとさせること。我が家は笑いが絶えない家族ですので、満面の笑顔で彫るように心がけました。
あとは赤の前掛けですね。鉛筆って芯の部分を除くと彫れるところがかなり少ないので、限られた範囲での細かい細工にとても苦労しました。
――非常に細かくてため息が出ます。お地蔵さまに気付いたときの娘さんの反応はどうでしたか?
宮本我休さん 第一声目は「これかみたま??(神様)」。そのあと少し間をおいて大爆笑、ニコニコで「使っていい?」と言って、早速使っていました。まだ3歳なので言葉での表現が難しいですが、親としてかなり喜んでくれているということがわかって嬉しかったです。

――娘さんにはこの色鉛筆をどのように使ってほしいですか?
宮本我休さん 大事にしてくれたらいいなとは思いますが、まだ3歳だから難しいかなと……。長男のときもとても喜んでくれたんですが、誤って削ってしまい、もう一度彫ってほしいとせがまれましたが忙しくて叶えてやれなかったという経緯があります。
また、私の父親は役人で日頃どういった仕事をしているかということを感じることなく育ってきて大人になって知っておきたかったという後悔が今もあります。
この色鉛筆を通して、子どもたちには父親の仕事を身近に感じてもらいたいですね。
最近では息子さんとマンツーマンレッスンで球体を彫らせたという宮本我休さん。お子さんたちはきっと、色鉛筆をすてきにしてくれたお父さんの仕事に興味がわいているのではないでしょうか。


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投稿主 京仏師 宮本我休さん
Twitter @Gakyu_Miyamoto
(マイナビ子育て編集部)
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