住まい 住まい
2019年01月06日 15:00 更新

社会保険労務士資格はなぜ人気? 仕事と両立する受験者が多いワケ

社会保険に加入するための手続きをしたり、確定申告や賃金台帳、就業規則などを作成したりと、書類作成の面で就労者をサポートする社会保険労務士。今回はそんな社会保険労務士の概要や合格するメリット、合格するための勉強のコツなどについてご紹介します。

社会保険労務士試験は難しい?

Lazy dummy

受験資格が必要

社会保険労務士試験には、受験資格が設けられています。主なものとして、以下のものが挙げられます。

学歴
・4年制の大学の一般教養科目を履修し終えた人(在学中も含む)
・卒業認定単位を62単位以上を取得している人
・短期大学もしくは高等専門学校(5年制)を卒業した人
・厚生労働大臣が認めた学校を卒業した人
・修業年限が2年以上であり、しかも課程を修了するのに必要な総授業時間数が1,700時間以上ある専修学校において専門課程を修了した人

資格
・司法試験予備試験にパスした人
・行政書士の資格を持っている人

●受験資格|社会保険労務士試験オフィシャルサイト
http://www.sharosi-siken.or.jp/exam/shikaku.html

社会保険労務士の試験科目・問題の傾向

Lazy dummy

社会保険労務士の試験科目は以下の8つです。

・労働基準法及び労働安全衛生法
・労務管理その他の労働に関する一般常識
・労働者災害補償保険法
・国民年金法
・雇用保険法
・健康保険法
・社会保険に関する一般常識
・厚生年金保険法

すべてマークシート方式で出題されます。5つの選択肢から正しいと思うものを1つ選ぶ問題が70問あり、文中の穴埋め問題が8問あります。穴埋め問題では、20の選択肢から5つの穴埋めを行います。

社会保険労務士の試験は、およそ9割が法令に関する問題から出題される傾向があるそう。労働基準法、健康保険法、雇用保険法など、関連する法律は20種類以上もあります。

インプットするのはもちろんですが、アウトプットも反復することで知識を定着させることが大切です。

合格率は?

社会保険労務士資格試験のここ10年の合格率は以下のようになっています。

平成30年度 6.3%
平成29年度 6.8%
平成28年度 4.4%
平成27年度 2.6%
平成26年度 9.3%
平成25年度 5.4%
平成24年度 7.0%
平成23年度 7.2%
平成22年度 8.6%
平成21年度 7.6%

学歴に関して短期大学や高専卒以上の受験資格が設定されているにもかかわらず、合格率は10%を下回っています。決して合格が簡単ではないことがわかります。

社会保険労務士の資格を取るメリット

Lazy dummy

就職・転職に役立つ

社会保険労務士の資格を取得するメリットとして、まずなんといっても就職や転職に有利となることが挙げられます。外国人労働者の増加など、将来的に雇用形態がますます多様化することが予想されるなか、社会保険労務士の資格を取得した人事担当のエキスパートへのニーズが高まっています。そのため、社会保険労務士資格に合格しておくことは、就職・転職をするうえで大きなアドバンテージとなるでしょう。資格手当が支給される場合もあるようです。

社会保険労務士として独立開業できる

社会保険労務士の資格を取得しておけば、独立開業することも可能になるため働き方の幅が広がります。独立開業しさまざまな企業と顧問契約を締結することができれば、顧問料の安定収入が期待できるでしょう。企業のなかに身をおく場合でも、資格を取得しておけば福利厚生の改善などの実務に役立ちます。

働きながら勉強できる

社会保険労務士の資格は、公認会計士や税理士などと違って、比較的短い勉強時間で合格することができるといわれています。働きながら資格試験の勉強をする場合でも、およそ半年から2年で合格している人が少なくありません。実際、社会保険労務士の資格試験の合格者のおよそ7割は、仕事をしている社会人です。

社会保険労務士試験に合格するには?

Lazy dummy

必要な勉強時間の目安

独学で社会保険労務士試験に合格するには、およそ800~1,000時間の勉強時間が必要だといわれています。例えば、1年での合格を目指すのであれば、1日2~3時間、2年での合格を目指すのであれば、1日1~2時間程度勉強すればいい計算になります。

税理士がおよそ2,000時間、司法書士が3,000時間とされますから、社会保険労務士であれば、仕事をしながら十分に資格取得が可能なはずです。

勉強を始める時期は?

社会保険労務士資格試験は毎年8月の最終日に実施されます。勉強を始める時期としては、たっぷり1年間の学習期間を確保できる9月が最適です。

必要とされる800時間を容易に確保できますし、問題集を反復して解いたり、弱点にフォーカスした学習をしたりと、さまざまな学習方法を実践できるでしょう。

まとめ

社会保険労務士の資格は、企業で働く場合でも、将来的に独立開業を目指す場合でも役に立ちます。受験資格こそ必要ですが、働きながらであっても、まとまった期間を確保することさえできれば、独学でも合格できる可能性があります。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-