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2018年12月22日 21:30 更新

冬のエアコン暖房は電気代が高くつく? 効果的な使い方とは

一般的に冬にエアコンの暖房を使用すると、冷房に比べて電気代が余計にかかってしまう印象があります。ところがうまく使うことで、エアコンでも電気代を節約することができるのです。今回は、エアコン暖房について知って得するエアコンの暖房効率を上げるコツをご紹介します。

エアコン暖房について

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エアコンで部屋を暖める仕組み

エアコンの特徴は、気体が液体にかわるときに熱を放出するという原理を利用した「ヒートポンプ」が採用されていること。エアコンの室内機と室外機をつないでいるパイプのなかに「冷媒」と呼ばれる液体を循環させ、気体→液体という作用を繰り返すことで空気を温めています。

つまり、室外から取り込んだ冷たい空気は室外機のなかの圧縮機によって圧縮されます。高温・高圧になった空気は、熱エネルギーを放出しやすい状態になる仕組みです。室内の温度を調節している、圧縮機の性能が高いほどエアコンの消費電力が削減できます。

エアコンの暖房は冷房より電気代が高い?

エアコンの暖房と冷房を比べると、暖房のほうが電気代が余計にかかる印象がありますよね。実際、たしかに暖房のほうが高くなる傾向があります。

エアコンは、室内温度を設定温度にしようとするときに最も多くの電気を必要とします。例えば冷房を使う場合、外気の気温が30度であれば、室温を適正温度とされる28度にするためには2度、25度にする場合でも5度の温度差しかありません。ところが暖房の場合、仮に外気が5度だとすると、室温を20度にするのでさえ15度、外気が0度だと20度もの温度差を埋めないといけないということになります。

外気と設定温度の差が大きいほど多くの電力を消費するため、暖房使用時のほうが必然的に電気代が高くなるというわけです。

エアコンの暖房効率を上げるコツ

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エアサーキュレーターで、部屋の空気を循環させる

冷たい空気は部屋の足元のあたりに集まり、暖かい空気は天井付近に集まる傾向があります。暖かくしたい足元のあたりには暖かい空気が流れにくくなっており、いつまでたっても暖かく感じられず、つい設定温度を高くしてしまいがちです。

それを、エアサーキュレーターで室内の空気を循環させることによって、温度ムラを解消することが可能です。エアサーキュレーターの風向きを上のほうに向けて室内の空気を循環させることで、足元付近の空気の温度が上昇。実際、エアコンメーカーの実験では、エアサーキュレーターを使用することで、足元の温度を2度も上げられることがわかっています。

設定温度を見直す

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他の暖房器具を併用することでエアコンの設定温度を見直すことも、暖房効率を上げることにつながります。例えば、こたつや電気毛布などを利用すれば、暖房の設定温度は18度ぐらいでも寒いと感じにくくなるでしょう。体感温度をキープしながら、電気代を節約することができます。

14畳用のエアコンを使用し、暖房を28度に設定した場合、およそ1,800ワットの電力を消費することになります。電気代の単価を1kWh当たり25円として、1日8時間使うことを想定すると1カ月の電気代は10,800円に。

ところが暖房を18度に設定すると、消費電力は1,160ワットほど。やはり電気代を1kWh当たり25円として、1日8時間使うと1カ月の電気代は6,960円になります。暖房を3カ月使用した場合、温度設定が28度の場合は32,400円、18度に設定した場合は20,880円。つまり11,520円も差が出ることになります。

窓の断熱対策

窓に断熱対策するのも効果的です。せっかくエアコンで室内の空気を暖めても、ガラスが一枚だけの窓では暖かい空気を簡単に外へと逃がしてしまいます。くわえて、冷たい外気も室内へと流れ込んできます。

2枚のガラスの間に密閉された中間層を持つペアガラスを導入して解決したいところですが、予算的に難しい場合は断熱シートを使うのがおすすめ。窓に貼るだけで、暖かい空気が逃げるのを防ぎ、外気の侵入をシャットアウトすることができます。

断熱シートは、通販やホームセンターなどで購入することが可能。透明タイプやマジックミラータイプなど、いろんなタイプがあるので好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

保湿で体感温度を調節

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湿度が高くなると、寒さが和らぐという効果を利用する手もあります。加湿器を利用すれば、体感温度を調節できるだけでなく、エアコン暖房によって乾燥しがちな室内に潤いをプラスすることもできますね。

まとめ

エアコンによる暖房は、冷房に比べて電気代が余計にかかる傾向がありますが、ちょっとした工夫で暖房効率を上げることが可能です。エアサーキュレーターを取り入れたり、別の暖房器具を併用したりして、快適で効率のいい室内空間を実現してください。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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