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2023年08月04日 23:20 更新

大好きな彼氏と結婚! ラブラブ新婚生活がスタートして幸せいっぱい♡【運命の人とレスになりました。美咲編vol.1】

最高の相性だと思って結婚した男女が、妊娠・出産を経て親になり、少しずつすれ違ってセックスレスに……これって、よくあること? せつない夫婦の胸のうちを描きます。

28歳の夏、私たちは出会った

化粧品メーカーの広報を担当して6年の美咲は、今年で28歳。そろそろ恋も充実させたい……と思っていた夏、友人から紹介されて出会ったのは、何もかも相性がぴったりな2つ年上の彼・大輔だった。

スパダリ彼氏と結婚! ラブラブ新婚生活がスタートして幸せいっぱい♡【運命の人とレスになりました。美咲編vol.1】

初めて大輔に会ったのは、28歳の夏だった。

「美咲ー! お待たせー!」
「優香。もう~! 5分遅刻だよ?」

私は美咲。
とある化粧品メーカーの広報を担当して6年になる。
華の金曜日の今夜は、最近結婚した大学の友人、優香とのサシ飲みだ。
人並みに人生経験とキャリアを積み、後輩と部下も増えてきた20代後半……。
とても充実していたけれど、一つだけ足りないものがあった。
それは……

「あ……初めまして。一ノ瀬大輔といいます」
「え……初めまして。森山美咲です」


優子と一緒に座っていたのは、スーツ姿のイケメン。

「私の先輩なの! びっくりした?」

……って優子ったらなに~⁉
サラッと先輩なんて連れてきちゃって‼
しかも男の人っ‼
どうしよう…っ!

というのも、この数年は、仕事にかこつけて恋愛から離れていた私。
化粧品メーカーという職業柄、男性と接する機会も少ないため、心の準備なくして男性には挑めませんっ!

優子ってば、自分が新婚だからって…と、毒づきたかったけれど、そんなことはどうでもよかった。
だって、目の前の男性……大輔さんに見惚れていたから。

かっこいい……。優香の先輩なら、営業課か。
優しそうな人。
仕事もできそうだし、さわやかだし、こんな素敵な人が彼氏だったらいいなあ。
しかも、手の指がきれいなのもフェチ心をくすぐられる。

「美咲さん。うわあ~俺、綺麗な人の前って緊張するんですよね」
と向こうも言ってくれるけど、営業マンだもん、どうせお世辞だろう。

そう高を括っていたから、帰り際、優香と別れた後に肩を叩かれた時は、驚いた。

「あの。LINE教えてもらっていいですか? ていうか……良かったら、飲み直しません? 2人で」
「え?」


それから、交際に発展するのはあっという間だった。

告白は、大輔から。
以前から、行ってみたかった可愛いカフェバーで。
はじめは大輔からの誘いだったけれど、大輔という沼にハマっていったのは、実は私の方だ。
デートでは、私の意見を聞きながらスマートにリードしてくれる。
決して不安にさせるような言動はしない。
晴れてカップルになっても、私の気持ちを尊重しながら、ゆっくりと関係を築いてくれたんだから……!

ハマったのはこれだけじゃない。
大輔と体を重ねるまで、自分が性にこれほど積極的になれるとは思わなかった。
もしかして私はこの人と出会うために生まれたんじゃないかと思うほど相性が良すぎて、デートのたびに離れがたい気持ちになる。
付き合いが長くなると回数は落ち着いたけれど、いつも精一杯ご奉仕してくれるのは出会った当初と全く変わらない。
そして、付き合って1年が経つ頃……。

「美咲……俺と結婚してほしい」

「そもそも……どのくらいしないとレスなの?」

私は大輔と結婚した。
私が「いってらっしゃい」のキスやハグが毎日できるのがただただ嬉しいなんて、大輔は知らないだろうな~♡

とんとん拍子に挙式と披露宴、新婚旅行を終え、まさに幸せの絶頂のある日のことだ。
大学時代の友人の4人で結婚祝いの飲み会に参加した。
もちろん、優香もいる。

「おめでとう~美咲! 羨ましいな~! 式の時の2人、すごく幸せそうだったよ!」
「ありがとう。みんなが来てくれたお陰だよ」
「当たり前じゃん! あんなに仕事一筋だった美咲が結婚するんだもん。旦那見とかなきゃ(笑)」
「ねえねえ、なんか美咲の肌、すごく綺麗じゃない? 新作の化粧品?」

実は、大輔と話し合った結果、すぐにでも赤ちゃんを望んでおり、本格的に排卵日にタイミングをとっていた。
週に2~3回はしているお陰か、お肌の調子も良い……なんて。

「いいなあ。美咲は! もう! 幸せですって顔に書いてある。うちなんて……もう半年もしてないよ」
「え? 優香……」
「あ……言ってなかったっけ? その……いわゆる、セックスレスってやつ?」

驚いた。
というのも、優香は私に大輔を紹介した後、1人目を授かり、今は2人目妊活をしていると聞いていたからだ。
そういえば、あの報告ってもう半年以上前になるっけ……?

「そうなんだ……最近、よくテレビとかでも聞くよね? レスって」
「そもそも……どのくらいしないとレスなの?」
「一応、セックスレスの定義は、“特別な事情がないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが一ヵ月以上ないこと”らしい。うち、最後にしたの半年くらい前なんだよね。しかもその時、旦那が途中で萎えちゃって」
「あー。それ、次に誘うの、怖いやつ」
「お互いになんとなく話し合いたいムードなんだけど……何から話せばいいかわからなくて」
「元気出しなよ? 私にとっては旦那さんと子どもがいるだけでも最高だよ!」
「ホントだよ~! 羨ましい!」
「そう?なんか、こうしてみんなに話すとちょっとラクになったよ! だって、誰にもこんなこと相談できないからさ……」

セックスレス、かあ。
大輔と私にも、いつかそんな日が来るのかな……?

そんなことを考えながら帰宅すると、大輔がお酒を飲んでいた。

「美咲~! 寂しかったよ~」
「わっ! ちょっとやめてよ~!」

大輔は、アルコールが入ると、したくなるタイプだ。私はそんな大輔を可愛いと思う。
そのままお姫様抱っこで抱えあげられてダブルベッドになだれ込む。
私たちにセックスレスはあり得ない話だよね……と思った。
それが、あんなことになるなんて。

待望の妊娠。そして……

数ヵ月後。
生理が遅れていることに気づいた私は、すぐさま妊娠検査薬を買ってきた。
そして、ドキドキしながら結果を見ると……。
陽性……!

「大輔! 赤ちゃんできたよ!」
「!! やったな! 美咲!」

ギュッとハグをして、大輔は私のお腹にいるベビーに向けてチュッとキスをした。

その週末、大輔と一緒に産婦人科を受診すると、妊娠2ヵ月目だと言われた。嬉しいな。
1人目は男の子かな? それとも女の子かな?
大輔との子なら、どっちでも嬉しいよ♡

そんなのんきなことを考えていたのもつかの間。

「うっ……気持ち悪い、かも……」

はじめはちょっとした車酔い? くらいだったつわりが、だんだんハードになり、仕事を休まざるを得ないほど体調の悪い日が続いた。

辛かったけど、赤ちゃんに会えると思うと耐えられた。
そんな私の様子を見て、いつもは誘ってくる大輔も遠慮がち。
日曜日の夜は、「1週間、頑張ろう!」とセックスをするのが習慣になっていたけど、しばらくは無理そうだなぁ。

ごめんね、大輔。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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