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2023年01月16日 11:31 更新

睡眠時の冷え対策で実はNGなものとは?睡眠のプロが教える正しい方法

パナソニックはこのほど、20代~60代の男女550名に「冬の睡眠」について調査を行いました。また、冬の睡眠時のエアコン活用術を、同社の睡眠改善インストラクター菊地真由美さんが紹介しています。

約60%が「寒さなどが原因で睡眠の質が下がると感じる」

「冬の時期(12月~2月)、寒さなどが原因で睡眠の質が下がると感じることがありますか?」という質問では、約6割の人が「寒さなどが原因で睡眠の質が下がると感じる」ことが判明しました。

また、「冬の朝は室温が寒く、2度寝や布団から出られないなど、起きにくいと感じることがありますか?」という寝起きに関する質問では、同じく6割が「ある」と答えています。

しかし、その一方では、冬の睡眠時のエアコン使用率は28%ということも明らかに。寒さなどが原因で睡眠の質が下がると感じているにも関わらず、エアコンを使用していない人が多数いることがわかりました。

冷え対策が間違っていた!?

「冬はとにかく寒さ対策!」と考えて、就寝時にもさまざまな対策をしている人も多いのではないでしょうか。ところがその対策、実は快眠を妨げる原因になっている場合も。

ここからは、実は間違っていたかもしれないこれまでの常識について、そして冬の快眠を導く新常識をパナソニックの睡眠改善インストラクター菊地 真由美さんが紹介しています。

「足が冷えるから寝るときに靴下を履く」はダメ!

菊地さんによると、「冬は足が冷えるので靴下を履いて寝ている」は最もオーソドックスな冷え対策ですが、実はこれは快眠にとっては間違い。深部体温を下げるには手足の毛細血管からの放熱が重要なのです。靴下を履いてしまっていては、足からの放熱ができずに、深部体温が下がりにくくなり、眠りづらくなります。就寝前には履いていても大丈夫ですが、ベッドや布団に入る際には脱いでおきましょう。

ただし、それでも足が冷たい・寒いという人には緩めのレッグウォーマーがおすすめです。レッグウォーマーなら、放熱に重要な部位である足首を締めつけずに放熱の邪魔をしないため、就寝時にも着けていて良いでしょう。

その他に、「入眠の直前にお風呂に入る」、「一晩中湯たんぽを使う」、「一晩中電気毛布を使う」人も要注意。これらも深部体温を下げる妨げになるので、一時的には温かくて快適でも寝入りは悪くなってしまいます。電気毛布や湯たんぽを使うなら、就寝前に寝具を温めておくために使いましょう。寝具が一時的に温かくても、次第に手足から放熱されていくので入眠を邪魔しません。

また、「寝る前にお酒を飲む」も寝酒は睡眠を浅くするためNGです。深い睡眠が得られず眠りの質が悪くなります。健康な深い睡眠を得るためには、アルコールは避けた方がよいでしょう。

睡眠時の衣服も注意が必要。冬の衣類として定番のフリースですが、化繊のフリースの場合、通気性が悪いものがあります。部屋着としては問題ありませんが、そのまま寝間着として着ると寝ている間にかいた汗がこもって、不快になるので寝間着としては向きません。綿など、通気性の良い素材の方が快眠を目指すなら最適です。

部屋着のまま寝るとスイッチが切り替わらない

また、『入眠儀式(ルーティン)』も大切だと菊地さんはアドバイス。寝る前に習慣的に同じ行いをすることによって、脳が『これから寝るんだ』というモードに入り、より眠りやすくなるといいます。

例えば、部屋着と寝間着が同じでそのままベッドや布団に入るという人は、寝間着を別に用意しておくのがおすすめです。部屋着から寝間着に着替えるという『儀式』を行うことで、脳のスイッチを切り替えるきっかけにするのです。

在宅勤務で部屋着のまま仕事をしたり、部屋で過ごしたりして、そのまま寝ている人もいるかもしれません。そうなると、脳のスイッチが切り替わらずにいつまでも寝られない、という原因にもなってしまいます。「在宅勤務になってから寝付きが悪くなった…」など、睡眠に関する不調を感じる方は、この『入眠儀式』をつくってみると良いかもしれません。

プロが教える冬の睡眠時のエアコン活用術!

菊地さんによると、理想的な睡眠環境を実現するためには、繊細な温湿度コントロールが必要不可欠です。個人差がありますが、温度は20℃、湿度は50%前後くらいがちょうどよいと言われています。就寝時にエアコンを使うなら、室温は20℃前後、暖かい空気は上に向かうため風向きは下にして稼働し続ける方が快適です。

エアコンの空気が苦手・乾燥してしまうという人におすすめなのは、就寝の20〜30分前に寝具をめくってエアコンをつけておく方法です。これなら寝具が温まって、入った時にヒヤッとすることもなく、温めすぎて深部体温を下げる妨げになることもなりません。エアコン以外にも、布団乾燥機で寝具を温めても良いでしょう。布団乾燥機なら、湿気対策やダニ対策にもなるのでおすすめです。

また、加湿機能つきの空気清浄機を併用するのもおすすめです。加湿機能で湿度コントロールを行いながら、空気の流れをつくることができるので、部屋の空気を循環してくれます。お部屋全体の湿度を保つのが難しいという方は、顔周りだけのスポット的な加湿でも構いませんし、のどの保湿には寝る直前にお水を飲んだり、枕元にペットボトルなどを置いて適宜水分補給したりすることでも効果があるそうです。

【パナソニック 睡眠改善インストラクター 菊地真由美さん】
パナソニック 戦略企画部 企画課
家電を使って睡眠の質を向上させるため、より専門的な知識を得たいと睡眠改善インストラクター(日本睡眠改善協議会認定)の資格を取得し、「快眠環境サポートサービス」を立ち上げる。同社内でも社員の睡眠の悩みに答える「眠りの先生」で、睡眠環境づくりに関する相談役も務めている。

調査概要

■「睡眠実態調査」
●調査地域:全国
●調査期間:2022年11月24日~2022年11月28日
●調査方法:インターネット調査(協力:ジャストシステム)
●調査対象:20~60代の男女
●有効回答:550名(男性:317名、女性:233名)
パナソニック「エオリア」調べ

(マイナビ子育て編集部)

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