ニッスイが2022年春夏新製品を発表、心と身体の健康を重視する商品が充実

新商品発表の前に、同社の21年度実績進捗について説明がありました。それによると、コロナ禍を背景にして、常温商品が若干苦戦しているものの、農産品・業務用の復調もあり、全体では順調に推移しているとのこと。好調なカテゴリーは、おうちご飯の時間が増えたことによって家庭用冷凍食品（惣菜類）は前年度比107%、練り物の「ちくわ」が108％、「かに風味フレーク」が112％、水産品の「かに」が126％、「鮮活魚」が114％と売り上げがアップしました。その他にも、冷凍野菜（枝豆除く）、家庭用冷凍食品（麺類）、フィッシュソーセージが前年度よりも売り上げを伸ばしています。

同社によると、自由が制限されるおうち時間が定着し、それによるストレスからの解放を目指して、心と体の健康（Wellness）を重視する時代へシフトしていくと考えられます。家事の時間も増加したことから（ライフスケープマーケティング調べ）、効率よく家事を行って家族や自分の自由な時間を増やすために、時短家事の工夫もしていており、それによって捻出した時間でベランダや家中を利用したキャンプ擬似体験で非日常を演出するというような楽しみ方も生まれたとのこと。

同社が目指す「Wellness Life」とは環境に配慮しながら心身ともに健康な生活を送ることです。ここ数年は気軽に外食を楽しめる機会が減り、家で食事をすることが多くなった家庭が増加したことを踏まえて、有名な料理店の監修メニューや、コラボ商品、産地や季節感へのこだわり、という視点から新製品を開発。しかし、調理をする時間が増えていても、忙しい単身者、テレワーク時の時短昼食、共働き世帯にとって毎回の食事を用意することは簡単なことではありません。そこで、調理・食事を楽しめる商品、また余暇の時間を充実させる時短商品を提案しています。

そのほかにも、魚と野菜と独自技術で、おいしい健康習慣を演出するニッスイならでは商品を開発。おいしく食べられる魚の健康成分（EPA）が取れる商品、良質な白身魚のたんぱく質が手軽に摂れる商品、おいしく塩分を控えることができる商品、十分な量の野菜が摂れる商品を発売します。

今季発売される新商品は、家庭用冷凍食品など5カテゴリーから73品、リニューアル品37品の計110品が発売されます。そのなかから、編集部が注目した冷凍食品をピックアップしてご紹介します。

家庭内での調理機会が増している昨今、メインのおかずとともに野菜のメニューも積極的に取り入れたいものの、野菜を食べやすく切ったり、下ごしらえに手間がかかるのが頭の痛いところです。そこで、冷凍食品の強み「簡単・時短」をコンセプトに冷凍ミックス野菜を発売することに。カット済みなので加熱時間が少なくて済み、複数の野菜がミックスされているので、一袋あればおかず一品がすぐできます。また、工夫次第で色々なメニューに展開も可能。原材料も、国産のほうれん草、北海道産のじゃがいも、たまねぎ、にんじん、発色剤不使用のベーコンなどこだわりの食材を使用しています。

カットしたほうれん草・たまねぎ・コーン・ベーコンを一袋にミックス。ほうれん草は国産、ベーコンは発色剤不使用（無塩せき）とこだわりの素材を使用しています。下ごしらえ済みで凍ったままで調理できるため、時短調理ができます。

カットしたアスパラガス・コーン・ベーコンをミックスしてあります。ベーコンは発色剤不使用（無塩せき）。軽く湯通ししてから、カットしてあるので、凍ったままで加熱調理に使用でき、時短調理ができます。

3種類の北海道産野菜、じゃがいも・たまねぎ・にんじんをミックスしてあります。軽く湯通ししてあるので火が通りやすく、時短調理が可能です。カレー・スープ・炒めものなど幅広い料理に使える万能の野菜ミックスです。

コロナ禍になり、外食ではなく「家飲み」をする人も増えたのではないでしょうか？ 同社によると、家飲みでおつまみのバリエーションを増やしたい人が多く（※1）、惣菜売場でもおつまみセットが人気だそう。また、女性の好きなお酒では、ベスト3にワインが登場（※2）。ワインに合うおつまみとして支持されているのは、ダントツでチーズが挙げられました（※3）。

そこで開発されたのが、「今日のおかず」シリーズから発売される「ワインと愉しむ3種のタパス」と「濃厚チーズ巻き」です。同社では、味覚センサー（※4）でワインとの相性度を分析。90点以上の高得点だったメニューを商品化しました。

※1 出典：株式会社酒文化研究所（調査時期：2021年6月1日～6月13日）
※2 出典：株式会社第一紙行お酒に関するアンケート調査
※3 出典：niftyニュース編集部
※4 味覚を定量的な数値データ（点数化）として出力できる機械で、人口知能を使って食材や飲料を「甘味・旨味・塩味・酸味・苦味」の5つの味覚で数値化し、相性度を分析する。

彩りがきれいな、ちょうどいいサイズ感のおつまみ3種のセットです。電子レンジでチンするだけで、バルのようなおつまみが楽しめます。

味覚センサーによると、「バジルチキン」は赤ワインとの相性が99.3点、「キャロットラペ」「チーズペンネ」はそれぞれ白ワインとの相性が92.9点、98.4点と、ワインとの相性が抜群。

「チーズソースのペンネ 」はエメンタール・ゴーダ・チェダーを使用し、チーズの風味豊かに仕上げてあります。「バジルチキン」は、ヘルシーな鶏むね肉とブロッコリーをバジルソースで味付け。「キャロットラペ 」は、千切りのにんじんをクランベリーとリンゴ酢でフルーティーな味付けに。

いつもの晩酌が、ちょっとリッチになりそうなアソートです。

味覚センサーによると、白ワインとの相性は97.8点。チェダー・ゴーダ・カマンベール・パルメザン・ クリームチーズのコクのある5種類のチーズを使用したプロセスチーズを皮で包んで揚げたチーズ巻きです。チーズの旨みや塩味が、ワインの酸味・甘味を引き立ててくれます。電子レンジ調理で、手間がかからないのもポイントです。

家庭用すりみ製品における同社の取り組みは、「ココロとカラダのWellness Life」のうちの「カラダ」の部分で、健康的な筋肉作りに「速筋タンパクシリーズ」、減塩志向に対応にする「減塩おさかなのソーセージ」を発売します。

マーケティングリサーチ企業、ドゥ・ハウスの「タンパク質に関する調査」によれば、タンパク質の摂取意識はコロナ禍で全年代層へ拡大。きっかけとしては、1位が「筋肉の衰えを感じて」、2位が「体力の衰えを感じて」、3位が「栄養の偏りが気になって」という結果でした。運動不足による「筋肉の衰え」がタンパク質摂取のきっかけになっているようです。

ニッスイ独自の特許技術によるおさかな（スケソウダラ）で作った麺に、ミートソースを絡めた商品。「速筋タンパク」を、1食（160g)で4.5g摂取できます。「速筋タンパク」とは、スケソウダラの俊敏な動きの源となる瞬発力を発揮する「速筋」のタンパク質。さらに、美容にうれしいコラーゲン1000mg＋カルシウム入りです。

ミートソースには、完熟トマトで煮込んだ鶏胸ひき肉 ・ にんじん ・たまねぎ・にんにくを使用。1人前のレンジ対応パウチ品なので、袋ごと電子レンジで温めるだけで完成、すぐに食べられます。

上記同様の独自特許技術で、スケソウダラを材料にした麺に、カルボナーラソースを絡めました。「速筋タンパク」を、1食（160g)で4.5g摂取でき、美容にうれしいコラーゲン1000mg＋鉄分入り。

ソースは北海道産牛乳とゴーダ・モッツレラ・パルメザンの3種のチーズを使用して、深みのある味わいに仕上げてあります。こちらもレンジで温めるだけで手軽に食べられます。在宅ワーク中のランチにもよさそうです。

塩分に対する生活者の関心の高まりを受けた、「おさかなのソーセージ」の減塩タイプ。「おさかなのソーセージ」のおいしさはそのままに、塩分を50%カット（七訂「魚肉ソーセージ」食塩相当量比）。1本に1日に必要な1/2のカルシウムを配合しています。卵を使用していないので、卵アレルギーの人でも安心です。

発表された商品のなかでも、子育て世帯に使いやすい商品をご紹介しました。

冷凍ミックス野菜や、家飲みの気分がアップする「今日のおかず」シリーズ、手軽にタンパク質をとることができるすり身製品を上手に活用して、健康的でおいしい食卓を心がけたいですね。

発売予定日：2022年3月1日 （一部商品を除く）
発売地域：全国 （一部商品を除く）

（マイナビ子育て編集部）