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2022年03月22日 16:30 更新

『梅干し』の正しい保存方法と賞味期限

食べ物の腐敗を遅らせる働きもある梅干しは、食中毒予防として夏場のお弁当に入れたくなる食材。市販や自家製の手作り梅干しなど冷蔵庫の中に常備している方は多いと思います。様々な種類がありすぎて、賞味期限がわからない食材のひとつかもしれません。そんな梅干しの賞味期限や正しい保存方法について詳しく解説します。



こんな方に読んでほしい

■梅干しの賞味期限について知りたい

■梅干しの保存方法について知りたい

■こんな状態になった梅干しを食べても大丈夫かどうか知りたい

梅干しの賞味期限は塩分濃度と製品によって違う

手作りの梅干しの賞味期限

「梅干しには賞味期限がないのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょうか。古くから梅干しは保存食として親しまれてきました。昔は調味料などはなく、塩のみで手作りされていた梅干し。こういった昔ながらの"塩のみで作られた梅干し"だけは、賞味期限がありません。これは「白干梅」と呼ばれる梅干しで、常温で置いても腐ることなく長期間味わうことができます。
しかし、いくら賞味期限がないとはいえ、保存状態が悪いと早く傷んでしまう可能性があります。カビが生えていないか、異臭がしないかなど、状態をきちんと見るようにしましょう。

市販の梅干しの賞味期限

市販されている梅干しでも、製品や塩分濃度によって賞味期限は異なりますが、未開封だと概ね3カ月から6カ月のものが多いでしょう。しかし中には、賞味期限2週間が目安とされている梅干しもあります。詳しくは下記をご覧ください。

調味梅干し(味付き梅干し)の賞味期限

調味梅干しとは、はちみつやかつお節、砂糖などを梅と一緒に漬け込んで味をつけたものです。調味梅干しは塩分濃度が低いことから、未開封でも賞味期限は約3カ月と短めに設定されているものがほとんど。しかし3カ月よりもさらに短い賞味期限の商品もあるため、よく確認してくださいね。

塩分8%濃度の梅干しの賞味期限

塩分濃度が8%以下の梅干しは「減塩タイプ」または「低塩タイプ」に分類されます。塩分濃度が低いと梅干しは早く痛む性質があります。賞味期限は未開封の状態で約6カ月。開封後はできるだけ早く食べ切りましょう。
「梅干しを食べたいけど塩分は控えたい」方には、減塩タイプの梅干しをおすすめしますが、塩分濃度が低い梅干しは長期保存はできないということだけ覚えておくと良いでしょう。

塩分20%濃度の梅干しの賞味期限

梅干しは塩分濃度が高ければ高いほど、賞味期限が長くなります。前述しましたように、賞味期限を設けていない梅干しもあります。塩分濃度が20%以上の梅干しの賞味期限はおよそ1年ほど。ですが、長期に渡って保存していると梅自体が硬くなってしまうことで食感が悪くなり、風味がかなり落ちてしまいます。
長期保存できる梅干しだからといって過信せず、開封後はできるだけ早く食べるようにしましょう。

梅干しの正しい保存方法

梅干しを『常温』で保存する方法

塩分濃度が高い梅干しは常温で保存可能ですが、室温が25度を超える場合は冷蔵庫に入れたほうが無難です。夏場の高温多湿は、いくら塩分濃度が高い梅干しでも痛みます。直射日光も避けたいところ。梅干しの容器に水滴が付き始めたら、迷わず冷蔵庫に入れるようにしてください。

梅干しを『冷蔵』で保存する方法

塩分濃度や調味梅干しなどに関係なく、市販の梅干しは冷蔵庫で保存しましょう。一定の温度を保っている冷蔵庫に入れておけば、未開封でも開封後でも長期保存が可能です。その際、市販のままの容器でも蓋はきっちり閉め、空気が入ったり、においが漏れたりしないようにしてください。梅干しを移して保存する場合は、密封できる瓶が適しています。

梅干しを『冷凍』で保存する方法

冷凍保存する場合は、取り出したときのことを考慮すると、1粒ずつラップにくるみ、密封できる袋に保存すると良いでしょう。取り出した際に扱いやすくなります。シャーベットのようなシャリシャリとした食感になり、夏場は熱中症対策として食べると良さそうです。
近年では塩分濃度が3%の梅干しまで売られていますが、塩分濃度が低い梅干しは賞味期限が極端に短いのが特徴。日持ちさせたいときには、冷凍保存方法が便利ですよ。

梅干しの体への効果

1.食中毒予防

お弁当に梅干しを入れることが推奨されているのは、きちんとした理由があるからです。梅干しにはクエン酸という成分が含まれていて、食中毒の原因となる菌が増えるのを抑える働きをしてくれるのです。夏場はもちろんのこと、常時お弁当のお供に一粒入れてみてはいかがでしょうか。

2.整腸作用

梅干しには殺菌作用があり、昔から民間で親しまれてきました。また、植物性乳酸菌も含まれているため、腹痛や下痢の際に少量を口にするだけでも効果があると言われています。腸内環境を整えてくれるので、便秘予防や肥満対策にも期待ができそうです。

3.疲労回復効果

人間は疲れると「酸っぱいものが食べたい」という脳からの指令が出ます。梅干しには、疲労回復に役立つクエン酸が含まれており、さらに疲労の元である乳酸を体外に排出する働きも担っています。酸っぱいものを口にした後、なんとなく元気になったかなと思えるのは、クエン酸のおかげなのかもしれませんね。

4.食欲増進

食欲不振のときや、ストレスを溜めているとき、唾液の分泌量は極端に少なくなります。唾液は食べ物を嚙むときに非常に重要な役割を担っているもの。唾液を増やすことで、食欲増進に効果が期待できます。
梅干しは酸っぱい食べ物ですから、見ただけでも唾液がじわっと出てくる方もいるでしょう。「夏バテで食欲がわかない」ときなどは梅干しを食べてみてください。

5.骨粗鬆症の予防

梅干しには、カルシウムの吸収を助ける働きをする"マグネシウム"成分も多く含まれています。カルシウムが豊富な魚や乳製品と一緒に摂ることで、カルシウムの吸収を助け骨を強く=骨粗鬆症のリスクを軽減すると期待されています。

Q&A|梅干しがこんな状態になったけど食べられる?

梅干しの表面が白くなっている

梅干しの表面が白くなってきた場合、それは"カビ"である可能性が高いです。保存状態が悪かったり、かなり賞味期限が過ぎてしまったりした梅干しは、保存食と言えどもカビてしまいます。また、黒ずみや茶色に変化した梅干しも、傷みが進んでしまった証拠。表面が白くなっているものや黒ずんでいるもの、茶色になってしまったものは処分するようにしましょう。

水っぽくなっている

梅干しが水っぽくなっているときは、雑菌が繁殖している証拠なので処分しましょう。また、調味梅干しの液が白濁色になっているときも雑菌が繫殖して腐敗が始まっている状態です。決して食べないでください。

変なにおいがする

蓋を開けたときに変なにおいがする場合、これもまた雑菌が繁殖して起きる現象です。梅干しの表面がぬるぬるしている場合も要注意。腐敗が進んでいる可能性が高く、食べると腹痛や嘔吐の原因にもなりかねません。処分することをおすすめします。

まとめ

■梅干しの賞味期限は、塩分濃度や商品によって異なる
■未開封、開封後に関わらず、温度が一定の冷蔵保存がおすすめ
■梅干しが白っぽくなった、水っぽい、変なにおいがする⇒食べないほうがよい

梅干しの保存方法と賞味期限について解説しました。梅干しには健康によいとされる効能効果がたくさんあります。また、食べ物の腐敗を遅らせる働きもあるので、お弁当にも一粒入れる習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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