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2021年05月02日 08:30 更新

アーモンドミルクがダイエットによい? 期待できる効果や注意点、レシピ紹介

美容やダイエットによいイメージがある「アーモンドミルク」ですが、選び方や飲み方によっては減量が進みにくくなる可能性もあるので注意が必要。今回はアーモンドミルクがダイエットに向いている理由やおすすめレシピ、飲む時の注意点を紹介します。

ダイエットによい?噂のアーモンドミルクとは

アーモンド
Lazy dummy

そもそもアーモンドミルクとはどんなものなのでしょうか。

アーモンドミルクってどんなもの?

アーモンドミルクは、「ミルク」という単語が入っている白い液体なので、牛乳にアーモンドが入っているものというイメージを持つ人もいますが、実は基本的な材料は「アーモンドと水のみ」で、牛乳は入っていない飲み物です。

牛乳には動物性の脂肪分が多く含まれていることから、 ダイエットのために避けているという人もいるかもしれません。しかしアーモンドミルクならそういった心配をすることなく、アーモンド由来の体によい栄養を手軽にとりいれることができます。

アーモンドミルクの主な材料であるアーモンドには、ビタミンEやカルシウムなどが豊富に含まれています。さらに、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)を抑制する働きがあるといわれている不飽和脂肪酸の一種であるオレイン酸を 多く含んでいます[*1]。

このような点からアーモンドミルクは、健康志向の人を中心に近年人気が高まっています。

アーモンドミルクがダイエットによいといわれる理由

アーモンドミルク

アーモンドミルクが健康によさそうということはわかりましたが、ダイエットにも効果はあるのでしょうか。

牛乳や豆乳に比べ低エネルギー

アーモンドミルクがダイエットによいといわれるひとつ目の理由は、牛乳や豆乳に比べて低エネルギーだという点です。牛乳と豆乳、そしてアーモンドミルクのエネルギーを比較すると以下のようになります[*2-5]。

エネルギーの比較(200mlあたり) 

・牛乳(普通牛乳) 126kcal
  
・豆乳(無調整) 92kcal 
 
・アーモンドミルク(砂糖不使用) 30~50kcal程度
 

製品によってエネルギーは異なりますが、同じ量の牛乳と比べるとアーモンドミルクのエネルギーは4分の1~半分くらいで、豆乳と比べても半分程度になるので、ダイエット向きの飲み物だと考えてよいでしょう。

ただしアーモンドミルクにもいくつか種類があり、砂糖などの糖分が入った甘いタイプのものの場合は200mlで100kcalを超えることもあります 。ダイエット中は砂糖不使用タイプを選ぶようにしましょう。

エネルギーだけでなく糖質も控えめ

さらに、エネルギーだけでなくアーモンドミルクは糖質量も少なめです。牛乳・豆乳との比較は以下の通りです[*2, 3, 5] 。

糖質の比較(200mlあたり)

・牛乳(普通牛乳) 9.9g
  
・豆乳(無調整) 6.1g  

・アーモンドミルク(砂糖不使用) 1.0g程度
 

このように牛乳や豆乳と比べると、アーモンドミルクの糖質量は非常に少ないということがわかると思います。

糖質を摂りすぎると血糖値の急上昇を招き、脂肪蓄積を進めるリスクが高まるので、糖質が少ないというのはダイエット中には嬉しいポイントですよね。

便秘予防に役立つ食物繊維も摂れる

さらに、便秘予防に役立つ食物繊維を摂取できるという利点もあります。動物性食品である牛乳には食物繊維は含まれていません。一方のアーモンドミルクは、たくさんというわけではありませんが、食物繊維を含んでいます。 具体的な量は以下の通りです[*2, 5, 6]。

食物繊維の比較(200mlあたり) 

・牛乳(普通牛乳) 0.0g

・豆乳(無調整) 0.4g
  
・アーモンドミルク(砂糖不使用) 0.6 ~1.5g程度
 

ダイエット中は、食事量を減らすことで便の材料が減るため普段より便秘になる人もいるかもしれませんが、食物繊維には腸で水分を吸収して便のカサを増やすことで便が出やすい状態にしたり、腸内細菌のえさとなって腸内環境を整えたりする働きがあります。 多少でも飲み物からも摂れるのはありがたいですね。

飽きずに摂れるアーモンドミルクのアレンジレシピ

オーバーナイトオーツの材料
Photo by Cleanlight Photo on Unsplash

早速アーモンドミルクを食生活にとり入れてみたいけど、そのまま飲むだけだと飽きてしまいそう……という人のために、ヘルシーなアレンジレシピを紹介します。

朝の調理時間0分?!アーモンドミルクとヨーグルトのオーバーナイトオーツ

エネルギー 196kcal、糖質 23.3g(ともに1人分)

材料(1人分):アーモンドミルク(砂糖不使用)100ml、プレーンヨーグルト 100g、オートミール 30g

作り方
【1】 器にオートミールとアーモンドミルク、ヨーグルトを入れてよく混ぜる
【2】 ラップをかけて冷蔵庫で一晩おく
【3】 翌朝そのまま食べるだけ

ポイント
忙しい朝でも調理時間0分で食べられるオートミールのレシピ。そのままだと物足りないという人は、少量のはちみつやフルーツをトッピングしてもOKです。

食物繊維たっぷり!アーモンドミルクの味噌スープ

エネルギー 129kcal、糖質 9.8g(ともに1人分)

材料(1人分):アーモンドミルク(砂糖不使用)200ml、むき枝豆 20g、にんじん 1/4本(30)、ささがきごぼう 30g、玉ねぎ 20g、味噌 小さじ2、七味唐辛子 少々

作り方
【1】 人参は短冊切りに、玉ねぎは繊維にそって薄切りにしておく
【2】 鍋にアーモンドミルクと野菜類を入れて火にかける
【3】 野菜に熱が通ったら火をとめて味噌を溶かす
【4】 器に盛り、七味唐辛子を振りかける

ポイント
食物繊維の多い食材を使った具沢山スープ。塩分を摂りすぎるとむくみを招きやすくなるため、薄味に仕上げましょう。唐辛子でアクセントをつけることで塩分が少なめでも満足感を得られやすくなりますよ。アーモンドミルクは、加熱しても牛乳や豆乳のように分離しにくいため、スープにぴったりです。

アーモンドミルクを手作りしてみよう

アーモンドミルクは自分で作ることもできます。簡単な作り方を紹介するので、自宅でフレッシュなアーモンドミルクを味わってみたいという人は挑戦してみてくださいね。

硬いアーモンドを液体状にするために、数時間、水に漬けてふやかしてから、ミキサーやブレンダーなどで細かく砕いて作っていきます。意外と簡単な手順で作ることができますよ。

材料(作りやすい分量):ローストアーモンド(食塩不使用)100g、浸水用の水400ml、浄水 300ml

作り方
【1】 大きいボウルにアーモンドと浸水用の水400mlを入れてラップをかけて半日程度漬ける
【2】 【1】をザルにあげて水を切り、軽く水洗いする
【3】 ミキサーに【2】のアーモンドと浄水300mlを入れてミキシングする
【4】 ボウル、ざる、さらしの順にのせて上から【3】を注ぎ固形物を濾す

ポイント
完成したアーモンドミルクは清潔な容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。2~3日以内には飲み切るのがおすすめです。濾した後の残りかす(アーモンドパルプ)は、オーブンやフライパンで乾煎りして水分を飛ばすと、ヨーグルトのトッピングなどに活用できます。

アーモンドミルクを飲む際の注意点

ミルクの飲みすぎ
Photo by The Humble Co. on Unsplash

比較的低エネルギーで、健康によい成分を多く含むアーモンドミルクですが、とり入れる際には注意点もあります。

飲みすぎは脂質の摂りすぎに

どんな食品にも共通していえることですが、とり過ぎには注意しましょう。アーモンドミルクの原料であるアーモンドには脂質が多いため、アーモンドミルクにも脂質が含まれています(砂糖不使用タイプ200mlに2~3g [*3, 5])。

そのため、お水代わりにたくさん飲むというようなとり入れ方をすると、脂質の過剰摂取につながってしまう恐れもあります。1日の摂取量はだいたいコップ1杯(200ml)程度までを目安に楽しむと良いでしょう。

飲み過ぎによる結石にも要注意

アーモンドは、尿路結石のリスク要因となる「シュウ酸カルシウム」という成分を多く含む[*7]ため、アーモンドの加工品であるアーモンドミルクも、飲み過ぎるのは避けるようにしてください。

特に子供[*8]や結石を生じるリスクの高い人(尿酸値が高いなど)は注意しましょう。

アレルギーに注意

ナッツのアレルギーとして代表的なのはピーナッツによるものですが、最近ではアーモンドでアレルギー症状を起こす人も増加しています[*9, 10]。

食物アレルギーのなかでもナッツによるアレルギーは、比較的重い症状を引き起こすことがあると言われています。アーモンドミルクを飲んだ後、体調に異変を感じたら軽く見ず、症状に応じて受診してください。

まとめ

部屋でミルクを飲む女性

アーモンドミルクがダイエットによいといわれる理由と、おすすめのレシピ、とり入れる際の注意点を解説しました。市販のアーモンドミルクの場合、甘いタイプだと砂糖がたくさん使用されていることもあるので、栄養成分や原材料表示をチェックしてダイエット向きのものを選ぶようにしましょう。そのまま飲むだけでなく料理に使ったり、自分で手作りしたりすることもできるので、紹介したレシピを参考にぜひ実践してみてくださいね。

(文:猪坂みなみ)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]日本ナッツ協会: アーモンド
[*2]文部科学省:日本食品標準成分表2020年版(八訂)第2章(データ)
[*3]グリコ アーモンド効果
[*4]マルサンアイ 毎日おいしいローストアーモンドミルク砂糖不使用
[*5]Blue Diamond Growers アーモンドブリーズ
[*6]筑波乳業 濃いアーモンドミルク(業務用の方向け)
[*7]Mindsガイドラインライブラリ シュウ酸はどのような食物に多く含まれるか? 
[*8]Hyperoxaluria and Genitourinary Disorders in Children Ingesting Almond Milk Products
[*9]日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会:食物アレルギー診療ガイドライン2016ダイジェスト版 第3章 疫学・自然歴
[*10]消費者庁 消費者庁:食物アレルギー表示に関する情報 アレルゲンを含む食品に関する表示について(令和元年9月19日消食表第322号)

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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