
夜を癒し空間に変える照明の模様替え! 「ライティング」簡単テクニック
寝る前のひととき、照明(=ライティング)でいつもの部屋を癒しの空間に演出してみませんか? 秋らしさを出すために今回は照明を模様替え。ちょっとした工夫で劇的に部屋の雰囲気が変わります。ライティングの楽しみが広がる基礎知識と、簡単にできるライティングテクニックをご紹介します。


こんにちは。鎌倉のライフオーガナイザー®&インテリアコーディネーターのむかいはらゆかです。
ホテルや雰囲気のあるカフェって、とても落ち着きますよね。どうしてこんなにリラックスできるの? 自宅と何が違うの? って思いませんか?
店舗と家の違いは、内装や小物づかいなどいろいろありますが、実は「照明」の違いも大きいのです。商業施設はライティングのテクニックを駆使して、それぞれの用途に合った空間を演出しています。照明は目立たないところで、空間作りに大きな役割を果たしているのです。
そのテクニックを、あなたの家でも取り入れてみませんか? 知っておくとライティングの楽しみが広がる基礎知識と、簡単にできるライティングテクニックをご紹介します。
知っておくとインテリアが楽しくなる! 照明の基礎知識
「全般照明」「部分照明」「間接照明」の違いを知ろう


照明手法にはいくつか種類があります。
まず大きく分けると「全般照明」と「部分照明」に分かれます。
部屋全体を照らすのが「全般照明」。天井にダウンライトやシーリングライトがあって、部屋をまんべんなく明るくする方法で、日本の一般的な住宅の照明手法はだいたいこれに当たります。
これに対して、手元など一部を明るく照らすのが「部分照明」です。勉強机につけるデスクスタンドや、ダイニングテーブル上のペンダントライトがこれに当たります。
また、よく使われる照明手法に「間接照明」があります。これは、照明器具の光を対象物に直接当てるのではなく、壁や天井に光を当てることで間接的に部屋を明るくする照明手法のことです。店舗などに多く使われますが、最近は住宅でも取り入れる例が増えています。
日本と欧米の照明手法の違い

欧米ではあまり明るすぎるのは好まれず、「部分照明」が日常的に使われています。照明も、雰囲気やインテリアが重視される傾向があるようです。
いっぽう日本では、欧米で好まれる明るさは私たちの瞳にとっては暗いと感じてしまうため、部屋全体が明るい「全般照明」が広く使われています。
外国のオシャレな雰囲気を真似したくても、残念ながら私たちの瞳には適さないようですね。ですが、いろいろ工夫してみれば、暗くなりすぎずに雰囲気を取り入れることができますよ。
暮らしのシーンに応じて照明手法を変えよう


暮らしのシーンに応じて照明手法を変えると、生活にメリハリが出ます。
たとえば子どもと遊んだりするような活動的な時間は、全般照明で部屋全体を明るく生き生きと照らすのがよいでしょう。部屋のすみずみまで明るく、活動しやすい空間になります。
いっぽう夜もふけてゆっくりリラックスタイムという場面では、天井の照明をOFFにして、フロアスタンドやテーブルスタンドなどの部分照明をつけて、少し暗めにするとよいでしょう。
特に寝る前は明るい照明を避け、暗めの室内で脳や目を休ませると、リラックスできて質のよい睡眠を取ることができるといわれています。子どもも自然にお休みモードに入れそうですよね。
照明の効果を知って、このように時間や場面で使い分けると、生活にうるおいと安らぎが生まれます。
次からは具体的なライティングテクニックをご紹介します。
部屋の雰囲気が変わる! ライティングテクニック4つ
①デスクスタンドやクリップライトを壁に当てる

オシャレな印象を与える「間接照明」は、意外と簡単にできるんですよ。
天井の照明を消して、デスクスタンドやクリップライトを壁に当ててみましょう。壁一面が明るく輝き、部屋全体がぼんやりとやさしい光に包まれたようになります。これも立派な「間接照明」です。
これなら特別な照明器具がなくても、よくあるデスクスタンドで気軽にできますよね。照明の手前に置いたものの影が壁に映ると、さらにドラマチックな印象になります。
間接照明にする場合は、白っぽい天井や壁に光を当てることがうまくいくポイントです。木目調の壁などは光を反射しにくいので、明るくならない場合があります。


上の写真では、ベッドの左右に照明が配置されています。このように部屋の隅や下の方を明るくすると、部屋の奥行きを感じさせる効果があります。こちらも真似できそうなテクニックですね。
②ライトを複数使う


インテリア性の高い照明器具は、雰囲気を重視するため明るさが足りない場合があります。暗いなと感じたら、いくつかの器具を組み合わせて明るさを補いあいましょう。雰囲気を楽しみつつ、明るさを確保することができます。

上の写真は壁にガーランドライト、手元にスポットライトを使っています。それぞれ単体で使うと明るさが足りませんが、両方を使うことである程度の明るさとあたたかい雰囲気を両立することができます。
③器具の特性を生かした置き方をする

このテーブルライトは色ガラスが光に透ける美しさが特徴です。このような器具は、できるだけ壁に近づけて置いて、壁にガラスの色を映して楽しむのがコツです。器具を置く位置によって、壁への反射の具合や見え方が違ってくるので、いろいろ試してベストな位置を見つけてみましょう。照明器具の雰囲気に合わせて小物を置いて、インテリアとして演出するのも楽しいですね。
④キャンドルやLEDライトを積極的に使う

キャンドルは見た目にもおしゃれで、部屋のインテリアとしてもいざというときの防災用品としても活躍します。積極的に暮らしに取り入れてみましょう。寝室やバスルーム、ダイニングテーブルで使うのもいいですね。空間が劇的に変わり、心からリラックスできますよ。
キャンドルの安全性が気になるならば、LEDライトがおすすめです。LEDライトは熱をほとんど発しないので、家具や小物・カーテンのそばでも安全にライティングを楽しむことができます。LEDを使ったガーランドライトやテープライトなども雑貨屋さんや100円ショップで手に入るので、季節に合わせて気軽に飾って楽しめますよ。

上の写真は、LEDのガーランドライトを窓辺に設置した例です。室内からだけでなく、窓の外から見てもあたたかい雰囲気が伝わってきそうですよね。
まとめ
ライティングを楽しむための基礎知識と、簡単にできるライティングテクニックをご紹介しました。ちょっと取り入れたら、夜の部屋がぐっとおしゃれになって、寝る前のひとときをより心地よく過ごせますよ。よかったら試してみてくださいね。あなたの暮らしの参考になれば幸いです。