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2018年11月03日 16:30 更新

グルーガンはどう使う? アイデア実例や注意点

クラフト作りが好きな人にとっては定番の便利道具であるグルーガン。今では100均でも手に入るようになったので、活用しやすいアイテムになりましたよね。今回は、グルーガンを使う上での注意点や、意外な使い方などをまとめて紹介します。

こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

普段キャラ弁やフラワーケーキを教えている自宅教室ですが、何度かクラフトの教室を行ったことがあります。一度、グルーガンを持っていたら持参してきてもらうよう連絡したところ、参加者全員が持ってこられて、グルーガンの普及率にちょっと驚いたことがありました。

私のグルーガンとの出会いは、かなり昔。今では100均で購入することができるようになったグルーガンですが、当時は100均が全国的に店舗展開されていなかったころ。グルーガンもあまり見かけなかったため、手に入れるためにはクラフト道具のある専門店やホームセンターで探さなければいけませんでした。

幸い私は、仕事場で自由に使うことができたので、その便利さにびっくりしつつも使い方や、実際の使い心地を実践で知ることができました。他の接着剤とは一味違った特徴や向き不向きなどを知っておくと、クラフト作りではとても強い味方になってくれます。

グルーガンとは

グルーガンとはGlue-gun=糊の銃の意味。熱によってグルーを溶かし、接着する道具です。形は銃のようになっていて片手で扱うことができます。

少々使い込んでグルーまみれですが……我が家には何台かのグルーガンがあり、こちらは一番使っているものです。グルーガンには高温タイプと低温タイプがあります。

■低温タイプ
・120℃~130℃
・温度が低い家庭用
・接着力は高温タイプより劣る
・温度が低めなので溶けたグルーに触っても火傷はほぼしない
・高熱に弱い素材に使える
・固まるのが早い

■高温タイプ
・170℃以上
・温度が高いためプロ仕様
・低温タイプよりも接着力は強い
・ガラスなどにもしっかり接着
・高温で溶けるため固まるまで時間がかかる

どちらもメリットデメリットがあります。使う用途で選ばれたら良いかと思いますが、普段のクラフト作りで使うなら、手軽で安心な低温タイプで十分です。100均にあるのは低温タイプとなります。グルーガンのなかには、低温高温を切り替えられる商品もあります。

熱で溶けたグルーは先端から出てきます。細かい作業に向いている、先端が細い商品もあります。

グルーガンの使用中は、先端が高温になります。また、グルーがたらりと落ちてくることも。そのまま寝かせて置くよりも、立てておく方が危なくありません。本体にスタンドが付いているものが使いやすいと思いますが、これがない商品もあります。グルーガン専用のスタンドも売られているので、そういったものを利用するのもいいでしょう。安全にお使いいただけるよう気をつけて作業してくださいね。

グルーガンの使い方

それでは使い方です。グルーガンは、熱でグルーを溶かすので熱源が必要です。ほとんどのものはコードが付いていてコンセントにさして使用します。使いやすいコードレスタイプもあります。また、スイッチがあるものとないものも。安価な商品はスイッチはないので、コンセントをさしている間はずっと熱いままなので注意してください。

スティック状になったグルーを差し込み、コンセントを入れて5分程度待って余熱しましょう。十分温まって引き金を引くと、グルーが出てきます。

溶けたグルーはとろ~りと粘度高め。糸を引きますが、クルクル円を描くようにすると切りやすいです(納豆みたい?) 。

もし糸が残っても、固まった後に手で引っ張れば取れます。固まるのは早いですが、ある程度固まるまでは手で押さえたりすると失敗がありません。もし、付ける場所を間違えた! という場合には固まる前に外すか、固まってしまってもグルーを温めれば外すことができます。

グルーの種類

グルーはスティック状になっています。基本はこちらの透明なもの。100均でも20本入りで販売されています。

昔は基本の透明なものしかありませんでしたが、今はカラーグルーが100均にあります。どれも20本入りで価格は同じ。

色を利用して、あえて見せる接着面にすることもできますし、スイーツデコに活用する作家さんもいます。

グルースティックにはサイズがあるので間違えないようにしましょう。

■低温タイプ…7㎜~7.5㎜
■高温タイプ…10㎝~11㎝

一般的なクラフト用のグルーガンは、低温タイプなのでグルーも細い方。100均などに置いてあるものはこちらのサイズです。

グルーの補充の仕方

グルーは使っていくうちにどんどん短くなってきます。半分くらいになってくると押し出されなくなるので、補充が必要です。

後ろから差し込んで、前に入れたグルーに付くまで押し込みます。

これで、また引き金を押したら出てくるようになります。扱い方が簡単なのもグルーガンの良いところ!

ちなみにグルーの色を変えた場合、最初は糸が混ざって出てきます。しばらく出していくうちに完全に新しい色になります。

どんなものに使える?

とっても便利なグルーガンですが、どんなものを接着するのに向いていて、どんなものに向いていないのでしょうか? ほとんどのものを接着することができますが、接着する素材や場所によって向き不向きがあります。

向いているもの

金属、ガラス、木、紙、布、プラスチック、石など。

低温タイプよりも高温タイプの方が、金属やガラスの接着がより強くなります。反対に、熱で溶けるプラスチックや紙などには低温タイプが向いています。また、凸凹があるものの方が、グルーがしっかりと食い込んで、接着強度が上がります。

向いていないもの

表面のツルツルしているものは、接着力が弱くなります。オーブンシートやワックスペーパーなどの表面加工してあるものには接着しません。接着するものの素材によっても変わりますが、グルーガンは溶けたグルーが固まるのを利用して接着するため、しっかり固まってからでも、思いっきり手で力を加えるとグルーごと取れてしまうことがあります。常時力がかかる場所の接着には向きません。

ボンドにも用途で種類があるように、グルーによって強度は変わります。瞬間接着剤のような強度がグルーガンにあるという声もありますが……実際にはそこまでの強度はありません。1~2年経過して劣化してくると、簡単に取れてくることもあります。軽いものを接着するのには問題ありませんが、重いものや力がかかるもの、しっかりと接着したいものなどで使い分ける必要があります。

グルーガンの注意事項

グルーガンの先端や溶けたグルーは高温になっています。火傷をしないように気を付けてください。また近くで小さいお子さんや、ペットなどいるときは特に気を付けてくださいね。

溶けたグルーが落ちて取れなくなってしまわないように、作業するときには新聞を敷いたり、作業用のマットなどを敷いたりして防ぎましょう。

グルーガンを使ったアイデア実例

Lazy dummy

さまざまな場面で活躍するグルーガンですが、実際に作ったものでグルーガンのメリットを改めて解説していきましょう♪

リース

リース作りではグルーガンの力が発揮されるので活用される方も多いと思います。けれども、私の場合は、リース作りに必ずグルーガンを使用するわけではありません。その理由は、リメイクすることをはじめから考えて、接着しないで取り付ける方法を良く使うからです。ですが、その方法では取り付けられない場合にはグルーガンを使用します。

丸みがあるものや、凸凹が激しい場所に付ける場合、接着面が少なくなるので通常のボンドや接着剤を使って付けるのは強度的にどうしても落ちてしまいます。たくさんの接着剤で付ければ可能ですが、乾くまで時間がかかるため、それまで動かさずに置いておくことは困難です。また1つ1つに時間がかかりすぎてしまうため、でき上がるのにもかなりの時間が必要です。

グルーガンならたっぷりとグルーを出しても固まるまでの時間が短く、サクサクと作業が進みます。凸凹面でも難なく接着できるので、あっという間に完成できてしまいます。

こちらのリースのベースは、枝が細かく密度が高いため一見付けやすそうですが、意外とボンドは染み込んでしまい通常の接着剤では難しい状況。また、ワイヤーをかけて取り付けるには難しい卵や細かい花や葉だったのでグルーガンで付けていきました。

そして一番の難所がこちら。リースのくぼみにうさぎのオブジェを接着できる面は底のみ。グラグラしないようにしっかりと接着するのはかなり難しく思いましたが、くぼみに苔を詰めて平らにし、底にうさぎを付けることで可能となりました。かなりグルーたっぷり目で付けたところ全くぐらつくこともなく安定。柔軟に使うことができるグルーガンだからこそできたこと!

トピアリー

トピアリーでもグルーガンが大活躍。

最初は松ぼっくりにワイヤーをつけて土台に取り付けようとしましたが……土台が小さいサイズなため弱く、しっかり付けることができず急遽グルーガンの登場。

ワイヤー付きのまま松ぼっくりをグルーガンで土台に接着して、さらに隙間に糊をグルーガンで付けることで強度UP! 小花もグルーガンで付けました。グルーガンをたっぷり目に松ぼっくりの間にも付けたので、接着箇所も多くなり、かなり強度が増しました。

ツリー

こちらのナチュラルツリーもグルーガンのおかげで簡単に接着できました。

土台のツリーはリースと枝を組み上げて作ったもの。この段階ではグルーガンは使用せず。隙間だらけで凸凹が激しいため、ここにさらにいろいろな形状のものを付けるのは困難です。頑張ればワイヤーを1つ1つかけて取り付けることも可能かと思いますが……めまいがするほど時間がかかりそうなので、グルーガンで取り付けることに。

土台だけだとぐらつきがありましたが、ドライナッツや松ぼっくりなどをグルーガンで接着していくうちに、土台の方も接着していくのでしっかりしていきました。

鳥の巣

こちらは小枝を組んで作った鳥の巣。イースターエッグスタンドとして制作。

小枝は太さも凸凹もマチマチ。グルーガンでどんどん接着していけば、あっという間に完成します。

他の季節には、別のものを入れてそのまま使用。ナチュラル素材なので合わせやすいです。

レースランプ

こちらではランプシェードを作るときにグルーガンを使用。

レースはビニール製のため木工用ボンドでは接着できず、悩んだ末にグルーガンを使用してみたところ大正解! 風船を型にして貼り合わせていきますが、そのままでは風船にグルーが付いて剥がせなくなるため、オーブンペーパーをまずは貼ってから、その上にレースをグルーガンで貼っていきました。オーブンペーパーは付かない加工をされているため、グルーも剥がせます。

グルーが乾いたら、風船を割って剥がします。通常の接着剤のように、乾くまで半日~1日なんて必要ありません。グルーが付くものと付かないものを利用した実例です。

ペーパークラフト

Lazy dummy

ペーパークラフトでもグルーを活用しています。特に立体感のある作品には、ボンドよりもグルーが適していることがあります。固まるのが早いため、きれいに仕上げることもでき、グルーで厚みを付けて浮かせたように接着することもできます。

グルー自体を素材に

今までは接着剤としてのグルーの紹介でしたが、こちらは接着剤としてではなく、グルー自体をクラフト素材としているものです。

オーブンペーパーの上にグルーを落とすとまん丸に。カラーグルーで作るのもいいし、透明のグルーで作ってマニキュアやアクリル絵の具で着色しても可愛いです。雪の結晶に描いても素敵。このままクラフト素材やデコ素材として使えます。

シリコン型も使えます。特に薄手のものは、グルーを溶かしてから早く固まって取りだすことができます。デコスイーツに使えそうですね! 固まるのが早く、細かい模様の部分は素早く埋めていかないと穴が開いてしまうので、あまり凸凹の少ない方がきれいにできるかもしれません。

猫のシリコン型で我が家の猫ちゃん♡ 顔のパーツは、後で油性ペンで描きました。

レジンよりも粘度が高いため、きれいに作るのはちょっと難しかったですが、材料費は格安です。

そして、薄手に作ったものは柔らかいのが特徴。面白いですね。

この柔軟な柔らかさを利用して、指輪やチョーカーなどのアクセサリーを作ることもできます。また、チョコペンでプレートの文字を書くようにグルーで文字や模様を描いてデコ素材にしたり、接着剤としてではないグルーガンの活用方法も、実はたくさんあるんです。試してみると楽しいですよ♪

まとめ

熱で接着剤を溶かして使うグルーガン。使い方も簡単で、100均などでも買えるため、身近になったクラフト道具です。その特徴と得意とすることを知ると、もっと活躍してくれます。接着できるものも多く、短時間に作業が進むためとっても便利。また、接着剤としてだけではなく、いろいろな使い方ができます。熱くなるので気を付けて安全に使って、もっと楽しんでくださいね♪

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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