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2023年12月13日 10:19 更新

実家がある人の6割以上が「空き家になる可能性がある」と回答、しかし対策を考えている人は4割未満に

一般社団法人あんしん解体業者認定協会運営の「解体無料見積ガイド」は、実家がある男女500人を対象に「実家の空き家問題に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。

実家が空き家になったらどうする?

あなたの実家には、現在誰が住んでいますか? 「今は両親が住んでいるけど、将来的には空き家になるかも」という人も多いのではないでしょうか。

一般社団法人あんしん解体業者認定協会では実家がある500人に「実家の空き家問題」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめています。

6割以上の実家が「空き家になる可能性がある」

実家がある男女500人に「将来的に実家が空き家になる可能性があるか」を聞いたところ、「ある」と答えた人が6割以上にのぼりました。

メディアで空き家問題が取り上げられるようになり、「そういえばうちの実家も……」と不安になっている人もいるかもしれませんね。

実家が空き家になる理由1位は「子どもが全員実家を離れている」

「実家が空き家になる可能性がある」と回答した326人に理由を聞いたところ、ダントツは「子どもが全員実家を離れている(185人)」でした。子ども世代が結婚をして自分の住まいをもった場合、実家に戻るという選択肢は少なくなります。

また独身の場合でも、実家を出て自分の生活拠点ができてしまうと、実家に戻りたいと思わなくなる人も多いようです。

<1位 子どもが全員実家を離れている>
・現在、実家には母が一人で暮らしています。兄弟たちは他県で自分の家を持っているので、母がいなくなった後は誰も住む人間がいません(20代 男性)
・兄も私も結婚して家を出たから(30代 女性)

就職や結婚で実家を離れ、遠方に生活の拠点ができた子ども世代は、なかなか実家に戻れません。「自分は戻ってもいいが、子どもを転校させるのはかわいそう」「マイホームを購入したので、実家には戻れない」といった事情が出てくるからですね。

兄弟が多くても「誰も実家のそばに住んでいない」という家庭もありました。

<2位 家を継ぐ気のある人がいない>
・今のところ、誰も実家に住む予定がないからです(40代 男性)
・現在実家には親が住んでいます。家を引き継ごうという子どもはいません(50代 男性)

継ぐ気がない理由としては、「別の場所に生活拠点がある」「実家の場所が不便」といった声が寄せられています。子ども以外の親族に住んでもらうという方法もありますが、「住んでもいいという親族がいない」という家も多いようです。

<3位 自分の世代で終わりだから>
・兄弟は他県で家を購入していて、今は自分と親で実家に住んでいます。自分には結婚の意思がありません(30代 男性)
・現時点で、自分も兄弟も独身で子どももいない。仮にどちらかが実家を継いだとしても、次の代で継ぐ人がいない(40代 女性)

実家を継ぐ予定の自分や兄弟に子どもがいないため、自分の世代がいなくなったら空き家になってしまうという声も。生涯独身者や子どもをもたない人の増加も、空き家問題と関わりがありそうです。

実家が空き家にならない理由1位は「兄弟が住む予定」

「実家が空き家になる可能性がない」と回答した174人に理由を聞きました。1位は「兄弟が住む予定(54人)」、2位は「自分が住む予定(39人)」、3位は「子ども世代が住んでいる(28人)」でした。

「実家に住んでいる祖父母や両親が亡くなったあと、子ども世代が住む予定になっている」と答えた人が多数。二世帯住宅などで、すでに子ども世代が実家で両親と同居しているケースも。

「空き家になりそうな場合は売る」と、対策を考えている人もいました。

<1位 兄弟が住む予定>
・私は実家に住むつもりはないが、兄が継ぐと思う(20代 男性)
・しっかりと引き継いでくれる兄弟がいるので、空き家になることはないと思います(40代 女性)

「自分ではなく兄弟姉妹が住む」と答えた人が多数。すでに家族で話し合い、誰が実家を継ぐのか決めている家庭も多数ありました。

一方で、なんとなく「誰か兄弟が継ぐだろう」と考えている人も。相続が発生したときに「え?俺は継ぐ気なんてないよ」と言われないよう、事前に話し合っておくとよいでしょう。

<2位 自分が住む予定>
・自分が住もうと思っているので(30代 男性)
・一人っ子なので自分が住みたい気持ちはあり、親もおそらく同じように望んでいるから(50代 女性)

「兄弟は別の場所に生活拠点があるので、自分が住む」「一人っ子なので住もうと思っている」という人もいます。自分が住む頃にローンが完済していれば、住居費が少なく済むというメリットがあります。

<3位 子ども世代が住んでいる>
・両親と一緒に兄夫婦が住んでいるので、空き家にはならないと思います(40代 男性)
・私が離婚して実家に戻り、両親と暮らしている。将来家を出ることも考えていないので、私が住み続けると思う(40代 女性)

「二世帯住宅になっている」「独身の子どもが住み続ける予定」などで、空き家になる心配はしていないケースも。「兄弟の子どもも、実家を離れる気がなさそう」など、自分より下の世代でもまだ空き家にならないと安心している人もいました。

実家が空き家になったらどうするか考えている人は4割未満

実家が空き家になったらどうするかを「しっかり考えている」と回答したのはわずか7.2%。「少し考えている」と合わせても、4割に満たない結果となりました。

実家が空き家になるリスクを薄々感じつつも、対策を考えていない人が6割以上であることがわかりました。

実家の空き家問題、考えていない理由は「まだタイミングではない」

「実家が空き家になったらどうするか考えていない理由」の圧倒的1位は「まだ考えるタイミングではない(143人)」でした。2位「空き家にならないはずだから(77人)」、3位「親・兄弟に任せている(26人)」、4位「考えるのが面倒(21人)」と続きます。

回答は大きく「考える必要はあるが、まだできない(しない)」「そもそも考える必要がない」に分かれます。いつか考えなくてはいけないと思っている人は、手遅れにならないうちに動き始めたほうがいいでしょう。

<1位 まだ考えるタイミングではない>
・まだ両親が若く、仕事もしており元気だから(20代 女性)
・あと10年は空き家にならなさそうなので、まだ考えていない(30代 女性)

両親が健在なので実感がまだないというコメントが多数。

両親が元気なのに空き家になったときの話はしにくいと考える人もいるでしょう。ただ、ケガや病気などをきっかけに突然親が実家から離れるケースもあります。

まだまだ先のことだと思っていても、「自分の子育てが落ち着いたら」とか「親に老いの兆しが見えてきたら」など、タイミングを決めて話してみてはいかがでしょうか。

<2位 空き家にならないはずだから>
・自分が住みたいと思っているので、空き家にはならないと思う(20代 女性)
・兄が継ぐから。「兄の気が変わって継がなかったら」というケースについては、まだ考えてない(40代 男性)

空き家にならない確信があるなら、「空き家になったらどうしよう」と考える必要もありません。ただ継ぐことを予定していた兄弟や自分の事情が変わることもあります。

「可能性は少ないけど空き家になるかも」という視点もあれば、空き家になったとき慌てずにすむでしょう。

<3位 親・兄弟に任せている>
・実家の両親が考えてくれていると思うので、両親の考えに任せようと思っている(30代 女性)
・妹にすべて任せていて、妹の判断に従うつもりだから(50代 男性)

親が「自分たちが処分する」と宣言している場合は、意向を確認して任せておけばよいでしょう。また、実家や実家近くに住んでいる兄弟姉妹がいる場合は、兄弟姉妹に任せる人も多いようです。

任せる場合は「実家がどうなっても文句は言わない」と意識しましょう。自分の手を動かさずに口だけ出すと、兄弟げんかのもとになってしまうかも。

【調査概要】

調査対象:実家がある人
調査期間:2023年10月25日〜31日
調査機関:同協会調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性338人/男性162人)
回答者の年代:10代 0.2%/20代 18.8%/30代 35.8%/40代 29.8%/50代 12.8%/60代以上 2.6%
解体無料見積ガイド:https://www.kaitai-guide.net/


般社団法人あんしん解体業者認定協会
http://anshin-kaitai.or.jp/

(マイナビ子育て編集部)

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