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2018年12月06日 10:22 更新

孫育てはトラブル・ストレスも多い?祖父母に子供を預けるときの心得

1997年以降、共働きの世帯が専業主婦世帯を上回り、その数は現在も上昇。地域密着が薄くなり子供の預け先は“イクジイ・イクバア”と呼ばれる祖父母のところが多いようです。身内とはいえ預けるときのルールやマナーを心得ておきましょう。

今広がっている「孫育て」

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ママも働いていると、まわりのサポート無しでの子育ては大変ですよね。「子供が少し熱っぽいからお願い」「仕事が終わらないからお迎えよろしく」「お付き合いで飲み会があるから預かって」とついつい”孫はかわいい”という祖父母の愛情を利用しすぎていませんか。息子のため、娘のため、そしてかわいい孫のためという仏心にも限界があることを心得ておきたいものです。快く子育てをサポートしてもらえるためにはどうすればよいのでしょうか。

祖父母にとっての孫の存在

甘やかすのも躾をするのも”孫”への愛情が深いからこそなのでしょう。じいじ・ばあばは口をそろえて「孫はかわいい」と言いますよね。孫との接し方は人それぞれですが、かけがえのない存在であることは間違いないと思います。ママやパパが子供のころには見せなかった表情や行動も孫には見せるほどですから、かわいいと思う気持ちは想像以上のようです。

各自治体などから孫育て手帳・ガイドブックも発行

孫育てをする方に向けて、自治体からは孫育ての手引きともいえる”手帳”や”ガイドブック”が発行されているようです。中身は昔と今を比較し子育ての新常識を伝えたり、親(息子夫婦・娘夫婦)との付き合い方のコツ、孫のお世話の基礎知識、孫を事故から守るポイント、孫との遊び方、お出かけスポットなど育児から少し離れていた感覚を取り戻すための知識や今どきの子育ての常識や情報が掲載されています。孫育てのための資料をさりげなく渡しておくと、トラブルの回避につながるかもしれないので、利用するとよいでしょう。

資料はお住まいの地域で確認をしたり、埼玉県さいたま市が発行している祖父母手帳を参考にしてみてはいかがでしょうか。

●さいたま市祖父母手帳「笑顔をつなぐ孫育て」
http://saitama.bss-net.jp/archives/30000160129004/HTML5/pc.html#/page/1

孫育てに助けられる! パパ・ママのメリット

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保育費の心配がない

子供を保育園に預けると保育費用がかかりますが、祖父母に預けていれば保育費の心配がありません。そのことをメリットと考えるママたちも多いようです。

急な残業なども対応可能

保育園に預けているとお迎えは決まった時間に行かなければならないため、急な残業や仕事の対応ができないですよね。育児中とは言え、対応できない環境がストレスになることもあるかもしれませんが、祖父母なら帰りが遅くなると連絡を入れればよいので安心というワ―ママは、支障なく仕事ができると感じているようです。

祖父母ならではのお話や遊び

ママやパパ世代だとおもちゃやDVD、ゲームなどで子供と過ごしがちですが、イクジイやイクバアはちょっと違います。手遊びや読み聞かせ、祖父母の子供時代の話、昔遊びや不用品を再利用しての工作など知育遊びをしてくれるので、自分たち(ママやパパ)が知らない成長や姿を見ることができるのも喜びのようです。

祖父母孝行になる

子供は、ママやパパ以外の大人と接することで貴重な体験や学びや知識、行動が広がるようです。さらに祖父母と接することによりお年寄りへの思いやりややさしさ、いたわりなどが自然と身につくという声も。ときにはママやパパよりもじいじ、ばあばへの話し方がやさしいと感じることもあり、ほっこりとした気分になることもあるようです。

実はデメリットも? 孫育てで多いトラブルや悩み

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甘やかしすぎる

”とにかく孫には甘い”という声もよく聞きますよね。「おもちゃの買い与えすぎ」「おやつ食べ放題」「ゲームのさせすぎ」「TVやDVD見せすぎ」「叱ってくれない」など甘やかしすぎて困るという不満も募るようです。

時代での考え方に違い

「私たちの時代はこうだったのに……」と今の育児方法や教育方針を否定されると、世代のギャップを感じることがあると言います。たとえば授乳ひとつをとっても「新生児のころは3時間おき」などと言われた祖父母の世代と「母乳なら赤ちゃんが欲しがったらあげる」という今の世代ではギャップを感じるでしょう。今のやり方をどう伝えればよいかが多くのママの悩みとなっているのも事実のようですね。

トラブル回避! 祖父母に子供を預けるときの心得

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祖父母は現代の子育ての初心者だと考える

感謝をきちんと伝える

仕事をしている間、保育してくれているとはいえ「子供の責任者・保護者は親」であることを失念しないようにしたいものです。できることはなるべく自分たちで行い、祖父母は好意で育児をサポートしてくれているということ、そして祖父母のおかげで仕事ができるということ、子供が元気に成長できているということを感謝していきたいですね。

多少の甘やかしや育児に関する口出しは目をつぶるくらいのほうが祖父母(親)孝行と考えるとラクになるかもしれません。

子育てに関する常識の違いがトラブルに発展することもあるので、子供の健やかな成長のためにも話し合いながら進めていくのがよいでしょう。孫育てや孫やママパパとの接し方において、昔と今ではかなり違ってきていることを理解してもらうことが必要です。子育ての常識や基礎知識などは初心者に伝えるようにやわらかい言葉で伝えると同時に昔の常識を強く否定しないのがコツと言えるでしょう。直接だと角が立ってしまうと不安な場合、下記のようなものを利用してみてはいかがでしょうか。

【本・ガイドブック・祖父母手帳】
孫育てのやり方や今どきの子育て方法が記載されているものをおすすめする形で渡しておくとよいでしょう。

【講座・イベント】
孫育てに関する講座やイベントが開催されているので、一緒に参加してみてはいかがでしょうか。ともに学ぶ姿勢だと自然と受け入れてくるかもしれませんね。

●NPO法人 孫育て・ニッポン
https://www.magosodate-nippon.org/about-jigyo/

祖父母のストレス・疲れも理解する

子供が小さいと、ケガをさせないようにとか、何をして遊んであげよう、しっかり預からなきゃなどそれなりに責任を感じて気を遣う祖父母も多いようです。体力的にも若いころのようにはいかないこともあり、孫が帰るとどっと疲れが出ると感じる方も少なくありません。かわいい孫の世話ができる一方、ストレスや疲れを抱えている事実を理解し、休日はあえて顔を出さずに核家族で過ごしたり、趣味を楽しんでもらえるようプレゼントをするなど、親孝行をしていきたいですね。

まとめ

祖父母に孫育てをお願いするには今どきの子育て事情を理解してもらい、一緒に育ててもらうという気持ちで、つねに感謝を忘れずにお願いすると、笑顔で迎え入れてくれるでしょう。3世代が仲良く過ごし、よい思い出をたくさん作れるよう、ふだんからのコミュニケーションを大切にしていきたいですね。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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