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2022年10月19日 12:40 更新

20~30代、既婚でもお歳暮離れ。「贈ったことがない」「自分も貰わない」「金銭的余裕がない」世相を表す調査結果に

新潟味のれん本舗は、全国20代~30代の男女(既婚者)を対象に、「若者のお歳暮離れ」に関する調査を実施しました。

一年を通じての感謝を伝えるお歳暮は、お中元よりも重視される傾向。しかし……

同社が過去に実施した「若者のお中元離れ」に関する調査では、6割近くの人が「一度もお中元を贈ったことがない」と回答。その一方で、「儀礼的なものではなく、親戚や友人といった親しい人へのギフト(贈り物)」としてならば贈ってみたいと回答した人が8割近くにのぼりました。

では、お歳暮(帰省暮)についてはどうでしょうか。

諸説あるようですが、お歳暮の始まりは江戸時代の「御霊祭り(みたままつり)」とされており、お中元と同じく「お世話になった方への感謝を伝える贈り物」や「会えない代わりに心を込めて贈る物」として定着しています。

ただし、お歳暮は一年を通じての感謝を伝える贈り物であり、お中元よりも重視される傾向があるようです。

年の暮れという季節柄、比較的高価な品物が喜ばれる傾向もあり、また、反対に贈ることを控えた方が良い品物があるなど、お歳暮選びに迷ってしまうという人も少なくないかもしれません。

そんなお歳暮について、若年層はどのように考えているのでしょうか。さっそく結果を見てみましょう。

お歳暮(帰省暮)を贈らない理由で多いのは?

はじめに、お歳暮(帰省暮)を贈っている割合について聞きました。

「お歳暮(帰省暮)を贈る予定はありますか?」と質問したところ、「ある(30.5%)」「ない(69.5%)」という回答結果になりました。

現時点では、約7割がお歳暮を贈る予定はないようです。では、これまでにお歳暮を贈ったことはあったのでしょうか。

「過去にお歳暮を贈ったことはありますか?」と質問したところ、「ある(41.6%)」「ない(58.4%)」という回答結果になりました。前の質問の回答結果と比較すると、「過去に贈っていたが止めてしまった」という人もいるようです。

では、お歳暮を贈らない理由には、どのようなことが挙げられるのでしょうか。

そこで、「お歳暮を贈っていない(贈っていたがやめてしまった)理由として近いものはどれですか?(複数回答可)」と質問したところ、「もともと贈る習慣がないため(54.2%)」と回答した人が最多に。

次いで「自分も貰うことがないため(39.5%)」「金銭的余裕がないため(高価なものは贈れない)(23.3%)」「儀礼廃止のため(返礼習慣を避けるため)(14.8%)」「品物を選ぶ手間がかかるため(面倒くさい)(13.4%)」「時間的余裕がないため(12.6%)」と続きました。

もともと贈る習慣がないことに加えて、自分も貰うことがないといった理由が大きいようです。また、季節柄、お歳暮の品は比較的高価な物が好まれる傾向があることも、若者のお歳暮(帰省暮)離れの原因の1つなのかもしれません。

お歳暮の品物選びは難しい?

先程の調査で、「品物を選ぶ手間がかかるため(面倒くさい)」と回答した人が1割程度いることがわかりました。

お歳暮を贈らない理由とまではならなくても、お歳暮の品選びは難しいと感じている人も意外と多いかもしれません。実のところ、お歳暮を選ぶ際はどのように感じているのでしょうか。

「お歳暮の品を選ぶことは難しいと思いますか?」と質問したところ、「とても難しいと思う(26.1%)」「やや難しいと思う(57.2%)」「簡単だと思う(16.7%)」という回答結果に。難しいと回答した人の割合の合計が8割以上となりました。

では、どのような部分が難しいと感じているのでしょうか。その具体的な理由を聞いています。

お歳暮の品選び。どのようなことに悩む?

・どのくらいの金額の品を贈ったら良いのかはもちろん、アレルギーへの配慮や好みもあるし、毎年同じ品物にならないようにしなければならないなど悩むことは多いです(20代/女性/パート・アルバイト/神奈川県)

・どのような品物が喜ばれるのか分からないので、結局、無難な油か洗剤にしてしまう(20代/女性/パート・アルバイト/福岡県)

・家族で食べられるものを考えるのが大変です。家族の中でも好みは違うと思うので子供寄りを考えるようにしています(30代/女性/パート・アルバイト/愛知県)

・万人受けするようなものがあれば良いのですが、コーヒーが好き、お酒が好きなど相手の嗜好が分からないことで悩みます(30代/女性/パート・アルバイト/大阪府)

などの回答が寄せられました。

高い安いといった金額についてだけでなく、相手に喜ばれる品物を選びたいということで悩む人が多いようです。また嗜好だけでなく、アレルギーの有無といったことにも注意していることがわかりました。

意外と難しいお歳暮選び。贈ってはダメな場合があることを知ってる?

金額だけでなく相手の嗜好に合わせた品選びで悩むことの多いお歳暮ですが、そもそも贈ることがNGというケースもあります。

例えば、公務員は「国家公務員倫理法」という法律により、利害関係者から金銭や物品の贈与を受けることは原則禁止されています。どのくらいの人が、このことをご存じなのでしょうか。

そこで、「公務員にお歳暮を贈ってはいけないことをご存じですか?」と質問したところ、「知っている(20.2%)」「知らなかった(79.8%)」という回答結果になりました。

約8割が知らなかったようですが、うっかり贈ってしまうと相手が減俸や懲戒免職になる恐れもあることから気をつける必要があるでしょう。

この他にも、お歳暮の品としては贈らない方が良いとされているものが幾つかあります。では、このことについて知っている人の割合はどうでしょうか。

続いて、「贈らない方が良い(相応しくない)お歳暮の品があることをご存じですか?」と質問したところ、「知っている(9.6%)」「聞いたことはあるが具体的には知らない(30.8%)」「知らなかった(59.6%)」という回答結果に。約6割の人が知らないことがわかりました。

例えば、どのような物をお歳暮の品として贈ってはいけないと考えているのでしょうか。

そこで、「お歳暮の品として、贈らない方が良いと思うものがあったら教えてください(複数回答可)」と質問したところ、「ハサミや包丁、ナイフなどの刃物(69.6%)」との回答が最も多くなりました。

次いで「現金(56.8%)」「肌着や下着、洋服など(34.6%)」「靴やスリッパ、靴下など(24.6%)」「カレンダー(19.0%)」「ハンカチや櫛(17.1%)」「全て贈っても問題ない(13.1%)」と続きました。

ハサミや包丁といった刃物は「切る」=「縁を断ち切る」を連想させるため、一般的にはお歳暮の品として贈らない方が良いとされています。

また、現金や日常生活の最低必需品である肌着や下着などは、「お金に困っている方への施し」と捉われかねないため、お歳暮の品物としては選ばない方が好ましいでしょう。

他にも、お歳暮の品としては不向きな物がありますので、調べてみると意外な発見があるかもしれませんね。

お歳暮を贈るとしたらどんなものを贈りたい?安価なものでも喜ばれるならアリ?

贈る・贈らないなどはさておき、お歳暮はどのような品物が好まれる傾向にあるのでしょうか。そこで、贈りたいもの・貰いたいものについて聞いてみました

「お歳暮として選ぶ場合、どのようなものを贈りたい(貰いたい)ですか?(上位3つまで)」と質問したところ、「洋菓子や果物などのスイーツ(46.4%)」と回答した人が最も多く、次いで「ハムやソーセージなどの加工食品(46.3%)」「ビールや焼酎、ワインなどの酒類(32.8%)」「カタログギフト(27.1%)」「牛肉などの肉類(23.1%)」「コーヒーや紅茶など(22.9%)」「カニやフグなどの魚介類(20.5%)」「醤油やかつお節などの上質な調味料(15.8%)」と続きました。

洋菓子や果物などのスイーツ、ハムやソーセージ、ビールや焼酎、ワインなどの酒類など、比較的高価なものが多いようです。寒い時期の鍋物のほか、年の瀬も近いため、お中元とはまた違った品物が好まれる傾向があるといえるでしょう。

【まとめ】若者がお歳暮を贈らない大きな理由は、「そもそも贈る習慣がない」「自分も貰わない」

今回の調査で、若者がお歳暮に対してどのように考えているのか明らかになりました。

若者のお歳暮離れが進む原因は、そもそも贈ったり貰ったりする習慣がないことが大きな理由かもしれません。

お歳暮には「贈ってはならない相手」「贈ってはならない品物」もありますが、若者世代は儀礼的な慣習を嫌う傾向があるため、そのようなことにも煩わしさを感じているのではないでしょうか。

調査概要

「若者のお歳暮離れ」に関する調査
【調査期間】2022年9月21日(水)~9月22日(木)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,009人
【調査対象】全国20代~30代の男女(既婚者)
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

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