ハイブリッド勤務がつらい…出社時の肉体的・精神的なストレスやリモートワークの睡眠課題を味の素が調査
春の睡眠の日(3月18日)に先駆けて、味の素が「2022年冬 ハイブリッド勤務者の睡眠調査」を行いました。 その結果、ハイブリッド勤務(出社とリモート)を繰り返す人ほど朝すっきり起きられず、日中に眠気を感じる傾向にあることがわかりました。ハイブリッド勤務が及ぼす、ストレス・疲労の蓄積と睡眠課題の実態報告です。
睡眠とアミノ酸に関する研究を進めている味の素(東京都中央区 取締役代表執行役社長:西井孝明)では、3月18日の春の睡眠の日に先駆けて、出社とリモートを繰り返すハイブリッドな勤務の影響で、どのような課題を抱えているのかを把握するため「ハイブリッド勤務者で直近3カ月以内の睡眠に不満や不安など課題を感じている20~50代の男女623名を対象」に調査を実施しました。
リモートワークと出社の日の意識を比較すると、「コミュニケーションにストレスを感じる」ではリモートワークの方が高いものの、他はすべての項目で出社の日がストレスを多く感じる傾向にありました。
一方、リモートワークの日については、「オンオフの区切りがつかない」、「出社の日に比べて長時間労働」となりがちで、結果「寝つきが悪い」傾向が高くなり、睡眠の質の低下を招いているようでした。
産業医で睡眠の専門医である相良雄一郎先生は以下のようにコメントしています。
リモートワークに慣れてしまうと、出社の日は通勤による早起きや対人ストレス、家事育児時間の圧迫などにより疲労度が高そうです。疲労やストレス対策には入浴やマッサージ、ハーブティーや早めの睡眠がおすすめです。一方、リモートワークは業務ペースが作りやすく、苦手な人との距離もとりやすいようですが、プライベートと仕事の切り替えが難しく、かつ活動量も下がり、睡眠の質も低下しているようです。家族とのコミュニケーションや夕方の散歩、活動量計や睡眠サポートサプリなどを活用しても良いでしょう。
ハイブリッド勤務者の「睡眠に関する課題と改善意向について」聞いてみると、「寝ても疲れがとれない」、「休日は平日よりも長時間眠る」、「日中、眠気を感じる」、「夜間、眠っている途中に目が覚める」などの項目で高い数値を示し、睡眠の課題を複数抱えていることがわかりました。
さらに、約5割強の人が「起床時、すっきり起きられる」、「眠りが深い」にあてはまらないと回答しており、睡眠の質も量も十分ではないことがわかりました。
「睡眠改善意向について」質問すると、そうした睡眠課題への自覚から、改善意識が大変高いことがわかりました。
産業医で睡眠の専門医である相良雄一郎先生は以下のようにコメントしています。
睡眠の不調は免疫低下・メンタル不調につながりかねないので、侮ってはいけません。バランスの良い食事が基本ですが、睡眠に良い食品や飲料、サプリメントなど様々な商品があります。他にも寝具、リラクセーション音楽、照明などの快眠グッズや、最新技術で自分の睡眠の状態を計測できるアプリや時計などのスリープテック関連アイテムなども増えてきています。睡眠課題の自覚がある人は自分に合ったもの見つけて、快眠のきっかけになると良いですね。
さらに、詳細に見てみると、ハイブリッド勤務で出社が週3日の人は、睡眠の課題が顕著に表れています。週3日出社の場合、生活時間も日々ずれる可能性が高く、睡眠の悩みも抱えやすい傾向がみられました。
出社頻度との関係を見てみると、週3日程度出社勤務は、「市販の食品・飲料・サプリメントなどで、よい睡眠に効果があるなら、積極的に取り入れたい」と回答した人が最も多い結果となりました。睡眠の悩みを感じている分、改善意向が高くなることがこの結果からもわかりました。
産業医で睡眠の専門医である相良雄一郎先生は以下のようにコメントしています。
ハイブリッド勤務による負担が睡眠に影響していることがうかがえます。起床時間や生活リズムの変化すると負担が増すので、起きる時間を揃えるか、出社・在宅をある程度まとめる働き方をすることも1つのアイデアです。
【調査概要】
調査名:全国睡眠意識調査
調査主体:味の素
調査対象:緊急事態宣言解除後に勤務形態が変化し、直近3ヶ月で出社勤務が増えた20代から50代男女(対象計623名)
実施期間:1月
調査方法:インターネット調査
(マイナビ子育て編集部)