ライフスタイル ライフスタイル
2021年11月08日 12:06 更新

95.2%が保育中のヒヤリハットを経験、『ほいくis(ほいくいず)』が保育士・幼稚園教諭を対象とした調査を発表

e-CHANNELが運営する保育士・幼稚園教諭向け総合メディア『ほいくis(ほいくいず)』 は、全国の保育者を対象に保育現場での「ヒヤリハット」についてのアンケートを実施し、公開しました。

アンケート調査実施の背景とは

保育園や幼稚園など、たくさんの子どもたちが過ごす保育現場では、一歩間違えれば事故に繋がってしまうような「ヒヤリハット」が起こるケースも少なくありません。内閣府が公表している資料『令和2年教育・保育施設等における事故報告集計の公表について』によると、令和2年1月1日から12月31日の1年間に報告があった保育施設での重大事故の件数は2,015件と、年々増加の一途をたどっていることがわかりました。

労働災害の調査から導き出された発生比率の法則「ハインリッヒの法則」によると、1件の重大事故の背景には29件の軽微な事故があり、300件の「ヒヤリハット事例」があると言われています。つまり、令和2年で起きた保育施設における重大事故2,015件の背後には、多くのヒヤリハット事例が発生している可能性があるのです。

アンケート調査結果

調査は『ほいくis』の公式Instagramアカウントで実施され、ヒヤリハット経験の有無を問う質問には1,593名、ヒヤリハットの事例を聞いたフリーアンサーには136名からの回答が寄せられました。

ヒヤリ・ハット経験の有無について聞いた質問では、「ある」が1,516件(95.2%)、「ない」が77件(4.8%)という結果になり、実に95%以上の保育者に、ヒヤリハットの経験があることがわかりました。

 ヒヤリハットには、日々の保育の中で起こる子どものケガだけでなく、一歩間違えれば重大事故に繋がってしまうようなものまであります。

もっとも多かったのは「転落」

グラフは、フリーアンサーで寄せられたヒヤリハットのエピソードを、まとまったカテゴリーでグルーピングして集計

その他、実際にどのようなヒヤリハットが起きたのかをフリー記述で聞いてみたところ、第1位が「転落(29件)」、第2位が「保育室/散歩からの抜け出し(19件)」、第3位が「挟まり(15件)」がトップ3にランクイン。

特に多かった「転落」については、滑り台やブランコなど、遊具からの転落を挙げる保育者が多数いたことから、改めて子どもを見守る体制についての重要さを認識させられる結果となりました。

<その他のヒヤリハットに関するエピソード>
●大きな石を拾って急に投げた子がいた
●枝豆ご飯の枝豆を鼻に入れた
●おままごとで絵の具のジュースを飲む真似をしていて、ペットボトルのキャップが外れかけた
●トイレに園児を置き去りにした先生がいた
●子どもが机をひっくり返した

家庭でも保育現場でも、「一瞬たりとも子どもから目を離してはいけない」ということは現実的に難しいものがありますが、日ごろから夫婦や園内でヒヤリハット事例を共有するなど、事故防止のためのリスク管理を事前にしておくことがより重要です。

調査概要

調査期間:2021年8月17日(1日)
調査方法:公式Instagramアカウントでアンケートを実施
調査対象:Instagramユーザー
有効回答数:『Q 保育中に「ヒヤリ・ハット」した経験が?』1,593件/『保育中「ヒヤリ・ハット」したエピソードを教えてください(フリー記述)』136件

ほいくis
https://hoiku-is.jp/

(マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-